見やすいプレゼン資料の作り方!パワーポイントのデザインと構成の作り方を解説

見やすいプレゼン資料の作り方!パワーポイントのデザインと構成の作り方を解説

ビジネスパーソンとして生きていく上で、プレゼンテーションの資料作りから逃れることはできません。自社の商材や提案のメリットを、効率的に相手に伝えるようなプレゼン資料を作るには、どうすればよいのでしょうか。

今回は、聞き手の感情を動かすような、伝わりやすいプレゼン資料のデザインと構成について紹介していきます。

見やすいプレゼン資料のデザインを理解!5つのポイント

伝わりやすいプレゼン資料のデザインとはどのようなものかを紹介していきます。

パワーポイントで資料を作る際は、以下のポイントを押さえましょう。

  • 1スライド1メッセージ
  • 文字数をなるべく減らす
  • 必要なことを過不足なく伝える
  • 聞き手が理解できる言葉で伝える
  • グラフは一目で何を表しているのか分かるようにする

プレゼン資料のデザイン

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

1スライド1メッセージ

スライド内のメッセージが多ければ、「そのスライドで一番伝えたいこと」が埋もれてしまい、聞き手に伝わりません。
1枚のスライドには、要点を1つだけを書くことを心がけましょう。

スライドに情報が多すぎると、見づらくなり、聞き手を混乱させてしまいます。

「情報が多すぎるスライド」とは、例えば

  • スライドの枚数を減らすために、複数の内容を1枚にまとめる
  • 文章、図や表、イラスト、装飾などをスライド全面に詰め込む

などです。

文字数をなるべく減らす

1スライド内の文字数は、少なければ少ないほどベストです。
大量のテキストは聞き手の集中力を奪い、話し手から注意をそらせてしまうからです。

文字数を減らす方法として、

  • 「文章」を書かない
  • 箇条書きを使う
  • 体言止めを使う
  • 表やグラフを使う

などがあります。

必要なことを過不足なく伝える

文字数を減らしたいからといって、必要な情報まで省いてしまっては本末転倒です。
過度な装飾こそ不要ですが、伝えたい情報は過不足なく盛り込みましょう。

迷う場合は、「その資料と自分が話す内容で、事前の知識がない人にちゃんと伝わるか?」という視点で考えてみるのがおすすめです。

聞き手が理解できる言葉で伝える

プレゼンをする際は、聞き手にわかりやすく伝えることが大切です。
聞き手の理解度を無視したプレゼンは、興味を持たれないだけでなく、不快感を与えてしまう可能性がありますので、注意しましょう。

聞き手にとっての分かりやすさをチェックする項目として、

  • 相手が素人なのに、専門用語や業界用語、略称ばかり使っていないか?
  • 相手にとって初めて聞く話の場合は、前提や状況を説明しているか?
  • 「言わなくてもわかるだろう」と思い、忘れてしまっている重要点はないか?
  • スライドごとの流れや話の展開に無理はないか?

などがあります。

グラフは一目で何を表しているのか分かるようにする

グラフは、数字の変化や状況をわかりやすく視覚化してくれるため、一目で何を表しているのか分かるよう、

  • 強調したい数字は大きく書く
  • 色づかいの工夫(暖色と寒色の使い分け、目立たせたい部分のみ色を変えるなど)

などを行いましょう。

グラフの種類

また、「数値の比較は棒グラフ」「割合は円グラフ」「推移は折れ線グラフ」など、示したいものによって最適なグラフは変わります。使い分けにも気をつけましょう。

 

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プレゼン資料をわかりやすくするデザインレイアウトのコツ

デザインレイアウトも、わかりやすいプレゼン資料を作成する上で大事です。

具体的には、以下のポイントがあります。

  • Zの法則、Fの法則を意識してレイアウトを考える
  • フォントのサイズは18pt以上、種類はメイリオ推奨
  • 同じ要素は隣り合わせに
  • 余白を作ることを意識する
  • 1スライドに使う色は5種類まで

それぞれ詳しく見ていきましょう。

Zの法則、Fの法則を意識してレイアウトを考える

「Zの法則」とは、「人の目線は、画面の左上→右上→左下→右下の順で動く」というものです。
「Fの法則」とは、「人の目線は、まず左上→右に移動→左側に戻って一段下がる→右に移動を繰り返す」というものです。

いずれも、広告業界やWEBデザイン業界などで有名な法則です。特に「Zの法則」はプレゼン資料にも応用できるでしょう。

Zの法則

これらの法則から、

  • 人は左上のものから見る傾向がある
  • 右側よりも、左側のものが先に注目されやすい

といえます。

プレゼン資料も、このような傾向を元に「重要な情報は左に配置する」などのレイアウトを考えましょう。

フォントのサイズは18pt以上、種類はメイリオ推奨

スライドにテキストを入れる際は、

  • フォントのサイズは18pt以上
  • フォントの種類はメイリオ

がおすすめです。

文字のサイズが18ptより小さくなると、後ろの席から見えづらくなります。

Windowsに初期設定で含まれている「メイリオ」は可読性が高く、プレゼン資料に適しています。フォントに迷った時は、こちらのフォントを選びましょう。

なお、Macにはメイリオが標準搭載されていないため、代替として「游ゴシック体」や「ヒラギノ角ゴシック」などもおすすめです。

同じ要素は隣接させる

これは、グルーピングと呼ばれる手法です。

「Aを説明する文章」「Aを表す画像」のように、要素が同じものは近くに配置しましょう。要素同士の関係がわかりやすくなります。

要素の隣接

余白を作ることを意識する

画面いっぱいに情報が詰まったスライドは見づらく、内容が理解しにくくなります。

それを避けるため、スライドには、十分な余白を設けるのがポイントです。

  • 文字量を減らす
  • 改行幅を広げる
  • テキストや画像のサイズ調整
  • 装飾を外す

などを行うと、すっきりと見やすいスライドが作れます。

1スライドに使う色は5種類まで

色を効果的に使えば、スライドにメリハリを出すことができます。
ただし、あまりカラフルにしすぎると、画面がごちゃごちゃして見づらくなります。

1スライドに使う色は、最大でも5種類にしましょう。

 

心を動かす・わかりやすいプレゼン資料の構成とは?

プレゼンの基本構成は「序論→本題→結論」です。
構成を詰めていくときは、以下の手順で考えるのがおすすめです。

  1. その資料を作る目的を明確にし、ゴールを定める
  2. 聞き手がメリットを感じるようなテーマを選定する
    例:我が社の商品の最新技術を紹介! ~~%のコストカットを実現可能!
  3. 「問題点の指摘→解決策の提示」というストーリーにする

プレゼンテーションとは、相手にこちらのメッセージを伝え、アクションを起こしてもらうためのものです。

プレゼンのイメージ

サービスのメリットを理解してもらえるよう、自分が言いたいことだけではなく、相手の立場に立って考える必要があります。

なお、メッセージのみを単発で出すのではなく、「問題点の指摘→解決策の提示」というストーリー仕立てにすることで、聞き手は内容を理解しやすくなります。

 

プレゼン資料はフォーマット化しておこう!

一度作ったプレゼン資料は、次に別の資料を作る際の下敷きにできるように、フォーマット化して保存しましょう。

プレゼン資料をフォーマット化する具体的なメリットは、以下のとおりです。

  • 次に資料を作成する際の時間短縮になる
  • どの資料も、一定以上のクオリティを保てるようになる
  • 校閲がしやすくなる

簡単にいえば、「一定以上のクオリティの資料を、なるべく短時間で作成できる」効果があります。

フォーマット化は効率的

まず、プレゼン資料をフォーマット化することで、1から作る手間が省けます。
「序論→本題→結論」という構成も、フォーマットに沿って作れば簡単です。
結果として、企画書作成にかかる時間を短縮できます。

誰でも一定以上のクオリティの物を作りやすくなるのも、大きなメリットです。

それぞれの社員が独自にプレゼン資料を作れば、クオリティには必ずバラつきが出ます。
しかし、あらかじめテンプレートがあれば、必要な数字を書き入れたり、文言を直したりするだけで済みます。そのため、作成者に関わらず、一定の質が担保できるのです。

また、フォーマット化とは、すなわち「ルール化」でもあります。社内でルールが定まっていれば、校閲もしやすくなります。

 

伝わりやすいプレゼン資料のサンプルをご紹介!

ここまでで解説してきた要素を盛り込んだ、プレゼン資料の具体例をご紹介します。
ぜひ参考にしてください。

【プレゼンの資料作りはここから】基本となる7つのポイント

デザイン自体は非常にシンプルですが、要点がまとまっていて読みやすい資料です。
また、色について、文字の黒以外は「青系」「黄色系」にしぼられているのがポイントです。全体に統一感が生まれます。

これを読めばマスターできる!プレゼン資料の作り方とコツ

こちらでは、資料におけるダメなグラフと見やすいグラフが比較されています。「過剰な装飾を排除して見やすくした好例」であり、ぜひお手本にしたいグラフです。

 

いかがでしたでしょうか。プレゼン資料の作成は、ビジネスパーソンとして必要不可欠なスキルです。それだけに、他の人よりも高クオリティのものを作ることができれば、非常に重宝されます。

皆さんもこの記事を参考に、自分のプレゼン資料作成スキルを磨いてみてください!