ABテストとは?WebサイトをABテストで比較すると、何がわかる?

ABテストとは?WebサイトをABテストで比較すると、何がわかる?

A/Bテストとは何かご存じですか?

サイト運営上の重要な業務の中に、ユーザーの動向や好みを調査することがあります。その役割を担う手法のひとつがA/Bテストです。では、どのようにA/Bテストを行えば良いのでしょうか?

今回は、WEBマーケティングに従事して10年の筆者が、Webマーケティング担当者なら必須項目であるA/Bテストの基本について紹介します。

 

A/Bテストって何?テストを行う目的とは?

A/Bテストはなぜ必要なのでしょうか?そもそも「A/B」とは何でしょうか?

 

A/Bテストとは?

A/Bテストとは、2つの選択肢を比較し、検証することをいいます。
「A/B 」とは2つの選択肢のことです。

テストをする箇所は、Webサイト全体、サイトの一部、画像、テキストなどさまざまです。
例えば、トップページで一番目立つタイトルの文言や、バナーの色を比較するときにA/Bテストがよく行われます。

 

A/Bテストの目的

A/Bテストの目的は、コンバージョン率(CVR)の向上です。

CVRの向上には、どちらの選択肢がより多くユーザーに選ばれているかを数値的に検証し、結果を蓄積することが大切です。
そのため、まずは直接コンバージョンに結びつきそうな要素から始めてみるのが良いでしょう。具体的には、バナーの色を「赤」/「緑」で変えたり、文言を「無料モニターに参加する」/「購入する」で変えてみる、などです。

 

こうしたA/Bテストを繰り返すことで、「クリック率(CTR)を上げる」「ページの離脱率を下げる」といったサイト改善につながり、結果としてWebプロモーションの費用対効果を高めることができます。
サイトを改善しようとして、意味のない変更を重ねるのではなく、A/Bテストの結果に基づいた小さな検証を繰り返すことが大切です。

 

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どこを比較する?A/Bテストの方法

早速、A/Bテストをしてみましょう。ここではA/Bテストの方法について解説します。

 

A/Bテストの方法

クリック率を上げたいバナーなど、比較したいものを2通りのバージョンで作成します。
次に、各バージョンをそれぞれ同数の人にランダムに表示させます。
その結果からどちらのパターンにより効果があったかを検証します。
その上で、効果のあったほうを実際のサイトに反映させたり、さらに改善するために、その結果をもとにした次のA/Bテストを行います。

 

A/Bテストの具体例

まずは画像のA/Bテストです。

485710998目的は、ECサイトに掲載する製品の画像を比較して、どちらの画像のほうが売れるかをテストすることです。画像の背景やアングル、照明の当たり方など、ユーザーの購買意欲を掻き立てる画像にするために、A/Bテストを繰り返します。

 

次に、テキストのA/Bテストです。

サイト内のメルマガ登録ボタンの隣に表示するテキストを例に挙げます。

 

A: 無料メールマガジンに今すぐ登録する。

B: 最新のオファーについて興味をお持ちですか?今すぐ登録してください!

 

一見クオリティが高いと思われる文章でも、実はサイトのユーザー層が好む文体と合っていなかったというケースはよくあります。「シンプルなものと、そうでないもの」「女性的なものと、男性的なもの」などで違いが生じますから、A/Bテストで効果的なフレーズや文体を探り、サイトに反映させてノウハウを溜めていくことが重要です。

 

最後は、サイトのレイアウトのA/Bテストです。

サイト全体の配置を変えて、ユーザーの滞在時間や、どれだけ多くのリンクを踏んだかを比較します。これはWebサイトを運営する上で、とても大切なことです。サイトを訪れた人の直帰率が高ければ、せっかく作ったコンテンツへの接触が増えず、コンバージョンに至るユーザーの母数も少ないままです。そのためにも、より多くのユーザーがサイトに滞在してくれるようにA/Bテストで試行錯誤を重ねる必要があります。

 

A/Bテストの注意点

A/Bテストを行うときに大切なことは、他のマーケティング施策やキャンペーンを同時に行わないことです。同時に行ってしまうと、得られた効果が純粋にA/Bテストによるものかどうかわからなくなるからです。

 

もっと詳しく知る!A/Bテストツールを使う

A/Bテストを行うときに使える便利なツールを紹介します。

 

Optimizely

Optimizelyは世界シェアNo.1のツールです。2008年の米国大統領選挙の際、オバマ大統領のキャンペーンページで徹底したA/Bテストを繰り返し、勝利に貢献したツールとして知られています。無料プランもあるので、初めての人も導入しやすいでしょう。

 

Kaizen Platform

Kaizen Platformは日本国内で開発されたツールです。コンバージョン率の悪いほうの表示割合を自動的に下げる機能を持っています。改善したいページに1行のJavaScriptを埋め込むだけで、データ収集や効果測定といったA/Bテストに必要な機能を導入できます。

 

Gyro-n ABテスト

Gyro-n ABテストは訪問回数、曜日・時間別、リスティング/バナー広告など、さまざまな流入セグメントを分けてテストをすることができます。また、スマートフォンやタブレットに最適化したWebサイトでもA/Bテストが可能です。

 

どのサイトも使い勝手が異なりますので、まずは利用してみることをおすすめします。その上で「さらに詳細なテストを実施したい」という段階になったとき、ツールをグレードアップしていくのが良いでしょう。

 

 A/Bテストを繰り返してCVR向上を

A/Bテストは、いろいろな要素で試しながら繰り返し検証を行うことで着実に効果が上がる手段です。1回行って満足するのではなく、その結果をもとにさらに一段深いテストを行いましょう。
それがコンバージョン率アップにつながります。
A/Bテストを使いこなして、より良いサイト運営を目指しましょう。