IT業界の拡大により、プログラミングのスキルを持った人材が求められています。
難しいと思われがちなプログラミングですが、現在は効率的な学習方法が多数用意されています。また、多重下請けで薄給なイメージが根付いているプログラマーも、キャリアアップすれば十分高収入を得られます。
この記事では、これからプログラミングを学習しようとしている入門者が知っておくべきポイントをご紹介します。
公開日:2019年4月25日
【入門者向け】そもそもプログラミングとは?
プログラミングとは、「プログラミング言語」を用いてコンピューターに指示を与えることです。
パソコン、スマートフォンなどの端末、アプリやWebサービス、家電に至るまで、プログラミングがなければ期待されている機能を果たすことはできません。
プログラミングの仕事は、プログラムの設計作業と実際にプログラムを作成する作業に分かれています。このうち、プログラムの設計作業を担当するのがシステムエンジニア(SE)という仕事です。
後者は、SEが設計した仕様どおりにプログラムを組み上げる作業を担当し、プログラマーと呼ばれています。
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プログラミングのスキルは転職の際に大きなアドバンテージとなります。
なぜなら、需要が増加している一方で、プログラミングができる人材は常に不足している状況だからです。
新卒でIT企業に入社した場合は、必要なプログラミングに関する研修が行われるはずです。学生のうちにプログラミングの入門的な知識を身に付けておけば、研修内容がスムーズに身に付きます。
また、現在は定型的な作業を伴う仕事が人工知能によって代替され始めています。
プログラミングのようにクリエイティブなスキルを身に付けることは、長期的に雇用を安定させるためにも重要と言えるでしょう。
プログラミングでできることとは?
プログラミングでできることは「高速処理」「自動処理」「遠隔操作」に大別できます。以下、順に説明しましょう。
高速処理はコンピューターをはじめとしてさまざまな機器に活用されている処理です。数値の計算やファイルの検索などを、人間ではとても到達できないスピードで行います。
自動処理はWebサービスのバックアップなど、同じ作業をミスなく反復して行うために活用されています。必要な作業を自律的に判断するAIも自動処理を応用した技術のひとつです。
遠隔処理が活用されている例としては、Webサービスが代表的です。スマートフォンやタブレットなどインターネット端末の普及により、多くの人が遠隔処理による恩恵を受けていると言えます。
プログラミングで作れるものとは?
プログラミングの成果物は一般家庭、産業を問わず多くの現場で活用されています。
Webサイト、ゲームのアプリなどのサービス、産業用ロボットや各種電子機器などもプログラムによって稼働しています。Webサイトやゲーム・アプリの「ユーザーの入力内容に応じた画面表示」、ロボットの「あらかじめ設定しておいた内容による反復動作」「自律稼働」などがプログラミングの活用例です。
入門者でも入りやすいのはWebサイトなどでしょう。
プログラマーが活躍する業界
プログラミングのスキルが求められているプログラマーが活躍する業界をご紹介します。
ゲーム業界
ゲーム業界ではプログラミングスキルのほか、キャラクターの挙動を決めるために物理や数学の知識が重宝されます。近年はコンシューマーゲーム以上にソーシャルゲーム業界の躍進が目立っており、スマホアプリやネイティブアプリ系のエンジニアの平均年収は420万円ほど(※)です。
Web業界
Webサービスを提供するWeb業界は期待されている動作を効率的に実行するため、常にアイデアが求められる業界です。こちらの平均年収は430万円程度(※)ですが、実績やスキル次第ではさらに上の収入を狙えます。
システム業界
システム業界は企業の特定業務に使用される専用システムを開発します。プログラマーからSEにキャリアアップするルートも一般的です。システムエンジニアは平均で480万円程度(※)の年収を得ています。
機械業界
機械業界のプログラマーは、コンピューターや家電、自動車などに組み込まれるプログラムを作成します。アプリやシステム開発以上にさまざまな言語に対応する必要があります。言語の需要によって収入に開きがありますが、システム設計などを行うエンジニアの平均年収は550万円程度(※)です。
【入門者必見】プログラミングの学習方法
続いて、入門者向けに、プログラミングの学習方法についてご案内します。
プログラミング入門のステップ
以下はプログラミング入門の基本的なステップです。
- 基礎的なIT知識を身に付けながら、身に付けたいスキルを考える
「プログラミングで何ができるか」を勉強していけば、プログラミングで実現できることの範囲やそれぞれの難易度がわかるようになり、欲しいスキルが明確になります。ただし、最初から難しいスキルを身に付ける必要はありません。 - 学ぶ言語を決める
作りたいものによって学ぶ言語が変わります。例えば、
・Webアプリ向け:PHP、Python
・ゲーム開発向け:C#、Unity
などが挙げられます。 - 簡単なプログラムを作り、上手く動作するまでやり直す
プログラムが最初から期待どおりに動作するとは限りません。言語のルールを勉強しながら、上手く動作するまで修正を加えます。 - 複雑なシステムを作ってみる
徐々に複雑なシステムの作成に挑戦し、言語に対する理解を深めていきます。
入門するプログラミング言語の種類を知ろう
入門におすすめのプログラミング言語がいくつかありますのでご紹介します。
C言語
C言語は高速処理を得意とする言語です。OSや家電など、多くのサービス・機器に活用されています。また、多くのプログラミング言語のベースになっている基本的な言語でもあります。
Java
Javaはトレンドの変動が激しいプログラミング業界の中で、長らく圧倒的なシェアを維持している言語です。そのため、習得しておけば転職で有利になります。学習難易度は高めですが、シェア率が高いため参考資料が多数存在します。
Scala
ScalaはTwitterやPayPalなどのWebサービスで使用されているプログラミング言語です。Javaとは互換性があり、知識を相互に活用できます。日本でも導入している企業が多く、今後の普及が見込まれています。
Scalaについての詳しい情報は「【Scala入門】人気のプログラミング言語を初心者向けに解説!」の記事をご覧ください。
Ruby
RubyはWebサービスやアプリなどで活用されているプログラミング言語です。セミコロンやカッコの使用を最小限にできることから、読みやすく、書きやすい言語として評価されています。日本発の言語であり、日本語で書かれた参考資料が多い点がメリットです。
Rubyについての詳しい情報は「Rubyとは?初心者向けプログラミング体験もできる記事!」の記事をご覧ください。
Python
Pythonは、Webアプリ制作やデスクトップアプリ制作で使用されている言語です。AIや機械学習などにも使用されていることから、将来性のある言語として期待されています。Ruby同様に、書きやすく読みやすいシンプルな言語であり、プログラミング初心者にもおすすめです。
Pythonについての詳しい情報は「Pythonとは?何に使えるの?Pythonの特徴や使い道を詳しく解説!」の記事をご覧ください。
プログラミング入門で必要なもの
ここまで読んで、プログラミングを学ぼうと思った方が、入門する際には何が必要なのでしょうか。学ぶ際に必要なものをご紹介します。
開発環境を整える
プログラミング用の開発環境としてエディタやコンパイラが挙げられます。
エディタはプログラムコードを編集するためのソフト、コンパイラはエディタで編集したプログラムコードをコンピューターが読める形に変換する「コンパイル」を行うためのソフトです。
まずは自分のパソコンに、エディタやコンパイラをインストールし、プログラミングをできる環境を整えましょう。
教材を選ぶ
プログラミング学習の教材として、以下のようなものが挙げられます。
書籍
書籍はプログラミングの知識が体系的にまとめられており、項目ごとに細分化された内容を学ぶことができます。実際にパソコンに向き合いながら開ける点もメリットです。電車移動中など、すき間時間に読むこともできます。
反面、情報が古い書籍を選ばないように注意しなければなりません。また、わからないことがあった場合は、その書籍だけでは解決できないことがあります。
Webサービス
現在は、プログラミング学習ができるWebサービスが数多く提供されています。中には無料のサービスもあります。
また、動画による講義、ユーザーから質問できるコミュニティなど、学習をサポートする機能が充実しています。新しい内容に順次アップデートされていく点も魅力でしょう。
一方で、本と比較して学習内容を振り返りにくいというデメリットもあります。
プログラミングスクール
講師による講義でプログラミングを学習できるスクールは、最短でプログラミングに習熟できる方法として人気です。疑問点は、質問することですぐに解消できます。
しかし、かかるお金は書籍やWebサービスに対して高額です。また会場まで足を運ばなければならないため、スケジュールや距離の制約もあります。
プログラミング学習には時間がかかりますが、現在はさまざまな学習方法が用意されています。また、プログラミングスキルを身に付けておけば、就職や転職で有利に働くはずです。
興味がある方は、まずシンプルなプログラムの作成から始めてみてはいかがでしょうか。
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