- マーケティング基礎
- 2016/06/28
KPIの意味とは?KPIの具体的な指標&目標達成のヒントも併せて解説
企業が目標を達成するためには、KPIを設定することが非常に重要です。KPIは「新規顧客獲得数」「新規受注獲得数」などマーケティングや営業の現場でよく使われますが、サポートや管理部門でも「顧客満足度」や「従業員満足度」などのKPIを導入している企業があります。
では、そもそもKPIにはどんな意味があり、どのように活用するのが良いのでしょうか?
今回は日常業務でKPIを設定している筆者が、KPIのメリットや具体的な活用方法についてご紹介します。これを読めば、KPIを業績向上に役立てる知識が身に付いているでしょう。
KPIの意味とは?
事業目標を実現・達成するには、具体的なプロセスや進捗状況を把握し改善することが必要です。業務の各プロセスに設定されるKPIについて詳しく説明します。
KPIとは?
KPIは(Key Performance Indicator)の略称で、日本語では「重要業績評価指標」と言われます。経営にはさまざまな種類の業績評価指標が使われますが、KPIはその中でも「キー(重要な)」となる指標で、目標の達成に向かってプロセスが適切に実行されているかどうかを計測する役割があります。
KPIは通常、一定の期間が定められて計測されます。通常は月次、スピードの速い企業では週次、日次で計測されるところもあります。期間ごとにパフォーマンスが評価され、成績が悪い場合は対策が取られたり、改善策の策定と実施を求められます。
KPIの例
KPIは、主にマーケティングや営業の現場でよく使われます。例えば、自社サイトに対する新規お問い合わせ件数の目標を月間30件に設定したとします。
その場合、Webサイトへのアクセス自体が減ってしまうと目標達成が見込めなくなります。そのため、検索エンジンからのセッション数の増加をKPIとして設定し、Googleアナリティクスを利用して達成レベルを随時チェックする必要があります。
ほかにも営業の現場では、訪問回数や成約率、解約件数などをチェックしたり、製造業では機械稼働率や不良品の発生率、企業の人事部門では離職率、管理部門ではクレーム件数などをKPIにしている場合もあります。
KPIのメリット
KPIのメリットは、共通の指標が用いられることでメンバーの意思統一が図りやすくなることです。また、評価基準が客観的なのでチームとメンバーに対する評価を公平に行うことができます。
KPIを適切に導入し活用することでメンバーのモチベーションが向上し、結果としてチーム全体のパフォーマンスを上げられるのであれば、それが最大のメリットでしょう。
KPIとKGIの違いは?
KPIのほかに、KGIという指標もよく使われます。KPIとKGIはどう違うのでしょうか?
KGIとは?
KGIは(Key Goal Indicator)の略称で、「重要目標達成指標」と言われています。KPIでは業務プロセスのパフォーマンスを評価基準としていますが、KGIは企業や事業の目標、つまり売り上げや利益、課題の達成レベルなどを評価基準とします。
例えば、KGIで来月の売り上げ目標を1億円と設定した場合に、KPIではその目標実現のために新規問い合わせ件数1,000件、新規商談件数100件、新規顧客獲得件数20件、平均受注単価500万円をそれぞれ目標として設定するというふうに使われます。
KPIとKGIの関係性
KPIは目標への達成プロセスを管理するために使われ、KGIは企業や事業全体の目標を管理するために設定されます。経営戦略論的にはKGIが企業戦略の達成度を評価する指標で、KPIがそこに至るまでの各種戦略の達成度を評価する指標です。
売り上げ目標の設定など、大まかなKGIを設定する企業は数多くありますが、KPIを導入していないところは、KGIを実現するための具体的な戦術の一環としてKPIを設定すると良いでしょう。
KPIを設定して目標を達成しよう!
KPIとKGIの具体的な設定方法について、「ECサイト運営者」と「Webマーケティング」を例に挙げて説明します。
設定のコツ
KGI、KPIともに現実的で実現可能性のあるものに設定するのがポイントです。過去の売り上げや成長率などと既存の数値を比較し、改善点を分析した上で客観的で論理的な数字を設定しましょう。
具体的には、全体の目標をまずKGIとして設定し、そこから逆算して各種のKPIを算出します。実現できないような目標を掲げても、チームや組織全体のモチベーション低下につながるおそれがありますので、無理のないストレッチゴール程度に設定するのが良いでしょう。
ECサイト運営者の場合
現在の月商が100万円で、新規問い合わせ件数500件、総売上件数200件、平均受注単価500円とした場合、KPIを1.5倍にすることで月商150万円に拡大できるかを検討したとします。実現可能と判断された場合、設定されるKGIは月商150万円、KPIとして新規問い合わせ件数750件、総売上件数300件、平均受注単価750円がそれぞれ設定されます。
Webマーケティングの場合
現在の月商が200万円で、自社サイトへの新規ユニークユーザー数200人、新規問い合わせ件数20件、新規商談件数5件の場合、KPIを2倍にすることで月商も2倍にできないかを検討したとします。実現可能と判断された場合は、設定されるKGIは月商400万円、KPIは新規ユニークユーザー数400人、新規問い合わせ件数40件、新規商談件数10件と設定されます。
KPIの活用が目標達成のカギ!
会社やチームとしての売り上げ目標を達成するためには、ゴールに至るまでのプロセスを見える化することが大切です。
KGIを達成するためのプロセスにおける目標がKPIです。KPIを組織全体に見える化して意思統一を図ることで、数字面だけでなく、チームのモチベーション向上も期待できます。KPIとKGIを適切に活用しながら着実に目標をクリアしていきましょう。
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