初心者向け「サイトマップ」の作り方!クロールを促してSEO効果を上げよう
  • SEO
  • 2021/03/25

初心者向け「サイトマップ」の作り方!クロールを促してSEO効果を上げよう

従来では、Webサイトに訪れるユーザー向けサイトマップのみを実装することが主流でした。ユーザー向けサイトマップには「自分がWebサイト上のどこにいるのか」「どのようなページが用意されているのか」といった要素が含まれており、別名“HTMLサイトマップ”とも呼ばれています。

しかし、近年では検索エンジン向けの“XMLサイトマップ”もセットで導入しているWebサイトが大半です。XMLサイトマップを使うと、Googleなどの検索エンジンに各ページ構造を理解してもらえるため、クローラビリティが向上してSEO効果も高まるとされています。

この記事では、ユーザーや検索エンジンに好まれるサイトマップとはどのようなものか、サイトマップの効果や作り方をご紹介します。

最後まで読み終わる頃には、自社サイトの検索順位を上げる効果的なサイトマップを作成できるようになっているでしょう。

サイトマップを作成する重要性とは?

サイトマップには、ユーザーが巡回しやすくなったり、検索エンジンがページ構造を理解しやすくなったりするメリットがあります。とはいえ、「そもそもサイトマップとは?」という方もいるかもしれません。

まずはサイトマップの重要性について、その役割からご紹介します。

 サイトマップとは?

サイトマップとは、サイト全体のページ構造をリスト形式で記述したものを指します。ユーザーや検索エンジンにサイトの内容をわかりやすく伝える役割を果たし、全体像がつかみにくいWebサイトやコンテンツ量の多いメディアでは大半がサイトマップを作成しています。

上記の理由から、サイトマップの作成は次のようなサイトに効果があります。

1) ボリュームが多く、全体像がつかみにくいサイト
2) 内部リンクが構築中で、内部リンクが存在しないページが多いサイト
3) まだ新しく、検索ページからのアクセスが少ないサイト

いずれもユーザーにとってわかりづらい構造になってしまう可能性の高いWebサイトです。そのようなサイトでもサイトマップを設置するだけで、ユーザーがある程度使いやすいサイトに改善できます。

ユーザビリティが向上することにより、リピーター層の獲得にも繋がるでしょう。

サイトマップの種類

サイトマップには、「ユーザー(読者)向けのHTMLサイトマップ」と「クローラー(検索エンジン)向けのXMLサイトマップ」の2つがあります。どちらも似たような役割を持ちますが、HTMLサイトマップとXMLサイトマップには明確な違いが存在します。その違いを見ていきましょう。

・HTMLサイトマップ

サイトに訪れたユーザー(読者)に対して、「このサイトにはどのようなページがあるのか」「今はサイト内のどこにいるのか」といったポイントを示します。サイト内の各ページに対するリンク集のようなもので、HTMLで羅列されていることが特徴です。

ユーザーの利便性のために設置するものがHTMLサイトマップという認識で問題ありません。

・XMLサイトマップ

GoogleやYahoo!といった検索エンジンに、サイト内のページ1枚1枚の存在を教える役割を果たします。XMLサイトマップを作るだけで、新しいページをいち早く検索エンジンに知らせることが可能です。

検索エンジンからのクロールを早めるため、XMLサイトマップにはSEO対策としての効果が期待できます。各ページへのリンクが連なってまとめられている点はHTMLサイトマップと同一ですが、XMLで書かれている点が異なります。

サイトマップの役割

 

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サイトマップはSEO対策に有効?

結論から言うと、「SEO対策を少しでも行いたい!」という場合はサイトマップの作成が欠かせません。

近年のWebサイトでは「HTMLサイトマップとXMLサイトマップの2つを作ることがSEO対策として好ましい」とされています。

XMLサイトマップがSEO対策にもたらす効果

XMLサイトマップは、検索エンジンのクローラーに向けたサイトマップです。クローラーが各ページを隅々までチェックしやすい構造になっており、新規の記事投稿や既存記事のリライトなど、更新があったという情報を検索エンジンにいち早く伝えることができます。

そのため、インデックスのタイミングを早める効果が期待できます。「更新したページが素早く検索結果に載るようインデックスして欲しい」というシーンにおいて、XMLサイトマップは欠かせない存在です。

また、似通ったコンテンツや文章が原因で、キーワードカニバリゼーションや重複ペナルティを受けてしまうケースがあります。そのようなときも、XMLサイトマップによって“正規URL”を指定しておけば適切な評価を受けやすくなります。

なお、検索エンジン大手のGoogleによる説明では、「検索エンジン向けのサイトマップは基本的には不要なもの」とされています。しかし、多くのWebメディアやSEO対策の場面では未だにXMLサイトマップが作成されており、「その効果も実際にある」と声が上がっているのも事実です。

XMLサイトマップの作成は、間接的にSEO対策に有効な手段だと言えるでしょう。

 

HTMLサイトマップを作成する意味・役割とは?

HTMLサイトマップはユーザーから見えるものなので、目にしたことがある人も多いと思います。HTMLサイトマップの役割をご紹介します。

HTMLサイトマップはユーザビリティを高めることが目的で用意されているため、目にしたことがある方も多いでしょう。基本的にHTMLサイトマップは、「Webサイトに用意されているコンテンツを一覧表示」する役割を持っています。

長く運営されているWebサイトではコンテンツの量が多くなり、それに比例してカテゴリやタグのあるページ数も増大していきます。そのため、初めて訪れるユーザーにとっては、「コンテンツが多すぎて、見たいものが見つからない」と頭を悩ませてしまうのです。

結果として滞在率の低下や直帰率の悪化に繋がってしまうかもしれません。

HTMLは、そのようなユーザーに対してWebサイトの全体図と現在地を示してくれます。ユーザーがサイト内で迷子にならずに済むため、ユーザビリティの向上にも役立ちます。 以前はSEO対策としても有効でしたが、現在ではSEO対策に向けてXMLサイトマップが主流になっており、HTMLサイトマップにSEO対策としての効果はありません。

HTMLサイトマップとXMLサイトマップの役割

 

XMLサイトマップを作成する意味・役割とは?

XMLサイトマップはクローラー向けコンテンツのため、基本的にユーザーが目にすることはありません。しかし、WebサイトのSEO対策としてXMLサイトマップが重要な役割を果たします。

XMLサイトマップには「Webサイトの各ページURLや優先度、更新日、更新頻度」といった情報が書かれています。クローラーにXMLサイトマップを読み取ってもらうことで、サイトの存在や更新を素早く知らせ、クローラーを効率的に巡回させることが可能です。

ページが検索結果に反映されたり、検索順位が上がるのが早くなったりするため、XMLサイトマップにはSEO対策としての効果があるとされています。

検索エンジン(Google Search Consoleなど)にXMLサイトマップを登録するだけで自動的に認識されるため、ページを更新するたびにインデックスを促す手間を省くことができます。

ボリュームの大きなサイトや新規サイト、被リンクの少ないサイト、また、画像や動画などのメディアを含むコンテンツやニュースサイトなどにも効果があります。

 

HTMLサイトマップの作成方法を解説!ツールはある?

全ページへのリンクがHTMLで一箇所にまとまっているものがHTMLサイトマップです。とはいえ、ページを更新するたびにHTMLサイトマップを手作業で更新していては大きな手間がかかってしまいます。

そのため、HTMLサイトマップを作成する場合はツールやプラグインを利用することもポイントです。たとえば、CMSのWordPressにはHTMLサイトマップを自動的に作ることができるプラグインが存在します。

WordPressでHTMLサイトマップを作成する手順

  1. WordPressで作成したサイトにプラグイン「PS Auto Sitemap」をインストールし、有効化します。
  2. 設定画面で、サイトマップから除外したいカテゴリやページなどがあれば設定します。
  3. 設定を終えたら、画面下方に表示されたサイトマップのショートコードをコピーします。
  4. 「固定ページ」を新規追加し、エディタを「テキスト」に変更してショートコードを貼り付けます。
  5. 固定ページのタイトルを「サイトマップ」などに変更して公開します。
  6. 公開したサイトマップのポストIDを調べます。サイトマップのURLの「post=」のあとの数字です。
  7. 設定画面に戻り、上で調べた数字を「サイトマップを表示する記事」の欄に入力します。
  8. 「変更を保存」をクリックすると、サイトマップが完成して公開されます。
サイトマップはナビゲーション代わり

 

XMLサイトマップの作成方法を解説!ツールはある?

XMLサイトマップは、クロール導線のないページもクローラーに見つけてもらうために多くのページをまとめる必要があります。しかし、不完全なXMLサイトマップを作成すると、SEO対策がマイナスに働いてしまう可能性も。

コンテンツの優位性や適正な評価の流し方など、評価基準を誤ってクローラーに伝えてしまうと、逆に評価されないページを増やす結果につながる恐れがあるのです。

そのため、XMLサイトマップを作成する場合はツールを使って適切な手順を踏むことをおすすめします。

WordPressでXMLサイトマップを作成する手順

  1. WordPressで作成したサイトにプラグイン「Google XML Sitemaps」をインストールし、有効化します。
  2. 新しい記事を公開したり、既存の記事を更新したりすれば、新しくサイトマップを作成し、更新をGoogle Search Consoleに登録します。
  3. すぐにXMLサイトマップを作りたい場合は、設定画面にある「検索エンジンはまだ通知されていません」の「your sitemap」というリンクをクリックし、XMLサイトマップを生成して、更新をGoogle Search Consoleに登録します。

サーチコンソールに関する記事はこちらから

 

サイトマップはコンテンツを活かすためのもの

「HTMLサイトマップ」や「XMLサイトマップ」は、どちらもコンテンツがあることを知らせるためのものです。HTMLサイトマップを作ればユーザビリティが向上し、XMLサイトマップを作ればクローラビリティが向上します。

SEO的にも効果が期待できるなど、Webサイトでコンテンツ作りをするうえで、サイトマップ作りは欠かせない存在だと言えるでしょう。とはいえ、ユーザーにとって価値のあるコンテンツがなければ、サイトマップがあっても効果が薄くなってしまいます。

しかしユーザーにとって価値のあるコンテンツがないと、サイトマップがあっても意味がありません。まずはユーザーの役に立つコンテンツを作成し、その上で最適なサイトマップを作成するようにしましょう。