MOS検定は、IT関係の仕事をする際に役立つ資格です。
この記事ではMOS検定の概要や受験方法、MOS検定を受けるメリット、MOS検定の勉強方法について解説します。IT企業への就職や転職を考えている人はぜひ参考にしてください。
※本記事は2022年5月の情報をもとに作成しました。最新の情報は必ず公式サイトでご確認ください。
MOS検定とはどんな試験?
MOSとはMicrosoft Office Specialistの略称です。
MOS検定はマイクロソフト社が主催する検定試験で、マイクロソフト社が開発するエクセルやワードなどのスキルレベルを測ります。
MOS検定を受験する際は、基本的なパソコンの扱い方と、各ソフトウェアの操作方法やデータ作成に関する知識が必要です。
MOS検定にはいくつかの科目があり、対象となるソフトや試験の難易度が異なります。
MOS検定の試験科目
MOS検定は、マイクロソフト社の5つのソフトウェアが対象です。
また、ソフトウェアのバージョンごとに異なる試験科目が用意されています。
難易度は一般レベル(スペシャリストレベル)と上級レベル(エキスパートレベル)の2段階です。
MOS資格は各試験科目が独立していて、受験のための条件はありません。
一般レベルに合格していない人が、最初から上級レベルの試験を受けることも可能です。
ここでは、MOS検定の対象ソフトウェアと試験内容を紹介します。
ワード(Word)
ワードはパソコンで文書作成を行うためのソフトウェアです。
一般レベルでは文字や段落の書式設定などの基本操作が問われます。
上級レベルでは図表目次の作成や、スタイルの管理などより高度な機能に関する知識が必要です。
ワードの試験科目には次のような種類があります。
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Word 365&2019 |
Word 365&2019 エキスパート |
Word 2016 |
Word 2016 エキスパート |
Word 2013 |
Word 2013 エキスパートPart1、Part2 |
※MOS ワード2013 エキスパートレベルはPart 1、Part 2の2科目に合格すると認定証が発行されます。
エクセル(Excel)
エクセルは表計算を行うためのソフトウェアです。数式の作成やグラフの編集などの基本操作が問われます。上級レベルでは条件付き書式の設定やピボットテーブルによるデータ分析など、より高度な知識が必要です。
エクセルの試験科目には次のような種類があります。
一般レベル | 上級レベル |
Excel 365&2019 | Excel 365&2019 エキスパート |
Excel 2016 | Excel 2016 エキスパート |
Excel 2013 | Excel 2013 エキスパートPart1、Part2 |
※MOS エクセル2013 エキスパートレベルはPart 1、Part 2の2科目に合格すると認定証が発行されます。
パワーポイント(PowerPoint)
パワーポイントはスライド資料の作成やプレゼンテーションを行うためのソフトウェアです。難易度は一般レベルのみで、スライドショーの設定やズーム機能、印刷の設定などの知識が問われます。
パワーポイントの試験科目には次のような種類があります。
一般レベル
- PowerPoint 365&2019
- PowerPoint 2016
- PowerPoint 2013
アクセス(Access)
アクセスはデータベースを管理するためのソフトウェアです。データベース設計の基本や、データベースオブジェクトの作成に関する知識が問われます。
Access2016以前のバージョンでは、難易度が一般レベルのみとなっていました。しかし、ワードやエクセルと比べて高度な機能を持つことを理由として、Access365とAcess2019は上級レベルの試験のみとなっています。
アクセスの試験科目には次のような種類があります。
一般レベル | 上級レベル |
なし | Access 365&2019 エキスパート |
Access 2016 | なし |
Access 2013 | なし |
アウトルック(Outlook)
アウトルックはパソコンで文書作成を行うためのソフトウェアです。
難易度は一般レベルのみで、メールの作成や編集、予定表やタスクの管理などの知識が問われます。
アウトルックの試験科目には次のような種類があります。
一般レベル
- Outlook 365&2019
- Outlook 2016
- Outlook 2013
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全国一斉試験の開催頻度は毎月1~2回です。
試験日の約1か月半~1か月前から、オンラインで申し込みができます。受験場所は一斉試験実施会場から選択することが可能です。
最寄りの試験会場で受験できる随時試験は、ほぼ毎日開催されており、全国約1,700か所から試験会場を選ぶことが可能です。随時試験を受ける際は、会場に直接申し込みを行います。
いずれの受験方法でも、スペシャリストレベルとエキスパートレベルのMOS検定が受けられます。
MOS検定を受けるメリット
MOS検定は、取得した資格が就職や転職に役立つだけでなく、勉強した内容を業務に役立てられることもメリットです。また、日本だけでなく海外で活躍したい場合にもMOS検定が活用できます。
ここでは、MOS検定を受ける3つのメリットを紹介します。
勉強した内容がそのままスキルにつながる
MOS検定の試験内容は、パソコンを使った資料作成やデータ管理など実務的なものです。MOS資格を取得するための受験勉強が、そのまま仕事でのスキルアップに繋がります。
また、エクセルを用いた家計簿の作成など、日常生活でも役立つことがMOS検定のメリットです。
就職活動や転職活動でアピールできる
MOS検定で資格を取得すると、パソコンスキルを客観的に証明できます。マイクロソフト社が公式に認定する資格のため信憑性が高く、就職活動や転職活動に使えることがMOS検定のメリットです。
特に、事務職や秘書など、データ作成のスキルが仕事の成果に直結する職種ではMOS検定が役立ちます。
世界に通用する資格である
MOS検定は世界共通の資格試験です。どの国で受験した場合も、同じ難易度の試験が出題されます。MOS資格の取得を通じて身に付けたパソコンスキルは、世界で通用することがメリットです。
マイクロソフト社は、MOSの資格試験に合格した学生がエントリーできるMOS世界学生大会も開催しています。将来的に仕事で役立つ実務スキルを身に付けておきたい学生にもMOS検定がおすすめです。
MOS検定の勉強方法
MOS検定の難易度は実務で役立つ程度に設定されているため、決してハードルは高くありません。一般レベルの合格率は約80%、上級レベルの合格率は約60%です。
MOS資格を取得するための勉強を始める際は、試験科目を決めた上で、必要なソフトウェアをパソコンにインストールしましょう。MOS検定の試験勉強は、独学またはパソコンスクールで進められます。
各勉強方法の特徴や詳しい内容は次の通りです。
参考書や問題集で独学をする
MOS検定は、独学でも十分に合格が狙えます。使用する参考書や問題集は、MOS対策のために作られたものがおすすめです。
また、株式会社オデッセイコミュニケーションズが提供するスキルチェックという教材では、MOS検定の模擬試験を受けることが可能です。
MOS検定に独学で合格するための詳しい勉強方法については、「MOS資格試験に独学で合格するには?試験日や勉強方法を解説!」の記事も参考にしてください。
パソコンスクールに通う
どのように勉強するべきか分からない場合や、全くの初心者で独学が難しい場合には、パソコンスクールがおすすめです。
MOS検定対策を行っているパソコンスクールなら、ITツールに苦手意識がある人でも基礎から学習を進められます。
MOS検定を受験すると、マイクロソフト社のソフトウェアに関する知識や実務に役立つパソコンスキルを身に付けることができます。また、MOS検定で習得したスキルは転職や就職だけでなく、日常生活や学生生活にも役立てることが可能です。
ワードやエクセル、パワーポイントなど、各種ソフトウェアの使い方をマスターするだけではなく、世界に通用するMOS資格の取得を検討してみてはいかがでしょうか。
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