キャリアコンサルタントの資格に興味があるものの、
・独学で取得できるか知りたい…。
・どのように勉強すればよいかが分からない…。
という方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、
・独学でキャリアコンサルタントの資格を取得するための条件
・キャリアコンサルタントの試験内容や資格更新
についてご紹介します。
キャリア形成に関する資格取得が初めての方でも、この記事を読めば、キャリアコンサルタントの資格について理解できます。
INDEX
キャリアコンサルタントとは?
キャリアコンサルタントとは、転職や職業能力開発などのキャリア形成に関する助言や支援を行う「キャリアコンサルティング」の専門家のことです。キャリアコンサルタントは国家資格の名称でもあります。

キャリアコンサルタントは、名称独占資格のため、資格を取得し登録を行った人だけがキャリアコンサルタントを名乗ることが許されています。また、無資格者がキャリアコンサルタントと紛らわしい名称を用いて相談者の支援をすることなども法律で禁止されています。
キャリアコンサルタントの資格は、取得から5年ごとに更新が求められます。更新時には、8時間の知識講習と、30時間の技能講習の受講が必要です(特定の条件を満たすと一部が免除されることがあります)。
独学でキャリアコンサルタントは取得できる?
キャリアコンサルタントの国家資格を独学で取得することはできるものの、養成講習を受講する場合と比べて難易度が上がります。
ここでは、キャリアコンサルタントの資格取得についての詳しい内容を解説します。
国家資格受験資格は養成講習で取得可能
キャリアコンサルタントの資格を取得するには、受験に必要な条件を満たす必要があります。
キャリア形成に関する実務経験がない人がキャリアコンサルタントの資格取得を目指す場合、まずは養成講習を受講し、受験資格を得ることが効率的です。養成講習を受講すると、仕事に役立つ知識が身に付くだけでなく、同期の学習仲間ができ社外のネットワークを構築できるというメリットもあります。
養成講習は、「特定非営利活動法人キャリアカウンセリング協会」など22団体で実施されています。団体によって特徴や費用、日程が異なるため、体験学習や相談会に参加し自分に合った講習を選ぶことがおすすめです。

独学も可能だが、養成講習受講者よりも難易度が上がる
企業や大学などの組織で、キャリア形成に関する実務経験を3年以上積んでいる場合は、受験資格があるため独学での受験も可能です。
ただし、どのような業務を実務経験の対象とするかについては、詳細な条件が定められているため、確認しておく必要があります。
例えば、支援対象者が労働者であることや、相談の内容・目的が職業の選択、職業生活設計または職業能力開発などに関するものであることなどが主な条件です。また、条件を満たしていることを示す「実務従事に関する証明書」の作成も求められます。
さらに、後述する過去のデータによると、実務経験者が独学で受験した場合の合格率は養成講習修了者よりも低いため、独学だと難易度が上がるといえます。
キャリアコンサルタントがどの程度の難易度なのか測りかねるときは、「GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラム」の受講がおすすめです。キャリアカウンセラーとして活躍したいけれど、どの資格を取ればよいのか分からない人や、国家資格はしり込みしてしまうという人にも向いています。
GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラムを受講すると、「キャリアコンサルタント」及び、米国CCE,inc.認定の国際的資格「GCDF-Japanキャリアカウンセラー資格」の資格取得を目指すことが可能です。

キャリアコンサルタントの受験資格と合格率
ここでは、キャリアコンサルタントの資格試験を受験するための条件や、過去の合格率について解説します。
受験資格
厚生労働省のWebサイトによると、キャリアコンサルタント試験の受験資格は以下のように定められています。
①厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了した者
②労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し3年以上の経験を有する者
③技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験又は実技試験に合格した者
④上記の項目と同等以上の能力を有する者
①の厚生労働大臣が認定する講習については、詳しいカリキュラムがWebサイトに記載の別表に定められています。
合格率
キャリアコンサルタント試験の合格率は平均60%程度で、難易度は高くないといえます。第21回から第25回までの実務経験者、養成講習終了者別の合格率は下表の通りです。
学科試験の合格率
試験 | 実務経験者(独学での受験者) | 養成講習修了者 |
---|---|---|
第21回 | 45.7% | 63.3% |
第22回 | 73.4% | 83.0% |
第23回 | 78.1% | 84.3% |
第24回 | 35.6% | 54.6% |
第25回 | 49.1% | 65.0% |
実技試験の合格率
試験 | 実務経験者(独学での受験者) | 養成講習修了者 |
---|---|---|
第21回 | 45.5% | 58.9% |
第22回 | 50.1% | 65.9% |
第23回 | 50.3% | 64.6% |
第24回 | 47.5% | 67.7% |
第25回 | 48.9% | 68.2% |
実務経験者(独学での受験者)と比べると、養成講習修了者の方が合格率は高い傾向です。
キャリアコンサルタントの試験内容
キャリアコンサルタントの資格試験は、学科試験と実技試験に分かれています。資格取得には、学科試験と実技試験の両方に合格することが必須条件です。
どちらか一方に合格した場合は、次回の受験時に合格している試験が免除されます。また、国家検定である「技能検定キャリアコンサルティング職種」の1級または2級の学科試験、実技試験のどちらかの合格者も、キャリアコンサルタント試験の対応する試験が免除されます。
学科試験・実技試験の概要は以下の通りです。
学科試験
キャリアコンサルタントの学科試験では、四肢択一のマークシート方式の問題が全50問出題されます。合格点は、100点満点中70点です。
学科試験で問われる内容には、キャリアコンサルティングの社会的な意義や、キャリアコンサルティングに必要な知識・技能、キャリアコンサルタントに求められる倫理や行動などが含まれます。
実技試験
キャリアコンサルタントの実技試験は、記述式で設問に回答する論述試験と、試験官と対面で行うロールプレイイング形式の面接試験に分かれています。
配点は論述試験が50点満点、面接試験が100点満点の計150点満点で、合格点は90点です。
キャリアコンサルタント試験は、「日本キャリア開発協会(JCDA)」と「キャリアコンサルティング協議会」という2つの団体で実施されていて、実技試験の出題方式や評価区分は団体によって異なります。2つの団体で異なる点は下表の通りです。
項目 | 日本キャリア開発協会(JCDA) | キャリアコンサルティング協議会 |
---|---|---|
論述試験 | 2つの逐語記録をもとに、応答の仕方や今後の展開方法について記述する | 事例記録をもとに、キャリアコンサルタントの意図や今後の進め方などを記述する |
面接試験の評価区分 | ・主訴・問題の把握 ・具体的展開 ・傾聴 | ・態度 ・展開 ・自己評価 |
キャリアコンサルタントは5年ごとに資格更新が必要
キャリアコンサルタントの登録後は、5年ごとの資格更新が必要です。資格を更新するには、以下のAとB両方の受講が求められます。
A.知識講習8時間以上
B.技能講習30時間以上
ただし、技能検定キャリアコンサルティング職種1級に合格したキャリアコンサルタントによる実務に関する指導を受けた時間か、キャリアコンサルティングの実務時間は、10時間以内に限りBの講習を受けたこととして扱われます。
また、以下のようなケースでは資格更新時の講習が免除されます。
条件 | 免除される対象 |
---|---|
技能検定キャリアコンサルティング職種に合格した場合 | 合格後5年以内に行う更新時のA及びBの講習 |
技能検定キャリアコンサルティング職種1級に合格した場合 | 上記Bの講習 |
ここからは、資格更新に必要な講習の内容を解説します。
知識講習(A)
知識講習とは、キャリアコンサルティングを適正に実施するために必要な知識の維持を図るための講習です。
知識講習では、リカレント教育を含む職業開発の知識やメンタルヘルスの知識、中高年齢期を展望するライフステージ及び発達課題の知識といった計8科目8時間以上の講習が行われます。
技能講習(B)
技能講習とは、キャリアコンサルティングの実施に必要な技能の維持や向上を図るための講習です。
技能講習では、キャリアコンサルティングに関する基本的な技能や、相談課程において必要な技能に関する範囲の中から、受講者自身が必要な科目を選んで30時間以上の講習を受講します。

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キャリアコンサルタントは、キャリア形成に関する仕事を専門的に行うための国家資格です。独学でも一定以上の実務経験を積むことによってキャリアコンサルタント試験を受験できます。ただし、過去の合格率は養成講習修了者のほうが高いため、独学だと難易度が上がる点に注意が必要です。
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