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P2P(ピアツーピア)とは?仕組みから活用例まで詳しく解説

メディアで大きく取り上げる機会が増加している仮想通貨。その代表格であるビットコインの情報交換に使われている通信システムを「P2P(ピアツーピア)」といいます。

P2Pは、ファイルを共有するツールなどで有名になり、今や誰もが使用しているSNSアプリ「LINE」の通信方式としても利用されています。

この記事では、P2Pの仕組みやメリット、実際に活用されている利用例を解説していきます。

P2P(ピアツーピア)とは?まずはP2Pの仕組みを理解しよう

P2Pとは「Peer-to-Peer」の略称のことで、不特定多数の端末(スマホなど)がサーバを介さずに、端末同士で直接データファイルを共有することができる通信技術、またはソフトウェアのことを指します。

「Peer」には、「対等な立場で情報共有を行う端末」という意味があり、ネットワークに接続している端末のことを「ノード」と呼ぶことがあります。そして、P2P技術を用いて、ノードが接続し合っているネットワークを、P2Pネットワークといいます。

従来の通信技術では、クライアントが情報を保管しているコンピュータ(サーバ)にアクセスし、情報を要求することで、他のクライアントと情報共有を行っています。情報を要求する端末のことを「クライアント」と呼ぶことから、この通信技術を、「クライアント・サーバシステム」といいます。

P2P技術と従来の通信技術の違いについては、後ほど解説します。

P2Pは3種類!

P2Pには、いくつか種類があり、それぞれの通信方式があります。先ほど解説したP2Pの仕組みと比較して、それぞれの通信方式を解説していきます。

■ピュアP2P

ピュアP2Pと呼ばれる技術は、従来通りのP2P技術と同じ仕組みになっています。クライアント同士のみで接続し情報共有を行っている、P2Pネットワークを構築しています。

■ハイブリッドP2P

この技術は、P2Pネットワークにサーバを用いるネットワークのことを指します。クライアント・サーバ型とは違い、クライアント同士が相互的に情報交換を行っています。
この技術で用いられるサーバには、クライアントについてのデータが保管されています。

■スーパーノード型P2P

スーパーノード型P2Pは、優れた処理能力かつ通信回線が安定しているノードが、ネットワーク上からいくつか選ばれ、接続しているノードの情報を管理し、他のスーパーノードと分担して管理することで負荷を分散しています。

 

P2Pのメリットは?何に優れている?

続いてはP2P技術を用いるメリットを3つご紹介します。

P2Pのメリットイメージ

①データの分散管理

P2P技術は、データ分散管理する特徴です。分散管理することで、端末にかかる負荷も分散させることができます。

②ゼロダウンタイムの実現

多くのWebサイトでは、クライアント・サーバシステムが採用されています。アクセスの集中により回線が重くなり、処理速度が落ちてサーバダウンし、サイトにアクセスできなくなってしまうことがありますよね。このように、サーバダウンによりサイトにアクセスできなくなる状態を、「ダウンタイム」といいます。

P2P技術では負荷が分散されているため、クライアント・サーバシステムに比べて回線が軽くて、処理速度も速く、サーバダウンすることがない「ゼロダウンタイム」を実現することができます。

③匿名性を確保しやすい

そして、P2P技術では、ネットワーク上にデータが分散されているため、全てのノード情報を把握されにくく匿名性を確保しやすくなっています。P2Pネットワーク利用者のプライバシーを守ることができ、安心してネットを利用することができますね。

 

クライアント・サーバ型との違い

ここで、クライアント・サーバ型とP2P型の違いについてまとめておきます。P2P技術や、P2Pのメリットを解説してきたので、違いはなんとなくイメージすることができるかと思われます。

ネットワークの構成から、クライアント・サーバ型では、サーバがデータ管理者となり、全ての情報を一極集中管理する形になっています。一箇所で全ての情報を管理しているため、サーバの負荷を分散することができず、サーバダウンしてしまうデメリットはありますが、データの所在が明確なためデータ紛失のリスクが少なく安全性が高くなっています。

クライアントサーバとP2Pの違い

P2P型では、データを分散管理することでネットワーク上に負荷を分散させることができるため、処理速度が速くゼロダウンタイムを実現することもできます。データ分散型では、負荷を軽減することができ匿名性も確保することができますが、データの所在を把握しづらくなっています。

P2P型は、クライアント・サーバ型に比べると、安全よりもスピード重視な傾向になるといえます。P2P型とクライアント・サーバ型の明確な違いは、データ管理のしやすさと、処理速度の速さにあります。

 

P2Pの活用・利用例を紹介!

ここまでで、P2P技術の仕組みについて、基本的なことを解説してきました。

ここからは、P2P技術が実際に活用されている利用例を4つ解説していきます。実は私たちの周りでも身近に使われているP2P技術、今このサイトを見ている端末に入っているアプリやソフトウェアでもP2Pが使われているかもしれません。

P2Pの活用事例

SNSアプリ「LINE」

まず最初は、冒頭でも記載した通り、SNSアプリ「LINE」にて、P2P技術が利用されています。みなさんは、LINEにて友達と写真や動画を共有したことがありますか?このデータを共有する仕組みにP2P技術を利用しています。

LINEでは、ユーザーIDなどのアカウント情報を管理していますが、データファイルなどはLINEのサーバを介する必要がなくユーザー同士で共有することができます。

大規模なサーバを用意する必要がないため、LINEアプリを無料で利用することができているわけです。

仮想通貨「ビットコイン」

同じく冒頭で記載した仮想通貨のビットコインにも、P2P技術が使われています。

ビットコインを送金する際に発行されたトランザクション(取引履歴)は、マイニングによりハッシュ値が計算されます。そして、ブロックチェーンのブロック(分散台帳)にデータが書き込まれます。この時、P2P技術を使い、データを分散しています。

P2P技術を使うことで、1つのノードが消滅しても記録されたデータが残るというメリットがあります。

SNSアプリ「Skype」

そして、LINEと同じように通話やファイルを共有することができるSNSアプリ「Skype」でも、P2P技術を活用してデータ通信を行っています。

Skype側のサーバにてアカウントのIDなどを管理し、ノードがサーバに保管されている情報を参照してユーザーを見つけたりします。

なお、Skypeは、マイクロソフト社に買収された後、通信方式をP2P技術からクラウドホスティングサービスに変更していますので、現在はP2Pの通信方式を利用していません。

「μTorrent」

最後は、P2P技術を利用しているデータ共有ソフト「μTorrent」について。μTorrentは、ユーザー間でファイルを共有できるソフトとして有名です。

撮影した動画などを共有できるので、とても便利なソフトなのですが、P2Pの匿名性を悪用して映画や音楽を違法ダウンロードすることができるため、著作権侵害が問題になりメディアで取り上げられたことがありました。

 

ブロックチェーンとの関係は?

P2P技術は、ブロックチェーンの技術とも関係しています。先ほど解説したビットコインの送金について、マイナーがハッシュ値を計算しブロックに記録した情報は、P2Pネットワークを通じて全てのノードと情報共有していますので、誰もが取引履歴を確認することができます。

しかし、P2P技術だけで取引の正当性を保証する仕組みは存在しません。なので、ブロックチェーンでは、取引履歴が記録されているブロックの長い方を正しい記録と判断する機能があり、記録の正当性が保証されています。

ブロックチェーンの詳細については、こちらの記事でわかりやすく解説していますので、是非ご覧ください。

 

以上、P2Pの仕組みから活用例までを解説しました。

 

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