ネット広告のマーケットで最も注目されている広告フォーマットの一つがインフィード広告です。キュレーション記事やニュースサイトなどタイムライン化されたコンテンツのフィードの中にさりげなく組み込まれている広告で、従来のネット広告と比較してクリック率、コンバージョン率ともに高い成果を出している点が特徴です
今回は、Webマーケティングを担当する筆者が、インフィード広告を成功させるポイントと出稿方法を中心にご紹介します。これを読めば、インフィード広告を基礎から理解でき、効果的な広告出稿を行うことができるでしょう。
インフィード広告とは?
インフィード広告とは、閲覧中のWebサイトやアプリに掲載されているコンテンツとコンテンツの間に表示される広告のことです。
例えば、下記の画像の赤枠箇所はyahooスマートフォンサイトに表示されているインフィード広告です。
参照:YAHOO JAPAN スマホサイト URL:yahoo.co.jp
インフィード広告の特徴
スマホでニュースサイトなどを見ているとき、自然と目に入ってくる広告。タイムライン化されたコンテンツとコンテンツの間にうまく収まっているため、コンテンツの続きかと思って、つい目を留めてしまう。それがインフィード広告の特徴です。
ネットのバナー広告や新聞・雑誌のように、広告は広告の位置に収まっているというスタイルではなく、記事を読むうちに自然と広告にも目が行くようにレイアウトされています。FacebookやTwitter、キュレーションメディア、ニュースサイトなどに多く表示されています。
インフィード広告のメリット・デメリット
ユーザーが目にしやすいことがメリットです。それまでのネット広告は、メインコンテンツから離れた位置にあったため、ユーザーが広告と認識した上で、気になった場合のみクリックされていました。
これに対し、インフィード広告は、ユーザーがコンテンツを上から下へと読んでいく途中に表示されますので、広告という表示はあるものの、ユーザーは自然と目を通すことになり、クリック率アップにつながります。Yahoo!JAPANの場合、従来のスマホ広告と比較すると、インフィード広告のクリック率は約2.2倍、コンバージョン率は約1.2倍の成果が出ているそうです(2015年調査)。
一方、「コンテンツだと思ってクリックしたら広告だった」というユーザーもいて、それが不信感につながるおそれもあります。これがデメリットです。
インフィード広告の成功例
脱毛サロン「Be・Escort(ビー・エスコート)」(セピア・クワーティー・インターナショナル)では、従来のネット広告の効果が限定的だったため、「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」のインフィード広告を採用。その結果、サイトリターゲティング(過去に広告主のサイトを訪問したことのあるユーザーに広告を表示すること)でクリック率が約4.5倍、コンバージョン率が約2.9倍、コンバージョン数が9倍に伸びました。
また、サーチターゲティング(ユーザーの検索キーワードをもとに広告を表示すること)ではクリック率が約3.5倍、コンバージョン率が約2.1倍、コンバージョン数が2倍になりました。合わせてCPA(1件のコンバージョンを獲得するのにかかった広告コスト)も約3分の1になり、大きな成果を上げることができました。
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インフィード広告を活用して、CVを伸ばすポイントをお伝えします。ポイントは「クリエイティブ」と「ターゲティング」です。
クリエイティブ
スマホでニュースを見たり、SNSのタイムラインをチェックしているときに、売り込み臭の強い広告が目に飛び込んでくると、ユーザーが不快になるおそれがあります。そのため、広告の体裁も中身も周囲のコンテンツに溶け込むようにすることがポイントです。
クリエイティブという要素の中には、リアルタイム性も含まれます。曜日や季節、時事性などを取り入れ、どんな表現ならユーザーが関心を持つのか、どんな頻度でどれくらいの量を配信すれば効果を最大化できるのかをよく考えることが大切です。
しかし、そんな配慮をした広告でも、同じユーザーに長期間何度も出し続ければ飽きられてしまいます。
対策としては、YDNの「フリークエンシーコントロール」機能を使って「フリークエンシーキャップ」を設定するのが良いでしょう。これなら表示回数を制限して、一人のユーザーに立て続けに同じ広告を表示することを防ぐことができます。
ターゲティング
「事例」のところでご紹介したように、ターゲティングには主に「サイトリターゲティング」と「サーチターゲティング」の2つがあります。CVRが高いのはやはり「サイトリターゲティング」です。自社のWebサイトを一度訪れている分、それだけ強い関心を持っている可能性が高いからです。
インフィード広告を設定しよう!
インフィード広告の設定方法をご紹介します。
※今回はyahooプロモーションを例に取り上げています。
必要なもの
- 画像2点(300×300ピクセル、1200×628ピクセル)
- ロゴ(180×180ピクセル)
- タイトル 20字以内
- 説明文 90字以内
- 主体者表記 20字以内
- 表示URL 29字以内
- リンク先URL 1024字以内
設定方法
- (1)Yahoo!プロモーション広告の申し込みページにアクセス。
http://promotionalads.yahoo.co.jp/ - (2)必要事項を記入し、YDNのアカウントを設定
- (3)「キャンペーン作成」を選択
- (4)広告掲載方式で「インフィード広告」を選択
- (5)キャンペーン名を記入
- (6)キャンペーン予算の設定
- (7)「保存して広告グループ作成へ」を選択、次の画面へ。
スケジュール作成
ここでフリークエンシーコントロールを行います。
- (1)スケジュール設定で、広告配信の予定日を設定
- (2)フリークエンシーキャップで、広告回数の頻度を設定
広告グループ名を設定
- (1)「広告グループ作成」画面で、広告グループ名を入力
デバイスを選択
広告を配信するデバイスを選びます。
- (1)「すべてのデバイス(PC、スマートフォン、タブレット)」か「デバイスを選択」をクリック
- (2)「デバイスを選択」の場合、「PC」「スマートフォン」「タブレット」から配信するデバイスを選択
- (3)「スマートフォン」「タブレット」を選択した場合、デバイスのOS、ウェブ/アプリ、キャリアを選択
ターゲティング
下記の点についてターゲティング設定できます。
- 性別
- 年齢
- 地域
- 曜日、時間帯
- インタレストカテゴリー
- サイトリターゲティング
- サーチターゲティング
- プレイスメントターゲティング
広告グループ入札価格の設定
1円から50,000円で入力
広告作成
スマホに特化した方法になっています。
- (1)基本情報で広告名を入力
- (2)「広告タイプの選択」で、画像サイズを選択
- (3)画像やロゴ、タイトル、テキストなど必要項目を入力
- (4)広告プレビューで内容を確認
- (5)入札価格を設定
- (6)保存をクリック
以上でインフィード広告の作成完了です。
インフィード広告でクリック率、CVRの改善を
インフィード広告は、本格的に運用されるようになってからまだ間もないにもかかわらず、すでにスマホ広告の主流になっています。パソコンよりもスマホからWebサイトを閲覧する人の数はますます増加傾向にあることから、今後さらに目にする機会が増えるでしょう。
クリック率やCVRの低迷で悩んでいる人は、インフィード広告を検討してみてはいかがでしょうか?
また、ネット広告にはインフィードだけでなく、リスティング広告など、他にも多くの広告があります。
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