SQLの勉強をしているけれど、
・データベースからデータを抽出する方法が分からない…。
・どの演算子を使えば適切なデータを抽出できるか分からない…。
こんな悩みはありませんか?そこで、この記事では、
・WHERE句を使用したデータ抽出方法
・演算子を用いた条件の指定方法
について詳しく解説します。
公開日:2023年9月28日
SQL WHERE句の役割
SQLのWHERE句の役割は、条件を指定してデータテーブルの中から必要なデータを抽出することです。例えば、特定のキーワードを含む文字列や、指定した数よりも大きい数値などの条件をWHERE句で記述できます。
データテーブル内に膨大なデータが含まれている場合であっても、WHERE句を使えば特定の条件を満たすデータを簡単に取得することが可能です。
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条件を1つだけ指定してデータを抽出したい場合、次のような形でWHERE句を記述します。
例えば、以下のようなFoodという名称のテーブルから、styleの列が和食という単一条件を満たすデータを抽出するWHERE句は次の通りです。
▼Foodテーブル
▼WHERE句の例
フィールド名に「*」を指定すると、テーブル内の全てのフィールドを対象としてデータを抽出できます。
▼出力結果
複数の条件の組み合わせ
2つ以上の条件を組み合わせたい場合、論理演算子のANDまたはORを用います。各演算子の役割や使い方は次の通りです。
AND演算子:複数の条件を満たすデータを抽出
複数の条件をすべて満たすデータを抽出したい場合、AND演算子を使います。例えば、先ほどのFoodテーブルの中から、styleがイタリアンでkcalが300未満のデータを抽出するWHERE句は次の通りです。
▼WHERE句の例
▼出力結果
OR演算子:いずれかの条件を満たすデータを抽出
複数の条件のいずれかを満たすデータを抽出したい場合、OR演算子を使います。例えば、styleが和食または中華のデータを抽出するWHERE句は次の通りです。
▼WHERE句の例
▼出力結果
比較演算子(=、<、>、<=、>=、<>、!=)の活用
比較演算子を使うと、データの一致や大小などの条件指定が可能です。比較演算子はWHERE句の中でよく用いられます。
比較演算子 | 意味 |
= | 演算子の左右の値が等しい |
< | 演算子の左の値が右の値より小さい |
> | 演算子の左の値が右の値より大きい |
<= | 演算子の左の値が右の値より小さい、または等しい |
>= | 演算子の左の値が右の値より大きい、または等しい |
<> または != | 演算子の左右の値が等しくない |
例えば、Foodテーブルでkcalが300より小さく、かつstyleが和食ではないデータを抽出するWHERE句は次の通りです。
▼WHERE句の例
▼出力結果
検索に便利な演算子
ここからは、検索条件を絞り込むために便利な「LIKE」、「BETWEEN」、「IN」、「NOT」演算子について解説します。
LIKE
LIKE演算子は特定の条件に一致する文字列を検索できる演算子です。ワイルドカードと呼ばれる特殊文字を含めてLIKE演算子を使うと、部分一致や前方一致、後方一致など細かな条件を指定できます。ワイルドカードは、0文字以上の任意の文字列を表す%と、一文字の任意の文字を表す_の2種類です。
例えば、Foodテーブルでallergensの値に「卵」を含むデータを抽出したい場合、WHERE句は次のように記述します。
▼WHERE句の例
「卵」の前後に%を付けると、allergenの値が「卵」のみの場合や「卵、ごま」、「小麦、卵」など部分一致する様々なパターンの指定が可能です。
▼出力結果
また、nameの値が「丼」で終わる後方一致のデータを抽出したい場合は、「丼」の前に%を付けます。
▼WHERE句の例
▼出力結果
BETWEEN演算子:範囲の指定
BETWEEN演算子を使うと、最小値と最大値を指定し、それらの範囲内にあるデータを抽出できます。例えば、Foodテーブルのkcalが200から400の間にあるデータを抽出するWHERE句は次の通りです。
▼WHERE句の例
▼出力結果
IN演算子:値の指定
IN演算子は、指定した複数の値のいずれかに一致するデータを抽出できる演算子です。IN演算子を使うと、複数の条件を満たすデータを効率的に抽出できます。
例えば、Foodテーブルでnumberの値が03、05、07のデータを抽出するWHERE句は次の通りです。
▼WHERE句の例
▼出力結果
NOT演算子:指定した条件でないデータを抽出
NOT演算子を使うと、指定した条件にあてはまらないデータを抽出できます。ほかの演算子とNOT演算子の組み合わせにより、複雑な条件を指定することが可能です。
例えば、次のようなWHERE句を記述すると、Foodテーブルのallergensに卵を含まないデータを抽出できます。
▼WHERE句の例
▼出力結果
NULL値の取り扱い
SQLにおいて、値が存在しない場合や不明な場合はNULLと呼ばれる特別な値で表されます。例えば、下記のようなCustomerテーブルで、値が存在しないデータにはNULL値が割り当てられます。
▼Customerテーブル
これは、3番目の高橋三子さんのメールアドレスが不明な場合を表す例です。
IS NULL:NULLの指定
NULL値を含むデータを抽出したい場合、IS NULLという特別な演算子を使います。例えば、CustomerテーブルでmailがNULLのデータを抽出するWHERE句の書き方は次の通りです。
▼WHERE句の例
mailの値がNULLの場合に条件が真(TRUE)となり、次のような結果が出力されます。
▼出力結果
IS NOT NULL:NULL以外の指定
IS NOT NULLという演算子を使うと、NULL値を含まないデータを抽出できます。例えば、CustomerテーブルでmailがNULLではないデータを抽出するWHERE句は次の通りです。
▼WHERE句の例
mailの値がNULLではない場合に条件が真(TRUE)となり、次のような結果が出力されます。
▼出力結果
まとめ
SQLのWHERE句を使うと、様々な条件を指定し、必要なデータを抽出することが可能です。WHERE句には複数の演算子があり、値の大小関係や文字列の一致、複数条件の組み合わせなどを表現できます。WHERE句の記述方法を学び、データベースの検索に役立てましょう。
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