最近話題のChatGPTの便利機能「Advanced Data Analysis」を使ってみたいけれど、
・Advanced Data Analysisの導入方法が分からない…。
・どのように活用すれば効果的なのか分からない…。
・ChatGPTとPythonの組み合わせ方がよくわからない…。
こんな悩みはありませんか?そこでこの記事では、
・Advanced Data Analysisの導入方法
・効果的な活用方法と注意点
・Advanced data analysisでPythonコードを生成・実行する方法
について解説します。
INDEX
Advanced Data Analysis(旧Code Interpreter)とは?
Advanced Data Analysisは、ChatGPT-4に搭載されている高度なデータ分析機能で、以前はCode Interpreterとして知られていました。
この機能を利用することで、ユーザーはプログラミングコードの実行や、様々な種類のデータ分析を行うことが可能です。
月額3,000円(2023年11月現在)の料金が発生しますが、これまでChatGPTではできなかった、ファイルのアップロードやダウンロードが行えるようになります。
Advanced Data Analysisを利用することでデータの取り扱いがより効率的になり、分析作業をスピーディーに行えます。
プログラミングコードをはじめとする多岐にわたる分析作業に対応しており、ビジネスシーンでのデータ活用の強力なサポートツールとして活用可能です。
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Udemyで講座を探す >Advanced Data Analysisを使ってできること
Advanced Data Analysisを利用することで、データのアップロードから分析、可視化まで、幅広い作業を効率的に行えます。
エクセルやCSVファイル、さらには画像や音声データ、XMLファイルまで、多様なデータ形式に対応しています。
ここでは、Advanced Data Analysisを使ってできることをご紹介します。
多様なデータのアップロード
Advanced Data Analysisでは、エクセルやCSVファイルを始めとする様々なデータ形式をアップロードすることが可能です。
また、画像や音声データ、XMLファイルもサポートしています。
アップロードしたデータは、その後の分析や加工作業に利用することができ、データ活用の幅を広げることができます。
データの分析と可視化
Advanced Data Analysisを使用の際は、データを準備し何をして欲しいかをプロンプトに明確に指示(自然言語での指示)することで、データの分析を行うことができます。
ChatGPTはアップロードされたデータを自動で解析し始め、プロンプトに指示された内容に応じて、最終的にはグラフや表などでデータを可視化することも可能です。
QRコードの生成
Advanced Data Analysisを利用すると、スマートフォンなどで読み込み可能なQRコードの生成も行うことができます。
プロンプトにURLを入力し、「QRコードを生成してください」と指示すると、ChatGPTがQRコードを生成してくれます。
これにより、情報の共有やプロモーション活動がよりスムーズに行えるようになるでしょう。
Pythonコードの生成と実行
後ほどAdvanced Data Analysisを利用したPythonの実行については、詳しく説明しますが、Advanced Data Analysisを利用すると、Pythonコードの生成からプログラムの実行までを簡単に行うことができます。ユーザーは「どういうプログラムを実行したいか」をChatGPTに説明するだけで、適切なPythonコードが生成され、プログラムが実行されます。
これは特に、書いたコードがどのように動作するかを確認したい時や、エラーをチェックしたい時に非常に便利です。
自然言語での説明だけでコードを実装してくれるため、プログラミング初心者でも簡単にデータ分析を行うことが可能です。
- ChatGPTをプログラミングに活用するコツは「ChatGPTをプログラミングに活用する方法とは?実践形式で解説!」で詳しく紹介しています。
Advanced Data Analysisの導入手順
ここからは、Advanced Data Analysisの導入手順を解説します。
①ChatGPT Plusへの入会
Advanced Data Analysisを利用するためには、まずChatGPTの有料プランであるChatGPT Plusに入会する必要があります。
<プラン加入への具体的な手順>
- 公式サイトにアクセスする
- 「Upgrade to Plus NEW」を選択する
- 「Upgrade plan」を選択する
- クレジットカード情報を入力する
有料プランは、月額20ドル(日本円で約3,000円)で提供されています。(2023年11月時点)
②ChatGPTの設定変更
有料会員への入会が完了したら、ChatGPTを開き、チャット画面左下にあるあなたのアカウント名の右側にある「…」(三点リーダー)をクリックします。
その後、「Settings & Beta(プラス設定&ベータ)」を選択します。
「 Beta Function(ベータ機能)」の「Advanced Data Analysis(高度なデータ分析)」をオンに切り替えます。
③設定の確認
設定が正しく完了しているか確認するために、ChatGPTの画面上で「Advanced Data Analysis」が利用可能になっているかチェックしてください。
これで、Advanced Data Analysisの導入は完了です。
Advanced Data Analysis活用事例5選
Advanced Data Analysisを利用することで、データの分析や可視化、さらには文書の生成まで幅広い活用が可能です。
ここでは、その具体的な活用事例を5つご紹介します。
グラフの作成
データを視覚的に理解するためには、グラフの作成が非常に効果的です。
Advanced Data Analysisを使用すると、エクセルデータなどをアップロードし、指定した形式のグラフを簡単に作成することができます。
例えば、売上データを棒グラフで表示したり、顧客の年齢分布を円グラフで表示することが可能です。
修正やカスタマイズもプロンプトを通じて簡単に行えます。
PDFファイルの内容を要約する
PDFファイルの内容を手早く把握したい時、Advanced Data Analysisを使用して内容を要約することができます。
※画像は、香川大学経済学部が公開している「地球温暖化とエネルギー問題」に関するPDFを要約した内容。
PDFファイルをアップロードし、「このファイルの概要を教えてください」とプロンプトに入力するだけで、簡潔な要約を得ることが可能です。
要約の文字数や範囲も自由に設定できます。
Excelデータの集計
Excelデータの集計作業も、Advanced Data Analysisを利用することで効率化できます。
※画像は、Excelデータをもとに各部署ごとの給与の合計と平均を計算した結果。
データファイルをアップロードし、どの列をどのように集計したいかをプロンプトに指示するだけで、簡単に集計結果を得ることが可能です。
修正や追加の指示もプロンプトを通じて簡単に行えます。
売上データの分析
店舗の売上データを分析することは、ビジネスの成長に不可欠です。
Advanced Data Analysisを使用して売上データをアップロードすれば、データを基にした戦略分析や将来の予測が可能になります。
これにより、より効果的なビジネスプランの策定が可能になります。
プレゼン資料作成
プレゼン資料の作成も、Advanced Data Analysisの得意とする領域です。
※作成した資料は、青のリンクから直接ダウンロード可能。
プレゼンのテーマと内容をプロンプトに入力するだけで、調査からライティング、パワーポイントの生成までを数十秒で完了することができます。
これにより、プレゼン準備の時間を大幅に短縮することが可能です。
Advanced Data Analysisを使用する上での注意点
Advanced Data Analysisを使用する際には、いくつか注意すべき点があります。
これらを理解し、適切に対応することで、よりスムーズに機能を利用することができます。
①インターネットへのアクセス制限
Advanced Data Analysisは、インターネットへのアクセスを行うことができません。
これはセキュリティを確保するための措置であり、外部のウェブサイトやデータベースに直接アクセスすることはできません。
必要なデータは、事前にダウンロードしておく必要があります。
②アプリ版ChatGPTでの利用不可
Advanced Data Analysisは、アプリ版のChatGPTでは利用することができません。
機能を使用するためには、ウェブブラウザを通じてChatGPTにアクセスする必要があります。
Advanced Data Analysisを利用したい場合は、アプリ版ではなくウェブ版を利用することを忘れないでください。
③プロンプトの工夫が必要
Advanced Data Analysisを効果的に利用するためには、なるべくChatGPTが読み取りやすいようにプロンプトを作成する必要があります。
具体的で明確な指示を与えることで、より正確で迅速な分析結果を得ることが可能です。
プロンプトの作成には少し慣れが必要かもしれませんが、練習を重ねることでスキルを向上させることができます。
プロンプトについての詳細は「ChatGPTのプロンプトとは?効果的なプロンプトの作り方や例を紹介」で紹介しています。
ChatGPTでPythonを実行してみよう
ここからはChatGPTを利用してPythonを実行し、データ分析や画像処理を行う方法をご紹介します。
Advanced data analysisを活用することで、これらのタスクを効率的にこなすことが可能です。
データ分析の実践
ChatGPTのAdvanced Data Analysisを活用してExcelやCSVファイルを読み込み、データを分析しグラフ化することが可能です。
グラフを作成する際、どの要素を可視化したいかを明示することで、ChatGPTは適切な縦軸・横軸を設定し、データを視覚的に理解しやすい形に変換できます。
実際に生徒の成績表ファイルを、ChatGPTに読み込ませてグラフ化してみましょう。
ファイルの読み込みが完了したら、Pythonコードを自動生成した後、グラフが出力されます。
こちらは実際に実行されたPythonのコードです。
自動生成されたPythonコードを実行したことで、グラフが生成され棒グラフで生徒の成績が可視化できるようになりました。
日本語表記だとまだうまく表示されない場合があるため、別途日本語のフォントに関する指示が必要になる場合があるので注意してください。
また、データの統計的分析も行うことができ、分析してほしい要素を指定することで統計分析を行い、考察を言語化して出力できます。これにより、データの相関や傾向を把握することが可能となります。
画像処理の実践
ChatGPTを利用して、簡単に画像処理を行うことができます。
画像を読み込み、グレースケール化やトリミングなどの基本的な処理から、レトロ風の加工や物体の輪郭検出などの高度な処理まで、様々な操作を実施して出力することができます。
実際に以下の画像を、Pythonを活用してグレースケール化してみましょう。
※ChatGPTで作成した画像。
Pythonコードを入力して、上記のような指示をChatGPTに出します。
入力したPythonコードが実行されたことにより、元の画像がグレースケール化されました。
このようにAdvanced data analysisを活用することで画像データを効果的に活用し、より魅力的なコンテンツ作成やデータ分析を行うことが可能です。ただし、複雑な画像処理や生成などには対応していない点に注意が必要です。
Advanced Data Analysisを活用して業務を効率化しよう!
Advanced Data Analysisのまとめ
Advanced Data Analysisを使えば、プログラミング知識がなくても簡単にデータ分析やPythonコードの生成・実行ができます。他にもデータのアップロードから分析、グラフ作成まで、直感的な操作で行えます。
ただし、インターネットへのアクセスはできませんし、アプリ版ChatGPTでは利用できないので注意が必要です。これからデータ分析を始める方にとって、強力な助けとなるツールです。ぜひ活用してみてください。
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