エクセルでヒストグラムを作成する方法。正しいグラフの分析とは?

office関連

2016/08/24

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ヒストグラムは日本語で「度数分布図」と呼ばれ、ある集団の個々の数値の分布を視覚化するグラフです。データ数が少なければ数字だけでも大体の傾向がわかりますが、数が多くなるとそうはいきません。そこで、ヒストグラムのグラフにすることで、その分布のバラツキが一目でわかるようにします。
今回は、日常業務でエクセルを多用する筆者が、ヒストグラムの作成方法とグラフの解釈の仕方についてご紹介します。(エクセルのバージョンはOffice2010)

 

ヒストグラムとは何か?

まずは、ヒストグラムについての具体例と、グラフを作成するためのエクセルの準備について解説します。

 

ヒストグラムの活用例

ヒストグラムは棒グラフに似ていますが、データが示す意味は全く違います。棒グラフはグラフの一本一本が独立したデータであるのに対し、ヒストグラムが示すのは全データの内訳であり、構成要素です。そのため、ヒストグラムでは棒の間隔をなくして階段状のグラフにするのが一般的です。

データの分布を調べてヒストグラムで視覚化することで、さまざまな判断材料に使うことができます。例えば学校で、生徒の体重を5キロごとに刻んだデータでヒストグラムを作ると、体重別の分布がわかり、全国平均と比較した上で「肥満対策を取るべきかどうか」といった視点での判断材料に使えます。ほかにも、社員の年齢や営業成績の分布をわかりやすく見える化することで、的確な対策を考えることができます。

 

ヒストグラムを作る前準備

エクセルでヒストグラムを作成するには2つ方法があり、このうちアドイン機能を使う方法は通常設定のメニューにはないため準備が必要です。エクセルを開いて、[データ]タブ-[分析]から[データ分析]の項目があるか確認しましょう。データ分析の項目がない場合は、次の手順で設定をしてください。

1)[ファイル]タブの[オプション]メニューでエクセルのオプションウインドウを開きます。

エクセルヒストグラム解説画像

2)メニューの[アドイン]で表示される機能一覧から[分析ツール]を選択します。

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3)[管理]ドロップダウンメニューが[エクセルアドイン]であることを確認し、その横の[設定]ボタンを押します。

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4)[有効なアドイン]が表示されるので、[分析ツール]にチェックを入れて、[OK]をクリックします。

エクセルヒストグラム解説画像

これで[データ]タブに[データ分析]ボタンが表示されます。

エクセルヒストグラム解説画像

 

ヒストグラムの作成方法

ヒストグラムの作成には、エクセル関数を使う方法と上記で設定したデータ分析ツールを使う方法があります。

[データを用意する]
まず、ヒストグラムにするデータをエクセルのワークシートに取り込みます。ここでは生徒50人の100点満点のテスト成績を例に取り、A列A2:A51に生徒の氏名、B列B2:B51にそれぞれの点数を入れます。続けて、C列に「点数範囲」を入力します。点数範囲は、10点刻みの11区間としてC2:C12の順に9、19、29..99、100と各範囲の上限の値を手入力します。

エクセルヒストグラム解説画像

FREQUENCY関数で度数分布表を作る

1)D列に「人数」欄を作り、11個のセル範囲D2:D12を選択します。

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2)[数式]タブ-[関数の挿入]ボタンを押します。

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3)検索バーに「FREQUENCY」(小文字でも構いません)と入力して検索します。「FREQUENCY」がハイライトされていることを確認して[OK]ボタンを押します。

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4)関数の引数ウィザードで、[データ配列]の欄にデータ範囲(この場合はB2:B51)を選択、[区間配列]にはC2:C12を入れ、[Ctrl]キーと[Shift]キーを押しながら[OK]ボタンをクリックします。
この同時押しは、絶対参照で選択範囲に全て同じ式や値を入力するときに使います。ここで[OK]だけをクリックすると1つのセルにしか式が入力されません。しかも、相対参照のためセルのコピーだけでは参照範囲が変わってしまいます。

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3)「人数」と「点数範囲」のデータ範囲を選択して[挿入]タブ-「グラフ」から集合縦棒形式を選びます。

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4)縦軸と横軸を変更したい場合は、軸の部分を選択し右クリックのメニューから「軸の書式設定」を選び、整えてください。

エクセルヒストグラム解説画像

5)グラフの棒の部分を選択し右クリックのメニューから「データ系列の書式設定」を選びます。「要素の間隔」を0%にすると、縦棒の間隔があいていないヒストグラムが完成します。

エクセルヒストグラム解説画像

 

[データ分析]アドインを使って作成する

次は、上と同じ例を使って[データ分析]アドインでヒストグラムを作成します。
1)[データ]タブで「データ分析」ボタンを押し、一覧から[ヒストグラム]を選択して[OK]ボタンを押します。

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2)表示されるヒストグラムウィザードで、[入力範囲]と[データ区間]にそれぞれ元データB2:B51と区間の範囲C2:C12を入力し、[グラフ作成]オプションにチェックを入れます。出力先のオプションは新規ワークシートになっているので、データと同じシートに出力する場合はセルを指定します。

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3)アドインでは[データ区間]と[頻度]の数値も同時に出力されますが、その後に[次の級]という行が加わるので、これを消してグラフの横軸も一目盛り削ります。あとは関数の場合と同様にグラフを調整します。

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ヒストグラムの種類と分析方法

ヒストグラムの形にはいくつかの種類があります。それぞれの分析方法について解説します。

 

左右対称型

代表的なのは中央が最も高い山型で左右の高さも対称に近い形です。中心にいくほど分布が高くなり、安定したデータといえます。例えば、部品の品質管理では、中央が飛び抜けて高く、左右に広がりが狭いのが理想的な形です。そうでない場合は、製造工程に何らかの問題が生じている可能性があります。

 

ふた山型

山が2つ、3つあるヒストグラムの代表的な例は、日本の人口分布図です。まさに、山が2つある形ですが、これはベビーブームとその子供、孫が多いことを意味しています。その他のデータでこの形になる場合は、異なるデータが2つ以上入っている可能性があるため元のデータを一度確認する必要があります。

 

すそ引き型

片側に大きく傾斜する形も異種データが含まれる可能性があり、データを点検したほうが良いでしょう。サンプル数が少なすぎて分布の特徴が出ていないかもしれません。例えば、テスト成績でこのような形になる場合は、出題が簡単もしくは難しすぎて、生徒の実力差を十分に反映していないという可能性もあります。

 

ヒストグラムを作成して正しい分析を!

ヒストグラムの2つの作成方法を紹介しましたが、アドインでの方法が簡単にできたのではないかと思います。このアドインを追加して動作が重くなることはほとんどないので、特別な理由がなければアドインを入れておくことをおすすめします。
バラツキを視覚化して表現するには、ヒストグラムが最適です。作成のコツをつかめば、よりわかりやすい分析レポートや資料作成に活かすことができるでしょう。

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