インバウンドマーケティングとは?成功させる3つのコツも紹介します!

インバウンドマーケティングについて、WEBマーケターの筆者が丁寧に解説します。

内容は、インバウンドマーケティングとは何か・事例紹介・インバウンドマーケティングの手法4ステップ・インバウンドマーケティングを成功させる3つのコツやメリットなど・・・本記事だけで充実の内容です。

この記事を読み終える頃には、インバウンドマーケティングの本質について理解が深まり、新規顧客を獲得するためのノウハウが身についているでしょう。

ぜひ最後までお読みください!

インバウンドマーケティングとは?

まずはじめに、インバウンドマーケティングとは何かについて解説します。

インバウンドマーケティングとは、特定の商品に関心のあるユーザーに、自ら関連情報を見つけてもらう手法です。

インバウンドマーケティングの例としては、ユーザーの閲覧履歴をもとに関連した商品の広告を表示させ、Webサイトへの訪問を促す「リターゲティング型広告」や、一定以上の関心があるユーザーに定期的に有益な情報を提供する「ブログ」「メルマガ配信」などがこの手法に該当します。

要約すると、インバウンドマーケティングとは、ユーザーにとって有益な情報を用意し、それを検索エンジンなどから見つけてもらうことによって顧客を獲得しようとする手法のことをいいます。

インバウンドマーケティングの解説画像

インバウンドマーケティングにおいては、いかにユーザーにとって有益な情報を届けられるか?が重要になります。

 

アウトバウンドマーケティング(従来のマーケティング)との違い

インバウンドマーケティングが叫ばれる以前のマーケティング手法は、アウトバウンドマーケティングと言われています。

アウトバウンドマーケティングとは、不特定多数のターゲットに、企業側から一方的に商品の訴求を行うことです。

不特定多数というのがポイントです。電話によるセールスやテレビCM、Webサイト上に配信するバナー広告などが当てはまります。

アウトバウンドマーケティングの解説画像

アウトバウンドマーケティングでは、不特定多数の人に宣伝をするので、全員がもともと自社の商品・コンテンツに興味を示しているわけではありません。

そればかりか、しつこい営業電話や強引なセールスを受けたユーザーは、自社に対してあまりよくないイメージを持つかもしれません。そうすると、ユーザーに自社の商品・コンテンツに興味を示してもらうのは難しくなります。

しかし、インバウンドマーケティングのように、自ら検索をしてサイトに訪問してきたユーザーは、自社の商品・コンテンツに興味がある可能性が高いです。そこで、自社がユーザーにとって素晴らしい商品・コンテンツを提供できれば、ユーザーは一気に自社に対するロイヤリティが高まり、ファンや見込み客になる可能性が高いです。

インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティングの違い解説画像

特に、商品・コンテンツの直接的な訴求を行う(アウトバウンドマーケティング)のではなく、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを定期的に提供し続け、徐々にユーザーの信頼を獲得し、自発的にそのサイトを訪問するリピーターへと変えていく手法は、「コンテンツマーケティング」と言われており、近年注目が高まっています。

コンテンツマーケティングは、インバウンドマーケティングの1つです。

※コンテンツマーケティングを詳しく学習したい人は、コンテンツマーケティングについて解説した記事をご覧ください。

 

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インバウンドマーケティングの事例

インバウンドマーケティングで効果の上がる商品・サービスの3つの特徴と、実際にインバウンドマーケティングで成功した事例をご紹介します。

インバウンドマーケティングに適している商品・サービスの3つの特徴

・金額が大きく、ユーザーの検討期間が長いもの

大きな出費を伴い、長い時間をかけて検討する必要があるもの。また、それほど頻繁に購入しないもの。

自動車や旅行、住宅などが例として挙げられます。

 

・購入前の検討期間に情報収集が必要なもの

類似した比較対象商品の種類が豊富で、購入前に専門的な知識や情報が必要なもの。化粧品やIT関連サービス、食品がこれに当たります。

 

・リピート購入が見込まれるもの

一度だけで完結せず、継続的な利用が必要なサービス。サロン、整体やマッサージなどがこれに当たります。

 

インバウンドマーケティングの事例

インバウンドマーケティングの典型的な事例が「キリン株式会社」の「キリンレシピノート」です。

キリンの公式サイト内にあり、ビールやワインに合う「おつまみ」から「デザート」までのレシピを紹介したサイトです。

宣伝臭をほとんど感じさせない上、コンテンツとして面白く読むことができます。

インバウンドマーケティングの事例

参照:キリンレシピノート

(URL:http://recipe.kirin.co.jp/)

 

インバウンドマーケティングの手法:4ステップ

インバウンドマーケティングを行うにあたってよく挙げられる手法があります。ここでは、そんなインバウンドマーケティングの手法をご紹介します。

インバウンドマーケティングの手法は4つのステップから成り立っています。

インバウンドマーケティングの手法ステップ①:Attract

「Attract」は「惹きつける」という意味です。

まだ自社の商品やサービスを知らない相手をサイト来訪者にするために、SNSやブログ、サイトの見直しやSEO対策を実施します。

まずは検索エンジンやリターゲティング型広告などから、自社のサイトを訪問してくれるようにしましょう。

インバウンドマーケティングの手法ステップ1解説画像

 

インバウンドマーケティングの手法ステップ②:Convert

「Convert」は「見込み客化する」という意味です。インバウンドマーケティングにおいて、サイトの訪問者は自社の商品・サービスに興味を持っている可能性が高いです。

Convertの段階では、そんなユーザーに対して、eBookや特典ダウンロードといったプレゼントを用意し、ユーザーからメールアドレスなどを提供してもらうことを目的とします。

そのためには、ランディングページ最適化(LPO)や、エントリーフォーム最適化(EFO)、CTA(Call to Action)の見直しが必要です。

※ランディングページ最適化を学習したい人は、ランディングページ最適化について解説した記事をご覧ください。

 

インバウンドマーケティングの手法ステップ③:Close

「Close」は「顧客化する」という意味です。

このフェーズでは、「インバウンドマーケティングの手法ステップ②:Convert」で手に入れた見込み客のメールアドレスなどを利用して、自社の商品・サービス購入のためのメールを送ります。

この時に送信するメールは、できるだけパーソナライズ化されたメールが良いでしょう。例えば、件名に「〇〇様」と入っている場合と入っていない場合ではメールの注目度が違ってきます。

※購買率を上げるメールの書き方を学びたい人は、ステップメールについて解説した記事をご覧ください。

 

インバウンドマーケティングの手法ステップ④:Delight

「Delight」は「喜ばせる」という意味です。

インバウンドマーケティングでは、商品を購入してもらった後も、ユーザーが「またこの商品を使いたい!」と思えるかが重要です。リピートユーザーを増やすために、商品・コンテンツの質を高めてユーザーを120%満足させることがインバウンドマーケティングでは重要です。

 

以上がインバウンドマーケティングの4つのステップです。「Attract→Convert→Close→Delight」という4つのステップはインバウンドマーケティングでは非常に有名な手法なので、ぜひ知っておきましょう!

 

インバウンドマーケティングで得られる2つのメリット

ここからは、インバウンドマーケティングを行うことによって得られるメリットを2つご紹介します。

インバウンドマーケティングのメリット①:低コスト

インバウンドマーケティングでは、テレビCMや広告配信と比べてコストを抑えられます。

代わりにコンテンツを制作したり、Webサイトを代行運用してくれる有料のサービスもありますが、インバウンドマーケティングのノウハウを学べば自社で賄うこともできます。

しかし、インバウンドマーケティングには、「効果を実感するまでに時間がかかる」「SEOなど専門的な知識やスキルをつける必要がある」というデメリットもあります。

※SEOを詳しく学習したい人は、SEOについて解説した記事をご覧ください。

 

インバウンドマーケティングのメリット②:SNS上での拡散

インバウンドマーケティングを実施し、コンテンツの内容に満足したユーザーは、SNS上でそのコンテンツや提供者のページを拡散してくれる可能性があります。

一旦拡散されたコンテンツは不特定多数の人の目に留まることになるので、効果の高いプロモーションになります。

 

インバウンドマーケティングを成功させる3つのコツ

具体的に何をすればインバウンドマーケティングで成果を上げることができるのでしょうか。

ここでは、インバウンドマーケティングを成功させるための3つのポイントをご紹介します。

インバウンドマーケティングのイメージ画像

 

インバウンドマーケティング成功のコツ①:ペルソナを決める

ペルソナとは、商品・サービスの対象になるターゲット層の要素を架空の人物に集約した「理想の顧客像」のことです。

つまり、ターゲットを明確にすることが重要なのです。

例えば、20代男性と50代女性のニーズは違う可能性が高いため、どちらに向けて発信するかでコンテンツの内容も大きく変わります。

インバウンドマーケティングでは、打ち出したい商品・サービスのターゲットは誰なのかを具体的に設定しておくことが大切です。

※ペルソナを詳しく学習したい人は、ペルソナについて解説した記事をご覧ください。

 

インバウンドマーケティング成功のコツ②:ステージを分けてコンテンツ配信する

・購入を検討している段階(見込み顧客)

商品を購入するかどうかの検討期間には、情報収集をしている人が多いため、購入を促すような情報を提供することが大切です。

インバウンドマーケティングでは、商品の必要性や導入事例をコンテンツに盛り込むと良いでしょう。

 

・購入を決めて商品比較している段階(顧客)

この段階のユーザーには、商品の具体的な情報を伝えるようにしましょう。

価格や種類、利用者の声など、比較がしやすいように情報を提供することが大切です。商品の使い方のハウツー動画を配信することも効果的です。

 

上記2つのフェーズに当てはまらないその他大多数のユーザー(潜在顧客)に、商品や企業名を認知してもらうことが目的の場合は、企業の方針や慈善活動の内容、笑える「おもしろ動画」などを提供すると良いでしょう。

アウトバウンドマーケティングを上手に、あくまでもさりげなく併用すると、さらに効果が上がります。

 

インバウンドマーケティング成功のコツ③:継続的なコンテンツ配信・経過の分析PDCA

インバウンドマーケティングは段階を踏んで徐々に購入を促す手法であるため、継続したコンテンツの配信とPDCA サイクルでの改善が重要です。

インバウンドマーケティングを実施する際は、効果測定を必ず定期的に行うようにしてください。

その結果に応じて過去のコンテンツを修正したり、新しく制作するコンテンツのテーマを変更するようにしましょう。

 

インバウンドマーケティングで顧客をロイヤルカスタマーに!

ターゲット層に合わせて内容の異なるコンテンツを配信することができるのがインバウンドマーケティングです。

インバウンドマーケティングの全てのフェーズに共通していることは「自発的な行動」を誘導できるかどうかです。

インバウンドマーケティングで価値の高いコンテンツを提供し、新規顧客を呼び込むとともに、見込み顧客を顧客、顧客をロイヤルカスタマーへと育てましょう。