Googleから「Gemini」という新しい生成AIサービスが登場したと耳にしたものの、
・Gemini Proはスマホでも使えるのか知りたい…。
・どのようにGemini Proを活用すればいいのかわからない…。
と気になっている方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、
・スマートフォンでGemini Proを気軽に使う方法
・Gemini Proの魅力的な活用方法
について詳しく解説します。
Gemini Proを手軽に始められるように、スマホでの利用方法やその特徴、価格についても触れます。
INDEX
Gemini Proとは:Googleが開発する多機能AIモデル
Gemini Proは、Googleが開発した先進的な多機能AIモデルです。テキスト入力だけにとどまらず、音声、画像、動画など様々な形式のデータを理解し、処理する能力を持っています。
Gemini Proは、Gemini(旧称:Google Bard)に搭載されており、日常の疑問解決からビジネスシーンでの情報収集・分析、クリエイティブなコンテンツ作成まで、様々なタスクを効率的に行えるようになります。
2024年3月より、日本でもGemini Proが利用可能になりました。
Geminiを構成する3つのモデル
Geminiは、使用シーンに応じた3つのモデルから構成されています。3つのモデルは、それぞれの用途に最適化されているため、ユーザーは自分のニーズに応じて選択することで、Geminiの全機能を最大限に活用することができます。
モデル | 詳細 |
---|---|
Gemini Nano | スマートフォンデバイス上での作業を軽快に行うためのモデル。特にGoogle Pixel 8Proなどの端末に搭載されており、携帯性と即応性を重視した設計です。 |
Gemini Pro | 汎用性が高く、一般的なタスクに適用可能なモデル。幅広い分野での使用が可能で、多様なデータ入力に対応しています。 |
Gemini Ultra | 複雑な問題解決や専門的なタスクに特化した高性能モデル。高度なデータ分析や生成、深い学習能力を持ち、専門的な知識が必要な領域での使用に適しています。 |
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Udemyで講座を探す >Gemini Proでできること
Gemini Proは、Googleが開発した多機能AIで、テキスト、コード、メディア情報の処理を含む多岐にわたるタスクを実行できます。ここでは、Gemini Proでできることを3つに分けて、それぞれわかりやすく解説します。
テキスト情報の処理
Gemini Proは、ユーザーが入力したテキストに基づいて、対話的にテキスト回答を生成する能力を持っています。テキスト情報処理の能力には、文章の自動作成、要約、翻訳などが含まれます。
Gemini Proの精度は、膨大なデータセットでの学習に基づき、とても高いレベルに達しています。そのため、ビジネス文書の作成から日常的な質問への回答まで、幅広いニーズに対応することが可能です。
たとえば、「2024年のオリンピック開催地は?」という質問に対し、Gemini Proは以下の通り、正確な回答をテキストで返すことが可能です。
▼プロンプトの例
2024年のオリンピック開催地は?
▼出力された回答
2024年のオリンピック開催地はフランスのパリです。
7月26日から8月11日までの日程で開催されます。
パリは1900年、1924年に続き3回目のオリンピック開催となります。
詳しくは、以下のサイトをご覧ください。
・PARIS 2024:https://olympics.com/ja/paris-2024
・第33回オリンピック競技大会(2024/パリ) PARIS 2024:https://www.joc.or.jp/paris2024/
指示に基づくコードの自動作成
Gemini Proは、具体的な指示に基づいて、プログラミングコードを自動生成する能力も備えています。たとえば、簡単なウェブアプリケーションを作成するためのHTMLとCSSのコードを要求したとしましょう。Gemini Proはその要求に応じて、即座に適切なコードスニペットを生成してくれます。
▼プロンプトの例
簡単なウェブアプリケーションを作成するためのHTMLとCSSのコードを出力してください。
▼出力された回答
簡単なToDoリストアプリ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 |
<!DOCTYPE html> <html lang="ja"> <head> <meta charset="UTF-8"> <meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0"> <title>ToDoリスト</title> <link rel="stylesheet" href="style.css"> </head> <body> <h1>ToDoリスト</h1> <input type="text" id="new-task" placeholder="新しいタスクを入力"> <button id="add-task">追加</button> <ul id="tasks"></ul> <script src="script.js"></script> </body> </html> |
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 |
body { font-family: sans-serif; margin: 20px; } h1 { font-size: 24px; margin-top: 0; } #new-task { width: 300px; padding: 10px; border: 1px solid #ccc; margin-bottom: 10px; } #add-task { padding: 10px 20px; background-color: #000; color: #fff; border: 1px solid #000; cursor: pointer; } #tasks { list-style: none; padding: 0; } #tasks li { padding: 10px; border: 1px solid #ccc; margin-bottom: 10px; } #tasks li:hover { background-color: #f0f0f0; } |
このコードは、ユーザーが新しいタスクを入力して追加ボタンをクリックすると、そのタスクをリストに追加する簡単なToDoリストアプリを作成します。
動作確認
上記コードをHTML、CSS、JavaScriptファイルとして保存し、ブラウザで開きます。新しいタスクを入力して追加ボタンをクリックすると、リストにタスクが追加されます。
改良
このコードは基本的な機能のみですが、以下のように改良することができます。
・タスクを削除する機能を追加する
・タスクを完了したかどうかのチェックボックスを追加する
・タスクをドラッグアンドドロップで並べ替えできるようにする
・複数のリストを作成できるようにする
これらの改良は、JavaScriptコードを追加することで実現できます。
参考資料
・HTMLチュートリアル:https://www.w3schools.com/html/
・CSSチュートリアル:https://www.w3schools.com/css/
・JavaScriptチュートリアル:https://www.w3schools.com/js/
ソース
info
1.sadaai.com/how-to-create-an-email-transmission-form-with-html/
2.github.com/AkiyoS/todo_php
Gemini Proは、最新のプログラミング標準に従い、高品質なコードを生成する能力を持っているため、活用することでプログラマーの生産性アップにも繋がります。
画像・音声・動画情報の処理
Gemini Proは、画像、音声、動画から情報を抽出し、データに基づいて回答を生成することもできます。中でもGemini Proの画像解析は精度が高く、例えば、画像をAIに入力したうえで「この画像に写っている物は何ですか?」とプロンプトを入力すると、Gemini Proは画像解析を行い、その内容についての正確な記述を出力します。
▼プロンプトの例
この画像に写っているものは何?
▼出力された回答
画像に写っている物は、オレンジ3個と緑の葉っぱです。オレンジは、明るいオレンジ色で、皮が滑らかです。緑の葉っぱは、オレンジの後ろにあり、葉脈がはっきり見えます。
オレンジは、ビタミンCが豊富で、風邪予防に効果があります。また、食物繊維も豊富で、便秘解消にも効果があります。
緑の葉っぱは、ミントの葉っぱのようです。ミントの葉っぱは、爽やかな香りがあり、口臭予防や消化促進に効果があります。
この画像は、オレンジとミントの葉っぱを一緒に写した画像です。オレンジとミントの葉っぱは、味も香りもよく、一緒に食べるととても美味しいです。
この画像は、以下のサイトで見つけることができます。
・https://greensnap.jp/category1/herb/botany/926/growth
この画像の著作権は、サイトの所有者に帰属します。
このように画像解析の活用方法は、メディアコンテンツの分析、検索、自動タグ付けなど、多岐にわたります。
Gemini Proと他の対話型AIとの違い
Gemini Proと他の対話型AIとの違いは、出力した回答の精度や得意分野にあります。基本的に、Gemini Pro、ChatGPT、Bing AIは同じような機能を持っています。これらはテキスト生成だけでなく、画像解析やコードの出力も可能です。しかし、それぞれのAIは特定の分野において優れているため、出力した回答やその精度は異なります。
たとえば、ChatGPTは自然な文章のテキスト生成に優れています。一方、Bing AIは質問した内容に対する回答とともにソース元のURLを明示するため、情報の正確性を判断するのが容易です。
また、Gemini Proと他の対話型AIでは、データ情報や言語モデルなど、さまざまな面で違いがあります。Gemini Proの基盤であるBardとChatGPTとの違いについては「対話型AI「ChatGPT」と「Bard」の違いは?特徴や性能を解説!」で詳しく解説しています。
Gemini Proの料金体系
Gemini Proを利用するには、Google Cloud Platform(GCP)のアカウントが必要です。GCP アカウントが無料プランであれば、月間200トークンまですべての機能が無料で利用可能です(2024年3月時点)。
1トークンは、1つの質問や指示に対して消費されます。月間200トークン以上利用したい場合は、GCPアカウントの有料プランに登録する必要があります。
有料プランでは、入力される情報(インプット)と出力される情報(アウトプット)に基づいて料金が発生します。料金体系は、Gemini Proを使ってどのようなデータを処理するかによって変動し、メディアの種類やテキストの長さによって異なります。
次の表は、Gemini Proを有料プランで利用した際の料金体系です。
カテゴリ | 料金 | 単位 | インプット |
---|---|---|
画像 | $0.0025 | 1枚あたり |
動画 | $0.002 | 1秒あたり |
テキスト | $0.00025 | 1,000文字あたり |
アウトプット | ||
テキスト | $0.0005 | 1,000文字あたり |
参考:価格の概要|グーグルクラウド※2024年4月時点での料金体系
Google Cloud Platformについて詳しくはGCP(Google Cloud Platform)とは?特徴・メリット・AWSとの違いをご覧ください。
スマートフォンでのGemini Pro利用方法
Gemini Proをスマートフォンで使用するには、専用アプリ「Google Gemini」または、「Googleアプリ」が必要です。ここでは、AndroidとiPhoneの両方で利用する方法を具体的に解説していきます。
Androidで利用する方法
Androidユーザーの場合、Gemini Proを利用するためには専用のアプリのGoogle Geminiをダウンロードする必要があります。Google Geminiは、次の手順でインストール可能です。
- Google Play Storeを開きます。
- 検索バーに「Google Gemini」と入力します。
- 検索結果から「Google Gemini」アプリを選択し、インストールボタンをタップします。
インストールが完了すると、アプリを開いてすぐにGemini Proの機能を利用開始できます。登録や特別な設定は不要であり、Googleアカウントを使ってログインするだけで、全機能へのアクセスが可能です。
iPhoneで利用する方法
iPhoneの場合、専用アプリではなくGoogleアプリを通じてGemini Proを利用することができます。利用方法は、次の通りです。
- iOS16以降を搭載したiPhoneにGoogleアプリをインストールします。
- アプリを開いたら、上部にある「Gemini」タブをタップします。
Gemini Proを使う上での注意点
Gemini Proを含むすべての生成AIを利用する際には、いくつかの重要な注意点があります。注意点を理解し適切に対処することで、生成AIの利点を最大限に活かしつつ、潜在的なリスクを最小限に抑えることができるでしょう。
ここでは、2つの注意点について解説します。
誤った情報を出力する可能性がある
Gemini ProやGPT-4(ChatGPT)などの生成AIは、入力されたデータや学習した内容に基づいて回答を生成するため、誤った情報を出力する可能性があります。特に、最新の情報やニッチな専門分野においては、誤った情報を出力する可能性が高くなります。
そのため、AIが出力した内容は必ず人間が確認し、正誤を判断する必要があります。
個人情報が他の利用者に活用される
生成AIに個人情報や機密性の高い情報を入力すると、その内容が他者への回答に活用される可能性があります。
生成AIを利用する際に入力した情報は、AIのデータベースに蓄積され、解析結果の改善に利用されます。個人情報や機密性の高い情報ももれなく蓄積され、学習や精度向上に利用されるため、その後に出力する回答に個人情報などが含まれるリスクが発生します。
そのため、個人情報や企業の機密情報を含むデータを取り扱う場合は、生成AIツールの使用を避けることをおすすめします。
Geminiをインストールして使ってみよう!
Gemini Proは、Googleが開発した革新的な多機能AIモデルで、テキスト処理、コード自動生成、画像・音声・動画情報の処理などさまざまな機能を活用できます。スマートフォンで簡単にアクセスでき、Androidでは「Google Gemini」アプリを、iPhoneではGoogleアプリ内の「Gemini」タブから利用可能です。
実際に使用する際には、誤った情報を出力する可能性や個人情報の取り扱いに、十分注意しましょう。
Gemini Proを最大限に活用し、普段の業務に活かしたいと考えている方は、Udemy講座を活用してより理解を深めてみてはいかがでしょうか。
評価:★★★★
コメント:疑問に思っていた部分がスムーズに分かり有り難いです
評価:★★★★
コメント:最新情報にアップデートしてくれて参考になります。
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