コンバージョン率(CVR)を上げる方法!ユーザーを動かす訴求ポイントとは

コンバージョン率(CVR)を上げる方法!ユーザーを動かす訴求ポイントとは

Webサイトを運営する上で大切なコンバージョン率。

せっかくユーザーがサイトを訪問してくれても、商品購入やサービスの利用などに結びついていない場合は、コンバージョンまでの導線に問題がある可能性があります。では、どうすればユーザーを動かし、コンバージョン率を上げることができるのでしょうか?

今回は、Webマーケティング会社で働く筆者が、コンバージョン率を上げるためのポイントについてご紹介します。

コンバージョン率(CVR)の基礎知識

まず、コンバージョン率について考える際の大前提となる基礎知識をお伝えします。

コンバージョンの種類

ひと口に「コンバージョン」といっても、複数の種類があります。

・ユニークコンバージョン

ユーザー単位で計測されるコンバージョン数のことです。

例えば、ある人が広告を1回クリックして実際に商品を購入した場合、その後その広告から商品を複数回購入したとしても、ユニークコンバージョンの数は「1」のままです。
つまり、ユニークコンバージョンとは「人の数」と考えると良いでしょう。資料請求や問い合わせがコンバージョンポイントの場合は、ユニークコンバージョンを指標としているところが一般的です。
これに対し、購入回数をそのままカウントするのは「総コンバージョン数」と呼ばれます。

・クリックスルーコンバージョン

Google AdWordsなどの広告をクリックしたユーザーが、広告主のWebサイトに来てコンバージョンした数を指します。

・ビュースルーコンバージョン

メディアサイトに掲載された広告をクリックせず、広告以外のルートからWebサイトを訪れ、コンバージョンした数を指します。
「広告を経由せずにコンバージョンした数」を計測することで、広告の費用対効果を把握できます。

コンバージョン率の算出方法

一般的に「コンバージョン数÷アクセス数」で求めます。

ただし、分子と分母で単位をそろえる必要があります。
例えば、ユニークコンバージョン数であれば、コンバージョン率は

「ユニークコンバージョン数÷ユニークユーザー数」

になりますし、
商品の購入やサービスの利用といったアクション回数の場合は、

「総コンバージョン数÷セッション数」

でコンバージョン率を求めます。

コンバージョン率の役割は、第一にWebサイトの管理指標とすることです。
運営しているWebサイトの現状を正しく理解し改善点を把握することは、サイト運営上で必須です。

第二に、ネット広告の費用対効果に関する判断軸にすることです。
広告費をかけた効果が本当に出ているのかという点について、コンバージョン率をもとに判断し、改善策の策定に結び付けます。

コンバージョン率の目安数値

自社サイトのコンバージョン率が高いのか低いのか、目安数値を知っておくことも大切です。

ランディングページと通常のWebサイトを比較した場合、条件によっても違いますが、ランディングページのほうがややコンバージョン率が高いと言われます。同じ内容でも、見せ方・伝え方を工夫することで、コンバージョン率を改善できるということです。

会社や広告手法によりかなりまちまちなのですが、あくまでも参考値としてコンバージョン率の目安をご紹介します

業種別の目安としては、ECサイトなどのB2C業種で3%前後。
一方、B2Bはそれよりも少し高めで、ファイナンスやコンサルタントといった業種になると10%という高い数字を取っているところがあります。
この違いについては、B2Bのほうが明確な目的を持ってWebサイトを訪問している確率が高いからだと考えられています。

コンバージョン率はサイトに訪れる際に検索されたキーワードによっても変わります。
通常、一般的なキーワードの場合は1%程度と言われます。
一方、商品名やサービス名といった指名ワードなら10%程度になることもあります。
指名キーワードの検索以外にも、コンバージョン率が高いものとして、リピーターへの販促メールなら10%以上になることもあります。
しかし、こうした数字はいろいろな条件で変わるため、あくまでも目安数値として参考にするのが良いでしょう。

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コンバージョン単価の算出方法

コンバージョン率を考える上で欠かせないのが、コンバージョン単価(CPA)です。CPAは広告運用における最重要項目の一つです。

コンバージョン単価とは、ユーザーのアクション1件にかかった広告費用のことを指し、CPA(Cost Per Action)と呼ばれます。
コンバージョン単価の算出方法は、次のような計算例でご説明します。

例:「A」というワードの平均クリック単価が200円だとします。
これは広告が1回クリックされるたびに200円かかるということです。
これが100回クリックされたとします。
この時点で広告費は20,000円です。
実際のコンバージョン数が2人だとすると、
広告費20,000円÷2人=10,000円

ここでは「10,000円」がコンバージョン単価です。

コンバージョン単価の役割は、正しい広告評価の判断に役立ちます。
平均クリック単価が安いキーワードでは、結局コンバージョンを集められず、費用対効果が良くないというケースもあります。
平均クリック単価だけでは正当な評価にならないので、コンバージョン単価をもとに広告評価を見極めることが重要です。

 

コンバージョン率(CVR)を改善するポイント

Webサイトの運営で成果を上げるためには、コンバージョン率の改善を常に考えなければなりません。その方法は主に4つあります。

入り口サイトの改善

いわゆる「ファーストビュー」と言われるところで、サイトを訪問したユーザーが最初に目にするページです。ユーザーが離脱するタイミングは、ページを移動する時です。最初に目にしたページに少しでも違和感を覚えれば、ユーザーはブラウザの「戻る」を押して帰ってしまいます。それを避けるためにも、ファーストビューの作り込みが大切なのです。ランディングページのコンバージョン率が良いとされるのは、入り口からコンバージョンまでスムーズにつながりやすく、ユーザーがページ移動するタイミングを排除しようとしているからです。

不要な要素の排除

無駄なコンテンツの排除やレイアウトを変更することで、サイトの内容が冗長になることを避け、すっきりと読みやすいものに改善することが必要です。最近はスマートフォンからのアクセスが多いため、コンテンツの可読率を上げるためにも、不要な要素を排除する重要性が増しています。

テキストの改善

比較的容易に効果が表れる方法です。アクションボタンの文言を変更するだけでも、コンバージョン率にダイレクトに影響することがあります。
例えば、化粧品の初回限定セットの購入がコンバージョン地点だとします。その場合、アクションボタンには「購入する」「お得なセットを購入する」「今すぐ試す」「モニターに応募する」などさまざまな文言が考えられます。どれが正解というものはありません。商品イメージや顧客層、訴求ポイントによって異なりますので、ABテストを何度も行って、より優れた文言を決めるのが良いでしょう。

導線周りの改善

アクションボタンがWebサイトの背景や色の中で埋没していて、よく見ないと気づかないようではコンバージョン率の改善は望めません。アクションボタンが目立つようになっているか、複数設置されているか、さらには「購入・申し込みフォーム」が複雑になっていないかなど、ユーザー視点で導線周りの使いやすさを追求しましょう。

 

コンバージョン率(CVR)の改善には、ユーザビリティが最重要

企業側が伝えたいメッセージばかりを満載にしたWebサイトを見掛けることがあります。

それで満足のいく結果が出ているなら別ですが、コンバージョン率を改善して、広告費用の効果を上げることを求められている場合は、ユーザー視点に立った見直しが必要です。

独り善がりな改善にならないよう、ABテストを繰り返すなどして、ユーザビリティを重視したWebサイトをつくりましょう。