【Rob Percival氏 来日イベントレポート】 イギリスの数学教師はなぜ世界で30万人を指導するオンライン講師になったのか?

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2017/03/09

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世界1500万人以上が利用をするオンライン教育プラットフォームUdemy(ユーデミー)。その中で最も多くの受講生を持つ人気カリスマ講師Rob Percival氏が3月17日都内で来日イベントを行った。

イギリスで数学の教師をしていたRob氏がなぜ世界で30万人以上を指導するオンライン教師となったのか?その歩みやイベントを通して語られたオンライン講師という職業の魅力などについてその一部を紹介する。

Udemyとは?

Udemyとは、1,500万人以上が利用する世界最大級のオンライン動画学習プラットフォームで、日本ではベネッセコーポレーションが日本における事業パートナーとして提携し日本版を展開している。

コースはIT、ビジネス、デザイン、趣味など様々なジャンルのテーマが45,000以上(※英語圏講座を含む)あり、特に最近では機械学習、データ分析、プログラミングなど世間的にも話題のテーマがそろっており人気を博している。

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Udemyについて詳しくはこちら

イベント概要

イベントは平日の夜にも関わらず多くの人が参加し、中には山口県から来たという人も。オンライン教育プラットフォームの講師イベントということで教育関係やディベロッパーといった職種の参加者が中心であった。

イベントの第1部ではRob氏がオンライン講師として成功するまでの歩みや、彼が考えるオンライン講師という仕事の魅力について語られた。

第2部では日本のUdemy講師である井上博樹氏も交えての対談が行われ、オンラインで指導する秘訣やその想いなどが語られた。井上氏はRob氏のベストセラー講座を日本語にローカライズした人物で、自身としてもUdemyでこれまでに10以上のプログラミング講座を展開している人気講師だ。

会場にはすでにUdemyで講師をしている人やこれから講師になりたいという人も来場しており、日米を代表するUdemy人気講師に会える貴重な機会ということで、活発に質問が飛び交った。

イベント第1部:Rob Percivalの歩み

ウェブ開発に感じた新たなキャリア

約10年前、ロンドンとケンブリッジの3つの学校で10代の若者たちに数学を教える多忙な日々を送っていた。 ウェブサイト作成は彼の友人や家族のために開発をして楽しむ趣味の1つであった。

すぐにウェブ開発が今後の彼のキャリアおいて非常に役立つスキルだということに気づき始める。教師を続けながら、ウェブホスティング事業を運営し、その事業が軌道に乗ったころ、素晴らしいキャリアである(時として非常にストレスのある)教師としての仕事を辞めることを決意した。

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最高の授業を届けたい情熱

約7年間ウェブ開発の仕事に従事した後、多くの人々がウェブ開発を学ぶために苦労していることに気付く。そして、彼は自分以外の人たちにもウェブ開発という仕事から得ることができた「自由」を手に入れてほしいと感じるようになる。

ある日、知人が講師としてコースを公開していたUdemyと出会い興味を持つ。いくつかの人気のウェブ開発コースを受講したRob氏は「私ならもっとわかりやすく教えられる」と感じUdemyで自らコースを作成した。

2013年に満を持して$200で公開。しかし結果、受講者は0だった。今でこそUdemyでトップの講師になった彼もはじめからはうまくはいかなかったようだ。

その後、彼はコースを無料で公開して受講者を集めたり、自身のウェブホスティング事業のユーザーへ販売したりと販売の手法を工夫し始めた。受講者が増えてくることでレビューがつき評価が上がり徐々に彼のコースの受講者は増えていった。

そして、アップル社がSwift言語を発表してその2か月後にコースを公開したことがきっかけとなり彼はさらにUdemyで有名な講師となる。まだ誰も教えることができないような最新のテーマを教えることができたのだ。そして彼はUdemyでこれまでにSwift、Ruby、Wordpress、Apple Watchなど18ものコースを公開し、受講生の累計は20万人となったのだ

人生で成功するための方法

彼は最後にアメリカの漫画化スコット・アダムスの言葉を借りながら「人生で成功するための方法」について紹介してくれた。

それには2つの道がある

A)何かの分野で世界一になる

B)複数の分野で上位に入る

彼の場合、Bだった。

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「Coding:コーディング」、「Teaching:教師」、「Enterpreneurship:起業家」の3つのことが重なることで彼は唯一無二の存在となりUdemyで活躍することができた。彼は今フルタイムでUdemyの講師として働いており、人生の多くの時間を占める仕事において喜びと自由を手にしている。

あなたももしBの道で成功したいのであればこの3つの円について一度考えてみてはどうだろうか?

イベント第2部:Rob氏×井上氏 日米Udemy人気講師対談

第2部では日本のUdemy講師である井上氏との対談形式でコース制作や講師の仕事にまつわるQAが行われた。

井上氏は、東京大学工学部卒業後、富士総合研究所[現・みずほ情報総研]にてデータ解析・デジタル信号処理の研究開発を経験後、大学講師を経て起業。現在は自身のビジネスを展開する傍ら、Udemyでプログラミング講師としてコースを開発している。

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井上氏はRob氏のWebエンジニア養成コースをローカライズした経験もあり、そのつながりから今回の対談に至った。現在Rob氏のローカライズコースを含む13コースを提供中。対面でもプログラミングワークショップ(Hour of Code, スマホアプリ開発、Raspberry Pi による電子工作)を地域の中学・高校で定期的に開催している。

学生の満足度を最大にするためにあなたは何をしていますか?

(井上氏)受講生に対してどんなことを学びたいかという質問を常に投げかけるようにし、ユーザーからのニーズを拾うようにしています。実際に今自分が出しているコースの多くも受講者からのリクエストで誕生しています。

(Rob氏)あえてコーディングのエラーなどのシーンもカットせずに見せることで、失敗した時にどう対処して良いのかを教えています。また、常に「over deliver」(Rob氏独自の造語「期待以上の」という意味合い)なコースを提供することを心掛け、受講者のフィードバックを見逃さず、優先度の高いことについては真っ先に更新をして満足度を上げる努力をしています。

オンラインでわかりやすく指導するポイントは?

(井上氏)できるだけ前提知識を必要としない教え方で初学者でも理解できるように指導をしています。

(Rob氏)学んだ後に必ずアウトプットをさせるレクチャーを盛り込み、また演習の内容も段階的に上がっていくように設定しています。そうしたスモールステップでの展開や時折、質問を投げかけてリマインドをさせるといった仕掛けは効果的です。

印象的な生徒のエピソードは?

(井上氏)最近は学生やキャリアチェンジをしたい若手社員の受講生が多く未経験からエンジニアになりたいという希望を持っています。Facebookなどを通じて実際に会い相談に乗ることも多く、実際に話を聞くことでコーステーマの選定や指導にも生かしています。

(Rob氏)印象深かったのはアプリ開発コースのディスカッションボード(質問掲示板)でよく質問をしてくれていた受講生がなんと12歳の少年だったということです。その後その少年は多くの言語を私のコースで学び、実際にアプリを開発して、ある大会で賞を取ったそうです。

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あなたのコースでどのような影響を世の中に与えたいですか?

(井上氏)アイディアに終わらず、それを形にできる人を世の中に増やしていきたいと考えています。

(Rob氏)IT知識がゼロだった人が私のコースを受講し開発したもので新たなビジネスを実現できることを願っています。

これからUdemyでコースを出す方へのメッセージ

(井上氏)まずはコースを出してみてください。そして受講者を集め、彼らが何を求めているのかを聞いてください。

(Rob氏)繰り返しになりますが、「over deliver」(期待以上)になるように心がけ、期待の2倍、3倍の価値を提供できる方法を考えてコースを作ってみてください。

教えたいけど、自分には教えられるようなものがないと感じているのではれば、自分の知らないことでもけっこうです。教えるために学べばいいんですから。

(編集後記)

二人の講師について共通していたことは、常に受講者視点で「どのようなテーマを学びたいのか?」「どうしたら受講者が学習を楽しく続けられ、理解しやすいのか?」をとことん考えながらコースを制作していることだ。オンラインの動画学習でありながら「となりに先生がいるように学べる」のが二人のコースに共通した魅力だと感じた。

Udemyの講師になる

あなたもUdemyで講師になりませんか?登録やコースを公開するにあたり費用は掛かりません。制作の方法についてはFacebookの講師コミュニティから質問などもできます。詳しくは下記専用ページをご覧ください。

あなたの素晴らしい知識や技術を世界に発信しましょう。

http://www.benesse.co.jp/udemy/teach/

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