ServiceNowとは？デジタルワークフローでできることやポイントを解説

SEとして業務を行う上で、

・属人化している業務があり、効率的に進められない…。
・申請フローが煩雑で滞ることが多い…。

といった課題を抱えている方も多いのではないでしょうか。

これらの課題は、DXプラットフォーム「ServiceNow（サービスナウ）」を導入することで解決できる可能性があります。

そこでこの記事では、

・ServiceNowの機能やメリット
・ServiceNowを導入する際のポイント

についてご紹介します。

この記事を読めば、業務プロセスの効率化に役立つServiceNowの特徴について理解できます。

また、Udemyの講座を併用すれば、ServiceNowを実務に導入する具体的な方法が学べます。

ServiceNowとは

ServiceNow（サービスナウ）は、企業の業務プロセスを効率化し、自動化に促進するDXプラットフォームです。米国のServiceNow社によって開発され、クラウドサービスとして提供されています。

出典：ServiceNow公式サイト

SEの業務に限らず、IT部門や情報システム部門、人事、総務、法務など企業全体の業務効率化に活用できます。

ServiceNow（ワークフローのデジタル化）が求められる理由

ServiceNowによるワークフローのデジタル化が求められる背景には、DX推進の重要性が挙げられます。DXとはITツールなどを活用して事業を変革し、競争力を高める取り組みです。ServiceNowは全社的に導入できるプラットフォームであり、DX推進に大いに役立ちます。

また、働き方改革の進展により、リモートワークや時短勤務など、多様な勤務形態が取り入れられるようになったことも、ワークフローのデジタル化が求められる理由です。ServiceNowのようなプラットフォームでワークフローを一元管理することで、こうした多様な働き方に対して柔軟に対応することが可能になります。

　

ServiceNowでできること

ServiceNowを導入すると、以下のような取り組みが可能になります。

• ワークフローのデジタル化
• ネットワークがあればどこでも作業が可能
• 組織内での情報共有をスムーズに行える

ここでは、ServiceNowでできることについてそれぞれ詳しく説明します。

ワークフローのデジタル化

ServiceNowでは、各部門の業務プロセスを1つのプラットフォーム上で一元的に管理できます。これにより、各スタッフが紙の資料やExcelファイルなどで個別管理する場合と比べて業務がスムーズに進みます。

また、ServiceNowでは、社内での申請やそのフローを自動化することで、作業時間を短縮や、属人化の排除が可能です。さらに、プログラミング不要でフローやアプリケーションを作成できるノーコード／ローコードの機能も備わっているため、自社の業務プロセスに合わせて柔軟に活用できます。

ネットワークがあればどこでも作業が可能

ServiceNowはクラウドサービスとして提供されているため、ネット環境があれば場所を問わず作業が可能です。

PCやスマホ、タブレットなど、デバイスを問わず利用でき、リモートワークにも対応しています。また、UIが多言語に対応しているため、グローバルな環境でも導入・運用ができます。

組織内での情報共有をスムーズに行える

ServiceNowでは、業務に関するノウハウを集約したナレッジベースや、よくある質問と回答をまとめたFAQの実装も可能です。これにより、社内の問い合わせ対応の負担を軽減できます。

また、属人化していた情報を社内で共有することで、チーム間の連携を強化できます。タスクやインシデントの進捗状況を可視化し、効率的な管理が可能です。

　

ServiceNowのメリット

ServiceNowには、幅広い業界で活用できることや、外部システムとの連携が可能なことなど複数のメリットがあります。ServiceNowの主なメリットは以下の通りです。

• 様々な業界で幅広く活用できる
• 複数システムの統合・連携が可能
• IT業務を効率化する仕組みが整っている
• 運用・保守のコスト削減が可能
• セキュリティとコンプライアンスを強化できる

様々な業界で幅広く活用できる

ServiceNowは、医療や金融、教育、物流、政府機関など幅広い業界で導入されています。多くの業界で共通して行われる申請や承認、問い合わせ対応といった業務プロセスを標準化・自動化し、DXを推進できることがServiceNowを導入するメリットです。

複数システムの統合・連携が可能

ServiceNowは、開発ツールやITリソースの管理ツール、チャットツールなど複数のシステムと連携できます。連携できる外部システムは850種類以上と豊富で、業務に利用するシステムの統合が可能です。

サイロ化したシステムをServiceNowで統合することで、データ連携にかかるコストや時間の削減が期待できます。

IT業務を効率化する仕組みが整っている

ServiceNowには、ITサービスマネジメントを効率化するための仕組みが備わっています。たとえば、インシデント管理や問題管理、変更管理といった業務の標準化・自動化が可能です。

また、システムの構成情報や過去の対応履歴を一元管理できるため、トラブル発生時の対応を迅速に進められます。

運用・保守のコスト削減が可能

運用・保守の業務プロセスを自動化し、手作業による人的コストや二重作業が発生するリスクを抑えられることも、ServiceNowのメリットです。

複数のシステムをServiceNow上に統合することで、ITインフラの複雑化を防ぎ、保守運用の負担を軽減できます。

セキュリティとコンプライアンスを強化できる

ServiceNowには、クラウド上で高度なセキュリティ管理を行うための機能が備わっています。また、監査証跡や権限管理の仕組みが整っているため、内部統制やコンプライアンス対策の強化が可能です。

　

ServiceNowの機能一覧

ServiceNowには、企業のワークフローを効率化するための様々な機能が備わっています。ここでは、ServiceNowの主な機能をご紹介します。

• フローデザイナー
• インテグレーションハブ
• レポート／ダッシュボード
• サービスポータル
• サービスマッピング

フローデザイナー

業務プロセスをデジタル化して管理するための機能です。プログラミングなどの専門知識がなくても、業務フローを簡単に作成できます。また、メール送信などオンラインで行う業務の自動化も可能です。

インテグレーションハブ

ServiceNowと外部サービスを簡単に接続し、統合管理できる機能です。ServiceNowの内部に含まれている機能と、チャットツールやクラウドサービスといった外部の機能を統合し、1つのワークフローとして活用できます。

レポート／ダッシュボード

業務の進捗状況を分かりやすく可視化できる機能です。ServiceNowで管理しているタスクやインシデントの対応、申請や承認状況を簡単に把握できため、効率的な業務管理に役立ちます。

サービスポータル

問い合わせや申請に使用するページやフォームを、統一されたインターフェイスで作成できる機能です。カスタマーサービスや社内のITサポートなど、様々な用途に使用できます。

サービスマッピング

自社で管理しているITサービスやアプリケーションの機器構成を管理できる機能です。各リソースの利用状況や依存関係などを一元管理できるため、障害発生時の原因特定や迅速な対応などに役立ちます。

　

ServiceNow導入時のポイント

ServiceNowを導入する際には、運用体制の整備や適切なライセンスの選定など、いくつかの重要なポイントがあります。

• 業務課題を明確にして運用体制を整える
• 目的に合った適切なライセンスを選定する
• 会社での導入を段階的に拡張していく
• 導入後も継続的に運用体制を整える

ここでは、ServiceNow導入時のポイントについて解説します。

業務課題を明確にして運用体制を整える

ServiceNowの導入前に、まずは現状の業務プロセスを分析し、課題を明確化しましょう。どのような課題を解決すべきかを把握した上でServiceNowを導入することで、効果を最大化できます。

また、ServiceNowの運用で業務効率を高めていくために、適切な運用体制を構築することも重要です。

目的に合った適切なライセンスを選定する

ServiceNowには様々なライセンス形態があるため、自社のニーズに合ったライセンスを選ぶ必要があります。各ライセンスで利用できる機能やコストなどを確認した上で、目的に合ったライセンスを選定することがポイントです。

ServiceNowは、パートナー経由で購入することで手厚いサポートを受けられます。ServiceNowの導入・運用のサポートを受けたい場合は、パートナー経由での購入を検討してみましょう。

会社での導入を段階的に拡張していく

ServiceNowを利用する業務範囲を段階的に拡張していくことも、スムーズに導入するためのポイントです。初期段階では特定の業務プロセスに限定して運用を開始することで、早期に成果を出し、組織内の理解と協力が得やすくなります。その後、利用範囲を広げていくと、全社的なワークフローの改善が可能です。

導入後も継続的に運用体制を整える

ServiceNowの導入後も、運用体制を継続的に改善していく必要があります。たとえば、ServiceNowの活用方法に関するトレーニングの実施や、教育体制の構築などの取り組みが重要です。

運用体制を定期的に見直し、必要に応じて改善を行うことで、長期的な業務効率化が期待できます。​

　

ServiceNowを導入してワークフローを見直そう！

ServiceNowは、企業におけるワークフローをデジタル化し、業務効率を大幅に改善できるDXプラットフォームです。属人化の解消、リモート対応、申請フローの効率化など、様々な業務課題の解決に役立ちます。導入時には業務課題の明確化や段階的な拡張がポイントです。クラウドサービスのため、多様な働き方に対応しやすいこともServiceNowの特徴です。

ServiceNowの具体的な使い方について学びたい方には、以下の講座がおすすめです。この講座では、ServiceNowの導入プロジェクトの進め方や運用保守の方法について学べます。ServiceNowを実務に役立てたい方はぜひ参考にしてください。

◆【60分でわかる】ServiceNow の使い方 ～実務で使えるノウハウを伝授～

評価：★★★★★
コメント：ServiceNowを導入するだけの方法ではなく一般的なシステム導入知識も身につく内容でした。導入経験がない方でもこれを見れば、導入の進め方やタスクなどのイメージはつけれるのではないかと思います。導入検討をしている方は参考にしてみてはいかがでしょうか。

評価：★★★★★
コメント：製品だけでなく導入の進め方について非常に勉強になりました！！

ServiceNowの導入で、現場の業務を見直し、より柔軟で効率的な働き方を実現しましょう！