Googleに評価される「サテライトサイト」のSEO効果と注意点
  • SEO
  • 2016/08/17

Googleに評価される「サテライトサイト」のSEO効果と注意点

サテライトサイトとは、メインサイトをサポートするために立ち上げられたWebサイトのことで、「衛星サイト」とも呼ばれます。必須のものではありませんが、有効活用することができれば、メインサイトの集客に役立ちます。

今回は、フリーランスSEの筆者が、「何となく聞いたことはあるけど、実際の活用方法まではわからない」という方のために、サテライトサイトの基本的な作り方と注意点をご紹介します。

この記事を最後まで読み終わる頃には、Googleに高評価してもらえるサテライトサイトの特徴を理解し、適切な運営ができるようになっていることでしょう。

サテライトサイトとは?

まずは、サテライトサイトの基本的な役割と運用のメリットをお伝えします。

 

サテライトサイトの役割

サテライトサイトは、メインサイトでは扱っていない種類の情報を提供することにより、まだ自社製品やサービスに対する関心の薄いターゲット層を取り込むことに役立ちます。

例えば、自社製品にフォーカスしているメインサイトでは取り上げられない、業界全体のニュース他社製品との比較・ランキングなどを盛り込んだコンテンツの掲載、ユーザー同士の情報交換サイトなどです。リンクを設置してメインサイトに飛べるようにしておけば、購入に至る可能性も高まります。

サテライトサイトのイメージ図としては、以下のようになります。

サテライトサイト解説画像

 

メリットと効果

潜在顧客の獲得

サテライトサイトを活用すると、自社製品の顧客でないユーザーなど、メインサイトだけでは難しい「潜在顧客」を獲得することができます。

また、メインサイトのSEO対策にもなります。

サテライトサイトからメインサイトに送客するためのリンクを貼るので、メインサイトの被リンクとしても有効です。

自演リンクの1つですが、サテライトサイトは単純に被リンクを供給するためだけのものではありません。

サテライトサイトも単独で集客するためのコンテンツを持っています。独自のコンテンツを持った、ユーザーにとって価値のあるサイトからのリンクは、メインサイトの評価を上げることにつながります。

 

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効果的なサテライトサイトの特徴

低品質なサイトによる多数の被リンクを持っていても、Googleからは評価してもらえません。単なる「誘導ページ」とは異なる、SEO効果の高いサテライトサイトにはどのような特徴があるのでしょうか?

クオリティの低いサテライトサイトを量産して、そこからメインサイトにリンクを貼っても検索順位が上がっていた時期がありました。

しかし現在では、この方法は「ブラックハットSEO」としてペナルティを受け、検索順位を下げる可能性が高くなっています。

SEO効果が見込めるサテライトサイトとは、クオリティが高く、単独でもユーザーにとって有意義な情報を提供できるサイトを意味します。

 

メインサイトと関連のあるテーマを取り扱っている

サテライトサイトで取り扱うテーマは、メインサイトと一定の関連性を保持しているものが基本です。

例えば、メインサイトで特定の美白化粧品の製品情報を提供しているのであれば、サテライトサイトでは「美白効果のある食べ物」「日に焼けないための注意」「日焼け後の上手なスキンケア」など、美白という内容で関連するものの、メインサイトの製品情報に含まれないトピックを扱います。

メインサイトの内容を広げたサイトにすることも一つの方法ではありますが、テーマを広げすぎると関連性が薄くなるので注意しましょう。

内容は、他サイトのコピーではなく、オリジナリティのあるものにするのは大前提です。

 

サイトに合ったドメインの使用・IPアドレスの分散が行われている

メインサイトと同じドメインでは、同じサイトとして扱われるため、サテライトサイトとしての効果を発揮しません。

サテライトサイトの内容に合わせたドメインを新しく取得するようにしてください。

サテライトサイトを複数作るときは、同じIPアドレスは使えないので、クラスC以上で分散しましょう。

IPアドレスは「111.222.333.444」などと4つに区切られていますが、前3つが同じものは同じサーバーからのアクセスとなり、SEO対策にはなりませんので、一部分でも異なるものを使用します。

 

アンカーテキストが工夫されている

サテライトサイトからはメインサイトにリンクを貼りますが、メインサイトからサテライトサイトへのリンクは貼らないようにします。自演リンクとしてペナルティの対象になる可能性があるからです。

サテライトサイトのリンクの貼り方解説画像

リンクのアンカーテキストは自由に設定できますが、ユーザーにとってわかりやすいものにしましょう。

メインサイトのキーワードや共起語をアンカーテキストに使うと、ユーザビリティが向上するためSEO効果があります。

 

テンプレートを使用していてもオリジナリティがある

サテライトサイトのテンプレートは、見やすく内容に合ったものならどれを選んでも問題はありませんが、特にWordPressを使ったサイトは、人気のあるテンプレートを選ぶと、たくさんのサイトで同じものが使われていることがあります。

そのため、カスタマイズしてオリジナリティを出せるようにしましょう。

メインサイトと同じテンプレートにしても良いですが、全て似通ったサイトになってしまうと不自然です。

 

サテライトサイトの注意点

サテライトサイトは上手に運用すれば大きな効果を生みますが、反対にメインサイトがペナルティを受けて検索順位が下がってしまうおそれもあります。

サテライトサイトがすべてペナルティの対象になるわけではありません。

そのサイトが「ユーザーにとって価値があるサイト」であるかどうかという点がGoogleの判断基準になります。
単独で価値のあるサイトと認識されれば、ペナルティ対象にはならずに済みます。

では、「誘導サイト」と見なされペナルティを受ける低品質なサテライトサイトにはどのような特徴があるのでしょうか。

例えば、文脈として成り立たず、キーワードだけを適当に詰め込んだコンテンツをプログラムで自動生成したり、他サイトからコピーしてきたような記事ばかりでオリジナルの記事がないようなサイトは、検索順位を上げるためだけに作られた低品質なサイトだと評価されます。

特に、独自の記事を持たず、ユーザーを特定のサイトに誘導したり特定のサイトにリンクを供給するためだけのサイトは、単なる誘導サイトと見なされる可能性が高くなります。

また、コンテンツの内容が薄く、リンクばかりを集めたアンテナサイトも、同じようにガイドライン違反としてペナルティを受けることがあります。そうした低品質コンテンツばかりのサイトにリンクを貼られたメインサイトも検索順位を下げてしまうというわけです。

 

サテライトサイトは小型のメインサイト

効果のあるサテライトサイトを作るには、メインサイトと同じように手間と時間をかける必要があります。

メインサイトよりも専門的に掘り下げたコンテンツを作り込み、独自の価値を持たせることで、リンクとしての価値が上がり、結果として購買につながります。

労力は必要ですが、実現できれば効果も大きいので、ユーザビリティを意識した運営を目指しましょう。