【入門】Unreal Engine4とは?Unityとの違い、ダウンロード、UE5情報も

【入門】Unreal Engine4とは?Unityとの違い、ダウンロード、UE5情報も

『Unreal Engine4』とは、Epic Gamesによって開発・提供されている3Dゲームエンジンのことです。eスポーツの人気など3Dゲームへの注目が集まる中、ゲーム開発に力を入れる企業は少なくありません。この記事では、Unreal Engine4の入門者に向けた情報やダウンロード方法、基本的な使い方などを解説します。

Unreal Engine4入門!UEとは何かを解説

『Unreal Engine4』とは、Epic Gamesによって開発された3Dゲームエンジンおよび開発環境のことです。UE4と略されることもあり、全世界で多くの人に利用されています。実際に、PlayStation4やNintendo Switchなど、ゲーム開発のプロにも使われているゲームエンジンです。

Epic Games は、1998年に、バージョン1であるUnreal Engine1を発表しました。2003年にはバージョン2が誕生。さらに、2012年6月8日に発売されたUnreal Engine4は2015年にはじめて無償化され、学生以外も無料で利用できるようになりました。

また、バージョンが変わるにつれ、有償の場合の料金設定も変わりました。2015年までは、月額$19でライセンスが販売されていましたが、2015年以降は無償で提供されるようになりました。それと同時に、「四半期の売上額が3,000ドルに達した開発者に5%のロイヤリティを課す」という収益モデルへと変化しました。さらに、2020年5月のUnreal Engine5デモの発表以降、粗収入が100万ドルに達するまでロイヤリティが免除されることとなっています。

2020年5月14日には、Unreal Engine5のデモが発表されました。2021年には利用可能となるため、待ちわびている開発者も多いのではないでしょうか。

Unreal Engine4の特徴は?

Unreal Engine4の特徴は以下の通りです。

  • ゲーム開発のためのライブラリとツールが充実
  • プログラミングなしでゲーム制作ができる
  • 三次元アクションゲーム制作が得意なゲームエンジン
  • 二次元のゲームも開発できる

以下で、詳しく解説します。

◎ライブラリとツールが充実している統合開発環境

Unreal Engineには、3Dゲーム開発に必要なライブラリとツールが揃っています。Unreal Engineにおけるライブラリとは、ゲーム開発に必要な機能群と考えるとわかりやすいでしょう。また、さまざまなツールが充実しているため開発がスムーズに行える点も、統合開発環境として魅力的です

◎プログラミングなしでゲーム制作ができる

Unreal Engineでは、プログラミングをしなくてもゲーム開発が行えます。これは、ブループリントを使用できるためです。ブループリントとは、あらかじめ設定された機能やアクションのことです。例えば、ブループリントを追加するだけで、ドアが開き、効果音が発動するというような一連の動きを作成できます。このように、デザイナーなど、プログラミングの経験があまりない人でもゲーム制作ができると言えるでしょう。

◎三次元アクションゲームの開発に向いている

Unreal Engine4には、一人称視点、三人称視点などのテンプレートがあらかじめ準備されています。これらを使用することで、3Dのシューティングゲームやアクションゲームを簡単に作成することが可能です。

◎2Dゲーム開発も可能

2Dゲーム開発ができる点も特徴です。2Dゲームとは、2次元の動きで作られたゲームのことで、代表的な作品としては「パズドラ」などが挙げられます。

Unreal EngineとUnityとの違いは?

ここでは、Unreal EngineとUnityとの違いについて解説します。Unityとは、統合開発環境を内蔵する、3Dおよび2Dのゲームエンジンです。Unityの詳しい解説については、「【Unity入門者向け】ゲーム開発で使われるUnityを紹介! 」をご覧ください。

Unreal EngineとUnityには、大きく4つの違いがあります。

◎料金の違い

Unreal Engineの料金は無料ですが、作成したゲームの売上が100万ドル以上を超えると5%のロイヤリティが発生します。Unityも実質無料で利用することができ、1年間で10万ドル以上の収益ならロイヤリティがかかります。

◎得意な分野

Unityは2D機能が充実しており、比較的、2Dゲーム開発が得意だといえます。一方、Unreal Engineはグラフィックの作成が得意なゲームエンジンです。

◎使いやすさ

Unreal Engineは機能が充実しているため、操作が複雑です。そのため、ゲーム開発の入門者にとってはUnityのほうが使いやすいと感じられるでしょう。

◎学習しやすさ

どちらも大規模なコミュニティがあり、学習のしやすさに大きな差はありません。どちらのゲームエンジンに関しても、インターネットなどで学習資料や知りたい情報を見つけられるでしょう。

 

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いざUnreal Engine4入門!ダウンロード方法と使い方

次に、Unreal Engine4の推奨スペックとダウンロード方法を解説します。

【Unreal Engine4】推奨スペックとは?

Unreal Engine4の推奨スペックは、メモリが8GB、プロセッサはクアッドコアもしくはインテル、AMD、2.5 GHz以上のプロセッサです。また、対応OSはMacとWindowsとなります。推奨オペレーティングシステムはWindows 10 64-bitです。

【Unreal Engine4】ダウンロード方法

次に、Unreal Engine4のダウンロード方法をキャプチャ付きで解説します。

1.下記のURLからEpic Games Launcherをダウンロードし、インストールしてください。

https://www.unrealengine.com/ja/get-now/agnostic

2.インストールが完了したら、Games Launcherを立ち上げます。

Games Launcher画面

3.次に上部バーのライブラリを選択してください。

ライブラリを選択

4.Engineバージョンの項目内の4.25.3のインストールボタンをクリックします。

インストール

5.「インストールする場所を決めてください」という画面に遷移するので、インストール先を選択して「インストール」ボタンをクリックします。

インストールする場所

6.インストールが終了したら、先程の「インストール」のボタンが「起動」に変わります。クリックして起動させてください。

起動

7.起動すれば、インストールは完了です。

起動すれば、インストールは終了

【Unreal Engine4】使い方をチュートリアルで解説

次に、Unreal Engine4の基本操作を見ていきましょう。チュートリアル形式でオブジェクト作成までを解説します。

1.まずは、プロジェクトを作成します。プロジェクト選択または新規作成の画面で「ゲーム」を選択し、「次へ」のボタンをクリックしてください。

プロジェクト選択または新規作成の画面で「ゲーム」を選択

2.テンプレート選択の画面に遷移します。今回は「ファーストパーソン」を選択してください。そして、「次へ」ボタンをクリックします。

「ファーストパーソン」を選択

3.プロジェクトの保存場所を選択し、「プロジェクト作成」ボタンをクリックしてください。

プロジェクト作成

4.プロジェクトを作成することができました。

プロジェクトの作成完了

5.次にオブジェクトを配置します。アクタ配置の欄の「基本」から球を選択し、ビューポートの中にドラッグアンドドロップしてください。

オブジェクトを配置

6.これでオブジェクトを配置することができました。

オブジェクトの配置を完了

Unreal Engine5発表!2021年には利用可能に

先述の通り、2021年にはUnreal Engine5が利用可能となります。2020年5月14日にPlayStation5上でのデモが先行披露された際には、大きな注目を集めました。

Unreal Engine5は、2021年の初めごろにプレビューとして利用できるようになり、同年の後半にはフルリリースされる予定です。もちろん、バージョン5になっても基本的に無料で利用することができます。

さらに、5月のデモ発表と同時に、ロイヤリティが課される「売上金3,000ドル達成」というラインが引き上げられ、これまでのバージョンであっても100万ドルを達成するまでロイヤリティが免除されることとなりました。

Unreal Engine5の特徴は、Nanite(ナナイト)とLumen(ルーメン)という2つの機能が搭載されている点です。Naniteという機能によって繊細なシーンでも動的レンダリングで再現できるようになります。また、Lumenによって、まるで現実であるかのような光の表現が実現可能です。これにより、3Dゲームの品質が格段に向上し、多くのユーザーをさらに喜ばせるゲーム開発ができるでしょう。

また、接続性が強化されたことも特徴のひとつです。Epic Online Servicesが利用可能となり、マルチプラットフォーム対応のオンラインゲーム開発ができるようになります。つまり、スマートフォンやタブレット、PCユーザーが共存してゲームを楽しめるようになる画期的な技術です。

 

この記事では、『Unreal Engine4』についての基礎知識とダウンロード方法、基本的な操作方法をご紹介しました。2021年にはUnreal Engine5がフルリリースされ、さらなる飛躍が期待されるゲームエンジンです。エンジニアとしてゲーム開発に携わりたい方は、Unreal Engineの習得を考えてみてはいかがでしょうか。