- 働き方・キャリア
- 2020/06/22
【Udemy Special Report vol.1】世界中の大人たちはいま、自宅で何を学んでいるのか?
コロナウィルス感染拡大による自粛生活とソーシャルディスタンスは、私たちの仕事や生活を大きく変えてしまいました。しかし一方で、人々はこの新しい現実に適応もしはじめています。私たちはオンラインでつながり、働き、教え、人と関わり、学ぶために、ツールを活用することができているのです。
結果として、過去2か月間でオンライン学習の需要は急増しました。私たちUdemyは、人々が学習コンテンツをつくり、世の中に届けるツールを提供できていることに、大変恐縮するとともに、誇りを感じています。
※この記事の内容は、4月30日にUdemy.incから発表された”Udemy Online Learning Report”をもとに翻訳をしています
Udemy社について
Udemyは、オンライン学習の現況を多角的にとらえることができるユニークな立場にあります。Udemyは、コーディングやコミュニケーション力といった仕事関連のトピックと、音楽や料理などの個人的な興味に関するトピック、その両方において幅広いコンテンツを公開しています。
Udemyは企業だけでなく個人の学習者にも使用されています。 Udemyの特徴は、コースを制作している講師たちがとても多彩ということ。一部の人は教師や講師という職業についている方たちですが、その他の多くはその分野の専門家であり、実務家たちです。「教師は必ず教室にいる」というわけではなく、誰でもスキルがある人は講師になれるのです。最後に、Udemyはグローバルに展開しているため、世界中のオンライン学習や学びのトレンドについて、データや考察を提供することができます。
「このようなパンデミックの時期こそ、私は知識を身につけ、能力を磨き、変化する時代と共に進化したいと思う」-カナダ在住、41歳男性
オンライン学習の未来はどうなる?
このレポートは、コロナウィルスの感染が拡大した過去2カ月におけるオンライン学習の傾向について調査しています。しかしながらそれは同時に、私たちにとって、今後の働き方や学び方について考える機会を与えているようでもあります。近年、働き方については多くの議論がなされており、今後、仕事と生活の境目はより不明確になっていくかもしれません。
今後どういった変化が起こるのでしょうか。はじめてオンライン学習に触れる人々の数が増え、オンライン学習に触れる機会も増える可能性が高いです。また、コース数の増加は、講師が追加収入としてUdemyのようなプラットフォームをより積極的に活用していく可能性をも示しています。新しい仕事を見つけるため、また安定を得るためのスキルアップを目的とした学習は、ビジネスパーソンにとってこれからも有益であり続けるでしょう。そして、多くの企業は、オンライン学習の費用対効果の高さに気づくことでしょう。
主な調査結果についてのまとめ
*Udemyのコース登録が全体的に急増しました(425%増)。新規コースの制作(55%増)、およびUdemy for Businessの受講(80%増)においても同じことが言えます。人々は自粛生活を強いられる中で、学校、仕事、生活に従事し、活動し続けるためにオンライン学習に目を向けているのです
*オンライン学習のコース登録数は、外出禁止令が出されてから、世界中で大幅に増加しました。特に、スペイン(280%増)、インド(200%増)、イタリア(320%増)で顕著な伸びが見られます
*Web開発(60%増)やデータサイエンス(58%増)など技術系の伸びに加えて、ピラティス(402%増)や瞑想(111 %増)といったコースも急増しました
*ウクレレ(292%)や製図(920%)など、個人的な興味や新しい趣味が得られるコースにも関心が高まっています。 また、トピックについても、インドにおけるコミュニケーションスキル(606%増)やスペインにおけるピアノ(466%増)など、国や地域によっても特徴がみられます
人生のあらゆる段階における学習パートナーでありたい
当然のことながら、人々が自粛生活の中でも生産性を高める方法を模索していることから、Udemyのマーケットプレイス全体で、個人学習者の登録が急増しています。不安定な経済状況を危惧し、スキルアップまたはスキルの再構築を積極的に求めているのかもしれません。
このような挑戦と変化の時代において、「improve lives through learning((学びを通して人生をより豊かに))」というUdemyの使命は、かつてないほど重要な意味を持っていると言えるでしょう。私たちは、世界中の人々が、変化する時代に対応していくためのスキルを、手頃な価格で利用できるように、人生のあらゆる段階における学習パートナーでありつづけたい、と思っています。
Udemyではどんなコースが受講されている?
2月下旬以降、各国が在宅指示と都市閉鎖策を開始したことにより、Udemyマーケットプレイスのコース登録数は425%以上増加しました。
【図1】コース登録数の増加率
「コロナウイルスのせいで仕事を解雇されたので、学ぶ時間はたくさんあります。 私はオンラインでお金を稼ぐ新しい方法を見つけ、また9時〜5時の勤務体制に縛られず働けることを期待して、新しい投資コースを始めています。 私の目標は、最終的には9時~5時という言葉さえ、気にしない生活かもしれません」 -アメリカ合衆国カリフォルニア州在住、27歳女性
「私がコースを受講したり、オンラインで学んだりするとき、それはたいてい趣味や自分の自由時間にしたいことのためでした。 しかし最近は、ZOOMを使うなど、その場で何かを学ぶ必要があり、仕事にもやる気になっています」-メキシコ在住、32歳女性
Udemyではどんなトピックが人気?
当然のことながら、仕事に直結するトピックのコース登録数が大幅に増加しています。 今年初めに公開した「2020年のトップスキル インフォグラフィック」という記事を振り返って、過去数か月のコース登録数に変化が見られるか調べてみました。それにより、わたしたちは以下のコースに特徴があることに気づきしました。
ニューラルネットワーク(61%増)、TensorFlow(46%増)、チャットボット(60%増)、Microsoft Azure(31%増)、OpenCV(40%増)、グロースマインドセットなどのソフトスキル(206%増)、イノベーション(98%増)、コミュニケーション(131%増)、フォーカスマスタリー(119%増)、創造性(51%増)。 さらに、エンターテイメント、健康、ウェルネスを目的として、ライフスタイルや趣味に関連するコースの登録が増えています。たとえば、ピラティス(402%増)とヨガ(175%増)は、家の中でも人々が健康でいるために役立つでしょう。 ウクレレ(292%増)やブルースギター(190%増)などの音楽レッスンで、新しい楽器を学んだり、瞑想(111%増)や水彩画(210%増)などのリラクゼーションに重点を置いたコースもあります。他にも、 Art for Kidsなど、保護者が子供と一緒に受講できるコースの登録も増加しています。
「この隔離期間中の私の目標は、自分の音楽のEP(レコード盤)をすべて録音することです」 -アメリカ合衆国メリーランド州在住、37歳男性
【図2】Udemyトピック別の受講者数の変化について
国別・地域別に見たオンライン学習の普及
データから、各国での自粛要請のタイミングが、オンライン学習の需要増加と大きな関連性を持つことがわかります。 世界中の人々が家にいる生活を強いられたことで、スキルの向上ややるべきこと、生産性向上を求めてUdemyのコース登録数は驚くほどの伸びを見せました。 たとえば、2月末以降、それぞれ国で自粛要請が発令されたのち、スペインでは最大280%、インドでは最大200%、イタリアでは最大320%の講座登録数の増加が見られました。
「私はショップを経営しており、自分の知識を世の中に広めるために自分の講座をつくるためのツールとしてUdemyを見ていました。 でも今は主に、デジタルマーケティングと、デジタルチャネルを通じたビジネス支援についてもっと学びたいと思っています」 -カナダ在住、41歳男性
【図3】国別のコース登録数の比較
英米ではキャラクターアニメーションが人気?各国で選ばれているトピックの特徴
それぞれの国におけるトピック別の講座購入数の変化や、外出できず時間があるときに人々は何を学んでいるのか、を知ることはとても興味深いものです。
- カナダの人々は、株式取引(講座購入数273%増)とマインドフルネス(236%増)を学んでいます
- 英国と米国の人々は、キャラクターアニメーション(英国で332%増)とAdobe Illustrator(米国で326%増)など芸術への関心が高まっているようです
- メキシコの人々は、財務分析に注力しています(235%増)
- ブラジルの人々は、Instagramマーケティング(103%増)、ビデオ編集(102%増)、描画(84%増)など、戦術的なスキルを磨いています
- スペインの人々は、ピアノ(466%増)と投資(262%増)を学んでいます
- フランスの人々は、金融取引(223%増)とエクセル(209%増)を学んでいます
- ドイツの人々は、スクラム(203%)とデジタルマーケティング(186%)など実務に直結するスキルに集中しています
- イタリアの人々は、ギター(431%)、コピーライティング(418%)、フォトショップ(347%)のコースを受講しています
- インドの人々は、コミュニケーションスキル(606%)とビジネスの基礎(281%)を学んでいます
- オーストラリアの人々は、キャラクターアニメーション(185%)とキーボード演奏(168%)でクリエイティブスキルを磨いています
【図4】Udemyトピック別の受講者数の変化について
いかがでしたか?
次回は、企業導入における講座の受講動向についてお伝えしたいと思います。(第2回に続く)
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