Cursorを使ってみたいものの、
・どのような機能があるか分からない…。
・Cursorの使い方が知りたい…。
という方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、
・Cursorの機能や料金プラン、使用例
・Cursorのインストール方法や基本的な使い方
についてご紹介します。
初心者の方でも、この記事を読めば、Cursorの特徴について理解できます。
INDEX
AIが搭載されたコードエディタ「Cursor(カーソル)」
Cursor(カーソル)とは、AI機能によって効率的にプログラミングができるコードエディタです。
Cursorは、オープンソースのコードエディタ「Visual Studio Code」をもとに、Anysphere社によって開発されました。Visual Studio Code(VSCode)の豊富な機能はCursorでも利用できるため、VSCodeの使用経験がある場合はCursorへの移行が簡単です。
なお、Anysphere社は、ChatGPTの開発などを手掛けるOpenAI社から800万ドルの出資を受けていることからOpenAI社が期待している注目企業であることが分かります。
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Udemyで講座を探す >Cursorの特徴
Cursorには、従来のコードエディタよりも効率的に開発を進められる様々な特徴があります。Cursorの主な特徴は以下の4つです。
一つずつ解説します。
チャット形式で生成AIを利用できる
Cursorのエディタを開いた状態で、「Ctrl+L」キーを入力するとチャットウィンドウが表示され、生成AIに対するプロンプトを入力できます。
チャットを通じた生成AIの利用により、コードの生成や、途中まで入力したコードの補完などをスムーズに行えるようになります。
また、コードに含まれるエラーが適宜検出され、正しいコードの提案も受けられるため、大きなミスを防ぎやすくなっています。
なお、AIが生成したコードや修正提案を採用するかは、ユーザー側で決められます。採用する場合はTABキーを押すだけで反映されるため、マウスカーソルを動かす手間がかかりません。
ブラウザの行き来が不要になる
一般的に、生成AIを利用しながらプログラミングを進める場合、最低でもAIツールを表示するブラウザと開発環境の操作画面の2つを立ち上げる必要があります。そのため、ブラウザで生成AIを利用し、答えが見つかったら開発環境に戻り作業、という行き来が発生します。
しかし、CursorであればAIとのチャット機能が開発環境に備わっているため、1つの画面で作業ができ、行き来が不要になります。
小さな事と思われるかもしれませんが、ウィンドウの行き来が無くなり首を左右に振らずに済むことは、体への負担軽減や集中力の維持などにもつながります。
AI言語モデルが選べる
「GPT-4」や「GPT-4o」「Claude 3.5 Sonnet」などを含む8タイプのAI言語モデルが、Cursorには標準搭載されています。
利用する言語モデルは簡単に切り替えられるため、プロンプトの内容や出力結果によって適切なAI言語モデルを選べます。言語モデルにより得意分野や精度が異なるため、自由に選べるのは嬉しいポイントです。
VSCodeの設定をインポートできる
CursorはVSCodeからフォーク(複製)されて開発されているため、VSCodeの拡張機能やテーマ、キーバインドなどをそのままインポートすることが可能です。また、VSCodeで使用しているGitHub Copilotもインポートできます。
すでにVSCodeを使用している場合は、AI機能が搭載されたCursorに乗り替えると利便性が高まります。移行時にエラーが生じた場合は、拡張機能を削除した上で再ダウンロードすると解決できる可能性があります。
Cursorの料金プラン
Cursorの料金プランには「Hobby」「Pro」「Business」という3つのタイプがあります。無料プランは「Hobby」のみです。機能や利用回数に制限があるものの、試しに使ってみたい場合に適しています。
「Pro」と「Business」は有料プランです。実務で本格的に活用する場合はProプラン、チームで利用する場合はBusinessプランが適しています。有料プランでは、基本的な機能を回数制限なしで利用できます。また、優先的に処理が実行される「Fast GPT-4」という機能も利用可能です。
Businessプランの場合、OpenAI社のサーバーにデータが保存されません。HobbyプランやProプランでは、サーバーにデータが保存されるため、用途を考慮して料金プランを選ぶことがおすすめです。
項目 | Hobbyプラン | Proプラン | Businessプラン |
---|---|---|---|
料金 | 無料 | 月額20ドル | 月額40ドル |
AI機能の利用 | 2,000回まで | 無制限 | 無制限 |
Premium(GPT-4、GPT-4o、Claude 3.5 Sonnet)の低速利用 | 50回まで | 無制限 | 無制限 |
Premium(GPT-4、GPT-4o、Claude 3.5 Sonnet)の高速利用 | 不可 | 月500回まで | 月500回まで |
o1-miniの利用 | 不可 | 1日10回まで | 1日10回まで |
チーム向け機能の利用 | 不可 | 不可 | 可 |
一括請求 | 不可 | 不可 | 可 |
上記の表は2025年1月時点の情報です。料金や機能は変更される可能性があるため、最新の情報はCursorの公式サイトをご確認ください。
なお、Cursorの有料プランに登録する以外に、OpenAI API Keyを登録することでCursorを使うこともできます。OpenAI API Keyを利用する場合は、月額料金ではなくAI機能を使った分だけの支払いとなります。
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Cursorの機能と使用例
Cursorには、AIを活用した様々な機能が備わっています。主な機能と使用例は次の通りです。
順番に機能の特徴と使用例を解説します。
Command K
コードの入力画面で「Ctrl + K」を入力すると、入力フォームが表示され、AIに対するプロンプトを入力できます。
以下の画像は、表示された入力フォームに「Hello Worldと表示するPythonコード」というプロンプトを入力した場合の使用例です。
1行目に「print(“hello world”)」と、コードが入力されていることが分かります。
入力済みのコードを修正したいときも、同じような流れで使用できます。入力済みの修正したいコードを選択した状態で「Ctrl + K」を押してプロンプトを入力すると、対象のコードが指示内容に沿って自動で編集されます。
CHAT
CHAT(チャット)は、チャットを通じてAIに質問や相談ができる機能です。「Ctrl + L」のショートカットキーか、画面右上の「Toggle AI Panel」のアイコンをクリックすると利用できます。
CHATの入力画面で「@」を入力すると、様々な機能を利用可能です。例えば、「@」に続けてファイル名を入力すると、対象のファイルの意味が表示されます。
また、「@」を入力して表示されるリストから「Docs」をクリックし、ライブラリ名を選ぶと、対象のライブラリに関するドキュメントをAIに読み込ませることが可能です。
Codebase Answers
Cursor上で開いているファイルのコードに関する全般的な質問に答える機能です。CHATの画面で質問を入力し、右下の「codebase」と書かれたボタンをクリックすると利用できます。
具体的な使用例は次の通りです。先ほど「Command K」を実行したファイル「cursortest.py」に何が書かれているかを聞くと、答えが出力されます。
Auto-Debug
Auto-Debugは、プログラムの実行後にターミナルでエラーが発生した場合に、バグの内容を表示する機能です。
例えば、「print」と書くべき部分が「prin」になっているといったミスがあると、間違っている箇所と修正案の候補が次のように表示されます。
Copilot ++
「Copilot ++」は、途中まで入力したコードの続きが自動的に提案される機能です。
例えば、「pr」まで入力すると「print」や「property」といった提案が一覧で表示されます。また、コードの補完だけでなく、直近で行った操作をもとにした提案や、複数行の一括変更なども可能です。
「Copilot ++」はデフォルトでオンになっているため、特に設定をせずに使用できます。コードの補完や提案などが表示されない場合は、右上の設定アイコンをクリックし、「Features>Cursor Tab」のメニューからCopilot ++の項目にチェックを入れて機能をオンにしましょう。
Cursorのインストール・初期設定
Cursorを使う際は、インストール後にいくつかの初期設定が必要です。ここでは、以下の手順でCursorの初期設定方法を解説します。
それでは順番に見ていきましょう。
インストール
Cursorの公式サイトにアクセスし、「Download for Windows」のボタンをクリックします。
ダウンロードしたファイルを実行すると、自動的にインストールが始まります。基本設定の画面が表示されればインストールは完了です。
基本設定
基本設定の画面で、上から順番に設定を行いましょう。
各項目で設定する内容は以下の通りです。
- Keyboard
最初の「Keyboard」の項目は、ショートカットキーなどの割り当てに関する設定です。デフォルトでは「VSCode」と同じキーの割り当てが選択されていますが、「Vim」や「Emacs」、「Atom」といったエディタのキー設定を選ぶこともできます。
- Language for AI
「Language for AI」の項目では、CursorのAI機能を利用するための言語を指定できます。AIに日本語で指示したい場合は、この項目に「日本語」と入力しましょう。
- Codebase-wide
「Codebase-wide」は、プログラムのコード全体について検索や質問などを行うための機能です。デフォルトでオンになっているため、特に理由がない限りはそのままにしておきましょう。
- Add to Command Line
「Add to Command Line」は、コマンドプロンプトなどで「code」や「cursor」と入力した時にCursorが起動するようにするための設定です。コマンドプロンプトを頻繁に利用する場合は、設定しておくとCursorを素早く起動できます。
設定が済んだら「Continue」ボタンをクリックしましょう。
続いて、CursorのAI機能を利用するためには、アカウント登録が必要です。「Sign Up」をクリックし、登録を行ってください。
アカウント登録が完了すると、Cursorの画面が表示されます。
日本語設定
Cursorの操作画面を日本語表示にするため、まずはページ上部の「View」から「Extensions」を選択しましょう。
検索窓に「japanese」と入力し、一覧から「Japanese Language Pack for Visual Studio Code」という拡張機能を探して「Install」をクリックします。
拡張機能を反映させるためにCursorを再起動してから、「Ctrl + Shift + P」のキーを押し、「Configure Display Language」を選択します。
一覧から「日本語」を選択すれば、日本語設定は完了です。
【実践編】Cursorの使い方
ここからは、Cursorの基本的な使い方を解説しながら、「カラフルな3つの丸の画像」を作成していきます。
まずは、コードを生成してみましょう。
画面上部のメニューから「ファイル>新しいテキストファイル」で、ファイルを開きます。次に、「Ctrl + K」を入力して表示される枠内に、作成したいプログラムコードの内容を入力して「Generate」をクリックします。
すると、絵の描画などに必要なライブラリのインポートや、関数の作成などを行うコードを瞬時に作成されます。
生成されたコードを確認し、問題なければ「Accept Ctrl + Shift + Y」を選択して採用し、「Ctrl + S」を押して、ファイルに名前を付けてPython形式で保存しましょう。
保存後に、エディタ右上の三角アイコンをクリックすると、プログラムが実行され、実行結果として3つの円が表示されます。
しかし、先ほど生成されたコードで実行したプログラムでは、黒い枠の白丸になってしまいました。作成したいのはカラフルな丸なので、修正が必要です。
Cursorでは、プログラムの修正も簡単に行えます。コード全体を選択した状態で「Ctrl + K」を押して、AIに修正の指示を入力してみましょう。
今回は、円の色を変えるために次のようなプロンプトを入力し、再度実行しました。
円の色を変えます。左の円は赤、真ん中は黄色、右側は青で塗りつぶしてください。 |
上記のプロンプトを反映し、修正されたコードでは正しく赤・黄・青のカラフルな丸が生成されました。
このように、Cursorではコードの生成・修正が簡単に行え、プログラム次第では画像の生成も可能になります。
Cursorで生成AI技術を用いた開発スキルを習得しよう
CursorはAIによるサポート機能を利用できるAIコードエディタです。エディタ上でチャットを通じてAIと対話し、コードの生成や修正の提案などができます。
Cursorでアプリを開発する具体的な方法について学びたい方には、以下の講座がおすすめです。この講座では、Cursorを使ってAI英会話アプリを開発するための方法や、必要な知識について学べます。Cursorの実践的な使い方を身につけたい方はぜひ参考にしてください。
【OpenAI】生成AIをフル活用!モダン技術で高速にAI英会話アプリを開発しよう【ChatGPT-4o/Cursor】
レビューの一部をご紹介
評価:★★★★★
コメント:AIを活用してアプリを作る方法があることは知っていましたが、具体的にどのように進めるのかは全く分かりませんでした。
この講座ではそのプロセスを詳しく解説されていて、とても勉強になりました!
説明がシンプルで分かりやすく、テンポも良いのでストレスなく視聴できました。
自分が知りたかったポイントがしっかりカバーされていたので、大満足です。
評価:★★★★★
コメント:説明のスピードが全体的に慌ただしくないためストレスなく受講できました。
特にエディター内の画面移動がゆっくりで、受講生目線を意識された構成にも感じとても分かりやすかったです。
生成AIを活用して開発を効率化したい方は、Cursorの使い方を習得しましょう!
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