Twitter API(X API)を活用したいと思っているけれど、
・Twitter API(X API)で何ができるのかイメージできない
・利用方法が分からない
と考える方は多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、
・Twitter API(X API)の機能、料金体系、利用方法
・API利用時の注意点やビジネスへの活用方法
などについて、わかりやすく解説していきます。
INDEX
APIとは?
API(Application Programming Interface)とは、Webサービスやプログラムをつなぐインターフェースです。インターフェースとは、異なる要素(部品やサービス)が通信し、データを交換するための接続部分を指します。APIを利用することで、既存の機能を再利用し、ソフトウェア開発の効率化や統合が容易になります。

API利用者がAPI提供者に「リクエスト(要求)」を送り、提供者が「レスポンス(応答)」する形がAPIの基本構成です。
リクエストとレスポンスに関するルールは提供者が設計時に定めるため、その内容次第で様々なサービスの利用が可能になります。例えば、APIを利用して異なるアプリケーション間でデータや機能を共有したり、外部サービスを活用して機能を拡張したりすることが可能です。
APIを活用することでリアルタイムなデータ交換が可能になり、様々なシステム・サービスを連携することで、ビジネスプロセスの最適化が実現します。
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SNSである「X(旧Twitter)」もAPIを提供しています。Xが提供する「Twitter API(X API)を利用すると、様々な機能が実現でき、ビジネスにおける可能性が広がります。
Twitter APIを利用するとXの機能を他サービスで利用可能に
Twitter APIを利用すると、自社のアプリやサービスにXの機能を統合したり、X上のデータを取得したりできます。具体的には、以下のようなことが可能です。
機能 | 内容 |
---|---|
ポストの投稿 | 自社のサービスからXに投稿できる |
ポストの取得、検索 | 特定のキーワードやハッシュタグを含むポストを検索できる |
ユーザー情報の取得 | ユーザーのプロフィール情報を取得できる |
ダイレクトメッセージの送受信 | 他のユーザーとダイレクトメッセージのやり取りができる |
リストの作成、管理 | 特定のテーマやユーザーでリストを作成し、情報を整理できる |
トレンド情報の取得、分析 | X上のトレンドを分析したり、自社ブランドに対する反応を分析したりできる |
Xアカウントで別のSNSへログイン | Xアカウントを使って他のSNSやサービスにログインできる |
つまり、Twitter APIを活用すると、外部からXの機能や情報にアクセスできるようになり、様々な環境・場面でXを活用できるようになる、ということです。
X Premium(X Blue)との違い
X PremiumやX BlueとTwitter APIとの大きな違いはターゲット層にあります。Twitter APIは主に開発者向けであり、Xの機能やデータを外部サービスで利用することを目的とするものです。
対して、X PremiumやX BlueはX内での拡張機能や快適性向上を目的としており、ターゲットはXを利用する一般ユーザーになります。
X PremiumやX Blueを利用すると、金色や青色のバッジが付き、アプリ内広告を軽減できたり投稿機能が強化されたりします。
サービス名 | Twitter API | X Premium(X Blue) |
---|---|---|
ターゲット | 開発者 | 一般ユーザー |
目的 | Xの機能・データを外部サービスで利用 | X内での機能拡張、快適性向上 |
主な機能 | ポスト投稿、データ取得、ユーザー管理など | 広告削減、長文投稿、認証バッジ付与など |
Twitter API(X API)のプランと料金体系
Twitter APIは2023年7月にAPIv2となり、料金形態や機能が大きく変わりました。その際にプランも複数に分かれたため、それぞれのプランに関して解説していきます。
プラン別の料金・機能一覧
変更される以前は1つのプランで全機能を無料で利用できました。現在も無料プランは残っていますが、使用できる機能が大きく制限されています。
無料プランに限らず、利用できる機能や金額はプランごとに細かく設定されています。また、有料化にともない開発者審査が厳格化され、高度なメトリクスやポスト注釈などの新機能が追加されました。これらの違いも含め、最適なプランを選択することが重要です。
プラン | Free | Basic | Pro | Enterprise |
---|---|---|---|---|
料金 | 無料 | 200ドル/月 | 5,000ドル/月 | 42,000ドル/月~ |
ポスト投稿数上限 | 1,500件/月 | 3,000件/月 | 300,000件/月 | 要相談 |
ポスト収集数上限 | ✕ | 15,000件/月 | 1,000,000件/月 | 要相談 |
standard v1.1へのアクセス |
△ (限定的) |
△ (限定的) |
△ (限定的) | ◯ |
アプリケーション数上限 | 1 | 2 | 3 | 要相談 |
Filtered stream APIの利用可否 | ✕ | ✕ | ◯ | ◯ |
全アーカイブ検索の利用可否 | ✕ | ✕ | ◯ | ◯ |
Ads APIの利用可否 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
※2025年2月時点
FreeプランはBotやテスト用途での利用、Basicプランは本格的な個人開発などの小規模利用での利用が想定されています。Proプランはスタートアップなどの事業拡大を目指す場合、それ以上の規模はEnterprise、と考えるとよいでしょう。
プランを移行する際の注意点
プランを変更する際、APIキーの権限が変更される場合があります。APIキーは、Xの機能を利用するための認証情報です。そのため、APIキーの権限が変わると、これまで利用できていた機能が利用できなくなる可能性があります。
プランを変更する際には、既存システムとの連携が停止しないよう、事前にAPIキーの変更による影響範囲を調査し、必要な対応を行うようにしましょう。
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Twitter API(X API)の利用方法
ここからは、Twitter APIの無料プラン・有料プランを利用する場合の流れを簡単に解説するとともに、利用制限がかかった場合の対処法について解説します。
順番に見ていきましょう。
無料プランを利用する場合
まずは、「X開発者プラットフォーム」にアクセスします。このとき、Xにログインしていない場合は、APIを利用したいアカウントでログインしておきましょう。
その後、「開発者ポータル」を選択します。

初めて開発者ポータルにアクセスすると、プランの選択画面が表示されます。画面下部の「Sign up for Free Account」を選択してください。

Twitter APIを利用する目的などを250文字以上で説明し、チェックボックスにチェックを入れて「Submit」ボタンをクリックします。

審査後、承認されたら利用できるようになります。
有料プランを利用する場合
初めてAPIを利用する場合は、無料プランと同じ流れでプランを選択するところからはじめます。
プランは「Basic」と「Pro」から選択でき、年契約の場合は「Get Annual & Save」ボタンを、月契約の場合は「Get Started Now」ボタンをクリックしてください。

その後、同様に利用目的や利用規約への同意を進めると、クレジットカード情報を入力するページが表示されます。必要事項を入力後、「Add card & Subscribe」ボタンをクリックしてください。

すでに旧プランに加入している場合や、Freeプランに加入している場合には、「開発者ポータル」から自分のアイコン→「Subscription Plan」を選択します。

この画面からProかBasicのプランに変更することが可能です。

利用制限がかかったときの対処法
各プランには取得可能なポスト数などの上限が設けられています。そのため、利用するなかで上限を超えて制限がかけられる可能性があります。
利用制限がかかってしまった場合の対処法としては、主に次の3つがあります。
- プランをアップデートする リクエスト数や機能が不足するようになった場合の根本的な解決策は、プランをアップデートすることです。上位のプランであれば、より多くのAPIリクエストが許可され、高度な機能へのアクセスも可能になります。
- リクエストを最適化する APIへのリクエスト頻度を調整することで解決する場合もあります。例えば、常時リクエストするのではなく、1日数回など定期的なタイミングにまとめて実行することで、リミット超過を回避しやすくなります。
- キャッシュを活用する リクエストの最適化にもつながりますが、過去に取得したポストやユーザー情報をキャッシュとして保存することも効果的です。キャッシュとして保存しておけば何度も同じ情報を取得する必要がなくなるため、無駄なリクエストを抑えることができます。
また、取得したい情報を絞り込むことで不要なポストを除外し、リクエスト回数を削減することも有効です。
キャッシュを利用する際は一定時間ごとにキャッシュを更新するポリシーを設けることで、常に最新の情報を取得しつつ、APIの使用量を削減できます。
Twitter API(X API)利用時の注意点
APIは便利なツールですが、利用方法によっては情報漏えいや利用規約違反につながる可能性もあります。ここでは、自社開発で利用する場合とサードパーティアプリを導入する場合の注意点を解説するため、一つずつ見ていきましょう。
自社開発で利用する場合
まず重要なのは、取得したポストデータをどのように保管・利用するかについて社内ルールを策定し、プライバシーリスクを最小限に抑えることです。個人情報保護法などの関連法規を遵守し、適切なデータ管理体制を構築する必要があります。
また、APIキーはXの機能を利用するための認証情報であり、その漏えいは悪意のある第三者による不正利用につながる可能性があります。セキュリティリスクを軽減するために、APIキーの適切な管理とアクセス制御の設定を厳密に行いましょう。
サードパーティアプリを導入する場合
サードパーティアプリを導入する際には、そのアプリが対応しているエンドポイントやリクエスト数に限りがある点を考慮する必要があります。事前に自社のニーズを十分に満たせるかどうか、などを確認しておくことが重要です。
さらに、サードパーティアプリは突然サービスが終了したり、Xの仕様変更に追従できなくなったりするリスクも抱えています。今まで利用していたツールが突然使えなくなると、自社のシステムに多大な影響をもたらしかねません。
実際に2023年7月のAPI変更によって、無料APIをベースに開発された一部のサードパーティツールは利用できなくなりました。このような事態を避けるためにも、常に代替手段を検討しておきましょう。
Twitter API(X API)をビジネスに活用しよう
WebサービスやプログラムをつなぐインターフェースであるAPIは、様々なシステム・サービスを連携させるために重要な役割を担っています。X(旧Twitter)でもAPIが公開されており、Twitter API(X API)を利用すれば、SNSマーケティングなどで大いに活用することが可能です。
利用する際にはいくつか注意点もありますが、この記事の内容を参考にTwitter APIを活用していきましょう。
しかし、Twitter APIの具体的な利用の仕組みがわからない、という方も多いのではないでしょうか。以下の講座では、PythonでTwitter APIを利用する方法を解説しています。システム的な利用方法について学びたい方向けの講座であり、個人でも活用可能な内容となっています。
ビジネスへの活用を検討している場合でも役立つ内容ですので、こちらの動画講座も受講してみてはいかがでしょうか。
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評価:★★★★★
コメント:大変分かりやすかったです。APIの有料版も見たいです。
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