【プレゼンの構成】基本の流れや必勝パターンをマスターして、よりよいプレゼンを目指そう!

プレゼンをする際、話し方やスライドのデザインと同様に重要なのが、内容の構成です。同じ内容のプレゼンでも、組み立てが異なるだけで聞き手の理解度は大きく変わります。

この記事では、プレゼンの構成の作り方について、基本的な流れや、利用頻度の高い3つの構成フォーマットをご紹介します。参考にできるスライドの例も図で解説するので、ぜひプレゼンに役立ててください。

 なお、プレゼンの資料作成について学びたい方は、見やすいプレゼン資料の作り方!パワーポイントのデザインと構成の作り方を解説」の記事がおすすめです。

プレゼンで使えるコツを知りたい方は、「プレゼンにはコツがある!初めてのプレゼンでも明日から使えるコツ」の記事がおすすめです。

プレゼンは構成で決まる!覚えておきたい基本の構成

プレゼンの良し悪しを決めるのは、あくまで聞き手です。良いプレゼンとは、聞き手にとって理解しやすいものでなければなりません。そして、聞き手の理解度を高めるには、プレゼンの構成が重要です。

プレゼンの構成は、基本的に以下の3つから成り立っています。

  • イントロ(導入)
  • ボディ(本体)
  • クロージング(まとめ)

上記3つの基本の構成を意識することで、簡単に「わかりやすいプレゼン」になるでしょう。まずは、この基本の構成について、より詳しく解説します。

どのプレゼンでも使いまわせる「基本の構成」をチェック

まずは、どのプレゼンでも使えるイントロ(導入)とクロージング(まとめ)の構成例について解説します。

社会人になると、仕事でプレゼンをする機会も増えていきます。作業効率をアップさせるために、基本の構成は、ある程度フォーマット化しておくのがおすすめです。

イントロ(導入)は、ボディ(本体)に入る前に「プレゼンの目的」や「プレゼンの流れ」などを説明し、聞き手に興味を抱かせるパートです。イントロ部分で聞き手の興味を引き、プレゼンの見通しを持たせることで、その後の説明がスムーズに進みます。イントロ部分の構成には、以下の内容を含めましょう。

  1. 表紙…タイトルやプレゼンのテーマを入れる。
  2. 目次…プレゼンの内容を箇条書きで簡潔に並べ、ひと目でわかるようにする。実際の発表では、口頭で詳しく説明する必要はない。
  3. 自己紹介…プレゼンの内容に説得力を持たせるような発表者の経歴やエピソードを入れる。セミナーの登壇など、プレゼンの発表者が誰であるかが重要な場面では必要とされる。
  4. 目的、趣旨…プレゼンで伝えたいことを簡潔に示す。ここでは、聞き手にメリットのある目的・趣旨を書くことが必須。

イントロの基本スライド

続いて、クロージング(まとめ)部分の流れを見ていきます。クロージングは、こちらが伝えたかった内容を確認し、今後の動きについて提案したり、質疑応答につなげたりするパートです。以下の流れで進めるとスムーズでしょう。

  1. 要約…ボディの内容を簡潔にまとめ、特に伝えたかった内容を念押しする。
  2. 今後の展開…今後、プレゼンの聞き手に期待するアクションや、ボディ(本体)の内容に起こる変化などを紹介する。ボディで述べたことが、未来に影響をもたらすことを示し、説得力を増します。
  3. 終了スライド…プレゼンの後で質疑応答へ移ることを示したり、聞き手へのお礼を述べたりと、必要に応じて付け足す。プレゼン終了後にしばらく表示させたいスライドを想定する。

クロージングの基本スライド

 

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プレゼンの構成作りに使えるフォーマット①DESC法

プレゼンには、一般的によく使われる構成の「型」のようなものがあります。ここからは、プレゼンの構成作りに使える3つのフォーマットをご紹介します。

なお、これらのフォーマットは先ほど紹介したイントロやクロージングの内容と一部重複しますが、基本的にはボディの部分に入ると考えてください。

まずは、商品紹介や営業提案などのプレゼンに適している、「DESC法」の構成です。

DESC法」は、以下のような流れとなっています。

DESC

ビジネスの場面で例えると、提案の背景を客観的に描写(Describe)し、次にそれに対する主観的な意見を表現(Express)します。その後、解決法を提案(Suggest)し、最後に提案によって期待できる結果(Consequence)を述べるという流れでプレゼンを進めます。

いきなり問題点を指摘するのではなく、客観的な事実から説明することで、主題である提案部分に説得力を持たせることができる構成です。

 

プレゼンの構成作りに使えるフォーマット②PREP法

「結果」が伝わることを重視する調査報告や、セミナーのように誰かに何かを伝えるプレゼンで活用できるのが「PREP法」の構成です。

PREP法」は、以下のような流れとなっています。

PREP法

新社会人に向けたセミナーの例で見ていきましょう。

最初に「説得力のある話し方のためにはPREP法が有効」などの結論(Point)を述べます。次に、理由(Reason)として「結論が初めと最後に来ることで、より印象付けられる」などと説明します。
その後、具体例(Example)として「上司に報告をする際、詳細から先に話してしまうと、上司は最後まで判断ができなくて困ってしまう」などと提示します。最後に、結論(Point)として「それゆえ、説得力のある話し方のためにはPREP法が有効」と再確認します。

最初に結論を提示することでプレゼンの主題をわかりやすくし、理由や事例を付加することで論理的かつ説得力のあるプレゼンを実現できる構成です。

 

プレゼンの構成作りに使えるフォーマット③SDS法

プレゼンの王道「SDS法」は、汎用的に使える構成です。SDS法」は、商品発表や会社紹介、講演会など、さまざまな場面で利用されています。聞き手を絞らず、幅広い人に向けてプレゼンする場合にも有効です。

SDS法」は、以下のような流れとなっています。

SDS法

例として、新商品発表会でのプレゼンを解説します。

まず、Summary(要約)として、「新商品のスマートフォン“ブラストでは、スペックの向上と軽量化の両立を実現した」など、プレゼンで伝えたいことの概要を離します。

次に、Detail(詳細)として、具体的な新商品の特徴を述べていきます。「当社従来比として、CPU性能を1.5倍に向上、バッテリーを2倍長持ちさせるスマートフォンの開発に成功しました。3Dゲームのような負荷のかかるアプリでも、サクサク動作します。また、スペックが向上する際に懸念される重量についても…」などといった具合です。

最後に、Summary(まとめ)として、「スペックの向上と軽量化の両立を実現した新商品の“ブラストを、よろしくお願いします」などと、プレゼンの概要を再度おさらいします。

はじめに要約を伝えることで、聞き手に情報の全体像を把握しやすくさせ、その後の詳細説明で相手の理解度を深める構成です。

 

プレゼンは、効果的な構成を用いることで、完成度をさらに高めることができます。構成を使いつつ、自分に合ったものを用途ごとにフォーマット化して、使いまわしていくことがおすすめです。

この記事で紹介したさまざまなパターンを例に、自分なりの最適な構成を作り上げてください。