【26回の転職を経て見つけた夢】~Udemy Unreal Engine講師 井上大輔氏~

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2017/12/27

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「今更始めるには遅い」そう思って憧れの職業を目指すことや日々のスキルアップを諦めてしまっている人はいないだろうか。今回ご紹介する井上大輔氏は、この秋、オンライン教育プラットフォーム「Udemy」(ユーデミー)でゲーム開発ソフト「Unreal Engine」の講師としてデビューをした。

井上氏がプログラミングを始めたのはつい4年前。それまで全くパソコンを使ったことがなかったという井上氏だが、今ではUnreal Engineを使って最新のVRコンテンツを開発する。高校卒業後から働き始め約10年間に26回もの転職をしてきたという井上氏。講師になるまでにいったいどのような道のりがあったのか。

配送業から始まった26回の転職キャリア

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高校卒業後、早く自分でお金を稼げるようになりたかったという井上氏は大学へは進学せず配送業の仕事に就き、キャリアをスタートさせる。六本木エリアを担当していた井上氏だったが、そこで観たのは華やかな上流階級の暮らしであった。超高級マンションのラウンジでMacBookで仕事をしながら英字新聞を読んむビジネスマンの姿を見て、「いつか自分もあんな風になりたい」と思うと同時に「自分は将来いったい何がやりたいのか?」ということを真剣に考えさせられることとなる。このとき22歳。

26回の転職ときくと一般的には気持ちが浮ついているという印象を持つかもしれない。しかし、井上氏は新しい仕事に向かう際に必ず決めていたことがある。それは「必ず結果を残し、新しい力をつけてやめる」ということ。他にも映画館、高級スーツなどのアパレル業、対人営業など様々な職を経験し新しい知識、スキルの習得をしてきた。

営業で成績トップに。昇進目前、しかし・・・

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営業では大きな結果を残した。ノルマは厳しかった。はじめはなかなか結果が出ず、新入社員の自分より年下の後輩に追い抜かされることもあった。ある時、同期が成果を評価され昇進を果たした。その姿を目の前で見た井上氏に火がついた。持ち前の気持ちの強さと転職キャリアで身に着けた人の心に入り込む巧みなコミュニケーションスキルを駆使してがむしゃらに働いた。

そしてついに井上氏も昇進の時を迎える。しかしそこで気づいた。「これが本当に自分が続けていきたいことなのだろうか?」

井上氏は大きな昇進の依頼を断り本当に自分がやりたいことを見つけるためにまた新しい仕事を探し始める。そして27才の時、今の夢につながるある出会いをする。それがパソコンだった。

「Chrome(クローム)を開いて」

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驚くかもしれないだろうが、井上氏は27歳までまったくといっていいほどパソコンを使ったことがなかったのだ。きっかけは当時たまたま見たFacebook CEOマーク・ザッカーバーグの半生を描いた映画「ソーシャルネットワーク」だった。

「そういえば自分はパソコンなんてろくに触ったことなかったな」

純粋な井上氏は、インターネットの世界に興味を持つ。そして思い立ったらすぐ行動。やりたいことを見つけるために、興味を持ったものには手当たり次第に始めた。無謀にもプログラマーを目指そうと決めたのだ。

まずは生まれて初めてパソコンを購入。電源を入れるだけでわくわくした。独自に検索をした結果、プログラマーという職業があることを発見。学習方法を調べ、ドットインストールというハンズオン形式でプログラミングを教えてくれるオンラインサイトを使い学習を開始した。プログラムしたことがWeb上で形になり、進化していく様にどんどんとのめりこんでいく。

そしてこれを職業にしてさらにスキルアップを加速させたいという気持ちから、なんと未経験にも関わらずプログラマーとして就活を始めたのだ。そして驚くことに就職が決まった。あるWeb制作会社が井上氏のやる気に満ちた姿勢を買ってくれたのだ。今でも交流があるという採用を決めた同社の社長さんのことを心から感謝しているという。

入社後、現場の上司から「とりあえずchromeを開いてくれ」と指示を受けるもchromeの意味がわからない井上氏(クロワッサン?でも買ってこいという意味なのかと勘違い笑)「いやブラウザのことだよ」と言われても「ブラウザ?・・・」と何を聞かれても疑問だらけの井上氏。さすがにこれには当時の上司も驚いたという。

このような状況に当時、現場からは未経験者を雇用したことに対して反発の声もあったという。その状況を悔しく思った井上氏は、帰宅しようとする先輩を呼び止め、プログラミングの指導を終電まで求めるようになった。断ろうとする先輩と喧嘩してまで指導を仰いだ。その結果、みるみるうちに上達。なんとあんなに反発を受けていた現場から推薦を受けてプログラマーのリーダーに任命されたのだ。その後約3年に渡りWeb開発に従事する。

ゲーム好きから始まったゲーム開発という道

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https://www.unrealengine.com/ja/what-is-unreal-engine-4

井上氏はもともとゲームが大好きで、話題の作品は一通りプレイしてきた。プログラマーとしてもっとスキルアップしてきいたいと考えていたことから、C♯を使ったゲーム制作をするUnityを学び始める。

ある技術書を購入して学習をした結果、「モンスターハンター」のようなゲームを作ることに成功する。当時勤務していた会社の同僚に休み時間に紹介しプレイしてもらった結果、楽しいと好評価を受ける。今まではゲームをプレイして楽しんできたが、この経験からゲームを作り人を楽しませることへの喜びに気づく。

ゲーム制作にのめりこみ始めた井上氏は、次第にありものの素材ではなく一からゲームを作れるようになりたいと思うようになりCG制作を学び始める。Maya、ZBrush、SubstancePainter、MarvelousDesignerなど手あたり次第に学んだ。

そして海外でVRというものが日本で知られるようになり始めてきたころ、建築ビジュアライゼーションというものが海外で流行しているということを知る。

当時、Web開発を不動産業界から受託していたこともあり、ビジネスにできないかと興味がわいたので実際に作成してみることにした。当時は無償という理由からUnityを使っていたが、Unreal Engineが無償化することを受け移行を決める。(かの有名なファイナルファンタジーシリーズの開発に利用されているツールを無償で利用できるということは移行するにあたり十分すぎる動機となった。)

その年の年末休暇の9日間でマスターすることを決意。友人からの誘いもすべて断り、Unreal Engine4のマスターに集中。そして建築ビジュアライゼーションを作り公開した結果、ソーシャル上で反響がみられた。その作品をみたEpic Games Japanの今井 翔太氏から出版のオファーを受ける。しかし、あまりにも突然のオファーに初めは半信半疑だったため1年間、今井氏からのオファーを保留してしまう笑。

最終的には今井氏と交流を持ち、現在はUnreal Engineのエバンジェリストの一員として活動を共にしフリーランスとして働いている。配送業から始まった夢探しに1つの道ができ始めた。

「自分が経験したことを人に教えたい」完璧を追求した18時間の処女作

その後、Udemyからの今井氏への講師オファーをきっかけに井上氏のUdemy講師デビューへとつながっていく。Udemyで講師を始める前から、過去の転職キャリアの中で人前で話す職業もしていたため指導者としての経験は豊富だった。

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▲今年岡山で行われたUnreal Engine4の勉強会で登壇する井上氏の様子

「井上講師の講座の魅力は一言でいうと何か?」その質問に彼はこう答えた。

【井上】:「講座の魅力は=自分の魅力です。自分の魅力は〝全くすごくないところ〟です。これまで様々なセミナーや書籍などの教材を使い学習してきました。総じて言えることは、『もっとわからない人の気持ちになってわかりやすく説明してほしい』ということ。」

「自分がこれまで学んできた教材は、超一流の専門家が提供する書籍などです。でもそのような教材の場合、正直素人からすると何を言っているのかわかりません笑。超一流の教材を元に苦労をしながら学習をしてきた自分だからこそ初学者に対して提供できる指導があると考えています。」

「たいていの教材は、概論から入り、各技術の詳細へと入っていきます。体系的な教材であれば当然このような構成になると思います。でも自分みたいなわからない人間からすると、初めに話されたことはたいてい忘れてしまうから意味がないんです。必要なとき、使うべきときに教えてくれる方が効率的に学べるんです。」

「具体的には変数や関数の話を僕の講座では初めにしません。それが必要なタイミングで初めて伝えます。例えば、あえてまずは同じ作業を繰り返し受講生にさせるようにします。そのあとに関数やLoopなど、便利な機能があることを教えます。そうすることで、その便利さやなぜそれが必要なのかを実感して覚えてもらいます。」

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▲すべての仕事を断り、何か月も缶詰になって作りこんだという井上講師が初めて公開したUdemy講座。「作って覚えるアンリアルエンジン【Unreal Engine 4】~ダンジョンゲーム編~ 」

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▲講座のレビューをみると、早速の高評価を獲得している。

「講座を作る際は無駄な要素を一切省き、伝えるべきことを最もよい形で端的に説明できるように、一から台本を書き上げ2周ほど読み上げて練習し、録画中に入った無駄な部分はすべて編集して作っています。」

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▲実際に井上氏が講座の作成時に準備したという台本のテキストデータ

井上講師の「夢」

最後に井上氏に今後の「夢」について語ってもらった。

【井上】:「僕は常にビジョンをもっていたい人間なんです。公開から2週間を経てたくさんの出会いがあり、もっとみなさんのお役に立ちたいと思うようになりました。

「思えば岡山でのイベントで中高生のみなさんに出会えたのはとても良いきっかけでした。今回の動画で作るDrAwardを楽しそうに遊ぶ彼らを見てたからこそ、この動画講座の制作を最後までやり遂げるモチベーションを維持できたのだと思います。今でもあの岡山でのイベントが『井上講師』としての始まりであったように感じます。

「いずれはもっと幅広い年齢層の方や多種多様な業界や領域に向けてUnreal Engineの素晴らしさを伝えていきたいと考えており、一人でも多くの方にゲーム開発の楽しさを知ってもらえるきっかけになりたいです。これがUnreal Engine4エバンジェリスト、そして講師としての私のビジョンになります。」

「また、『自分の技術で人を助けたい』と考えています。この『助ける』とはサポートするということになりますが、具体的に説明すると2つのカテゴリで分かれています。」

【精神的サポート】

「私がたった一人で商業用大作ゲームを作る(プログラム、CG、デザイン、音、全て自分一人で担当する)ことによって、ゲームを通じて世界にメッセージを贈りたい。また、私のような人間でもこんな風になれるんだと希望を感じてもらいたいと考えています。」

【物理的サポート】

「上記の経験を今回の動画や講演、書籍等を通じて、お世話になった方たちには恩返しをして、これからの世代には夢を持つという素晴らしさ伝えたいです。またノンゲーム市場であれば不動産や医療、教育といった分野で切磋琢磨している方たちの力になりたいと考えています。なのでさっきの講師ビジョンはこちらのカテゴリになりますね。」

「色々と話しましたが、簡単に言えばお世話になった方々に恩返しをしつつ、自分の技術で人を助けたいというのが私の夢なんです。

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