インターネット上の媒体を活用した「インターネット広告」の利用状況は年々拡大を続けています。
この記事では、そんなインターネット広告の中でも、Facebook広告にフォーカスを当ててご紹介。Facebook広告の概要、導入方法や活用法、料金、ターゲティング方法、運用する上で押さえておきたいポイントなどをわかりやすく解説します。
INDEX
Facebook広告とは?Instagram、メッセンジャーにも出稿?
Facebook広告とはその名の通り、Facebook(フェイスブック)が提供する広告メニューです。FacebookのWebサイト・アプリ上だけでなく、FacebookのメッセージアプリであるMessenger(メッセンジャー)、画像投稿をメインとしたソーシャルネットワークサービス(SNS)のInstagram(インスタグラム)といった媒体に、自社製品やサービスなどの広告を掲載することができます。
それぞれの媒体の特徴を簡単にご説明します。
Facebookは、2004年にアメリカでマーク・ザッカーバーグがハーバード大学の仲間と立ち上げたSNSです。ユーザーが原則として本名を利用し、出身地、勤務先などをアカウントに記載することが特徴的です。
日本における月間アクティブユーザー(MAU)は2,600万人(2019年4月時点)。幅広い世代で、多くの人々が活用する人気のサービスです。
Messenger(メッセンジャー)は、Facebook社が提供するメッセージアプリです。近年、ビデオミーティングの可能な「Messenger Rooms」が新たに実装され、ビジネス目的で利用されるケースも増えています。Facebook広告では、Messengerのチャット内に広告を掲載することができます。
Instagram(インスタグラム)は、Facebook社が提供する写真共有SNSです。スマートフォンなどで撮影した画像を簡単に投稿し、友人同士やアプリ内での仲間で楽しむことができます。Instagramの日本での月間アクティブユーザー数(MAU)は3,300万人おり、世界では10億人以上にも上ります(2019年3月時点)。Facebook広告では、Instagramのタイムラインにも広告を掲載することができます。
Facebook広告では、ほかにもAudience Network(オーディエンス ネットワーク)と呼ばれるさまざまな外部サービスと連携しており、スマートフォンアプリやWebサイトに広告を配信することができます。管理画面から設定することで、Facebook関連サービス以外にもネイティブ広告、バナー広告、動画リワード広告といった幅広い広告出稿が可能になります。
また、ソーシャルメディアマーケティングを成功させるポイントについては、「ソーシャルメディアマーケティングで企業のファンを増やすコツ 」の記事も併せてご覧ください。
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Facebook広告を活用するメリットは、ユーザー数の多さや、広告枠のバリエーションの豊富さだけではありません。
Facebook広告は、適切な運営をすることで、少ない広告予算でも最大限に効果を発揮できます。また、スマートフォンやパソコンなどを通じてあらゆるタイミングで配信可能。商品やサービスの認知から購買まで、さまざまな目的や効果を狙った広告をユーザーに届けることができます。
以下で、Facebook広告のメリットであるターゲティング、広告の種類、それぞれの料金や画像サイズなどの特徴について紹介します。
Facebook広告でできるターゲティング
Facebookは、ユーザーがプロフィールを細かく登録できるため、その情報を利用した効果的なターゲティング設定が可能です。広告のターゲットとなる人物像をしっかり設定することで、より効果的な広告配信を実現できます。
Facebook広告のターゲティングの種類は、大きく分けて以下の3つがあります。
- コアオーディエンス
Facebookの利用者がプロフィールとして公開している情報や、位置情報、興味関心、行動やつながりなどをもとに、広告を表示させるユーザーを分類します。例えば、年齢や性別、地域ごとに広告を配信することもできますし、店舗の近くに訪れたことのある人のみを対象にして広告を表示させることも可能です。
- カスタムオーディエンス
Facebookのユーザー情報と別のデータを掛け合わせる方法です。例えば、自社の商品やサービスの顧客リストや、自社サイトへの訪問者、アプリの利用者などのデータをもとに、カスタマイズされたオーディエンスを作成することができます。より興味や関心が高いユーザーに広告を配信できるため、さらに高い効果が期待できます。
- 類似オーディエンス
類似オーディエンスとは、カスタムオーディエンスのデータを利用して、カスタムオーディエンスとよく似ている別のユーザーに広告を配信する仕組みです。既存顧客と類似性の高いユーザーに自社のサービスや商品を知ってもらえるため、こちらも高い効果が期待できるターゲティング手法です。
オーディエンスを的確に設定することで、それぞれの目的に応じた効率的な広告設定が可能になります。
Facebook広告の種類やサイズは?
ここでは、Facebook広告の種類や画像サイズについて解説します。
もっともスタンダードであり、比較的簡単に作成が可能なのは、写真(静止画)広告です。ユーザーを引き付ける魅力的な写真と文章、そして商品やサービスへのリンクを掲載します。
広告の掲載位置によって、推奨される画像サイズなどのデザインが変わります。一般的なFacebookフィードに掲載する広告の場合は、jpgまたはpng形式の画像で、縦横比が1.91:1~4:5のもの。解像度がなるべく高い画像をアップロードすることが推奨されています。
同じく、Facebookフィードでリンク付きの場合は、画像縦横比が 1.91:1~1:1、推奨解像度は1,080×1,080ピクセル以上、見出しの文字が25文字以内、説明文は30文字以内など、細かく指定されています。さらに、パノラマ写真や、360度写真なども表示させることもできます。
画像サイズや文字数は掲載位置や広告のタイプによっても変わるため、詳しくはFacebook広告ガイドをご確認ください。
写真の他にも、動画、ストーリー、Messenger、カルーセル広告、スライドショー広告、コレクション広告、プレイアブル広告といった、数多くの広告メニューが存在します。
広告の商品やサービス、訴求したいターゲット、予算、目的などに応じて、最適な広告メニューを選びましょう。
Facebook広告の料金の仕組みは?
Facebook広告の課金方法は、「インプレッション数による課金(CPM配信)」か、「クリック単価による課金(CPC)」を選ぶことができます。
「インプレッション数による課金(CPM配信)」のインプレッションとは、ユーザーの画面上に広告が表示されることを指します。CPMは、Cost Per Mileの略で、1,000インプレッションあたりの平均広告単価です。つまり、広告が1,000回表示されるごとに課金されます。
一方、「クリック単価による課金(CPC)」のCPCは、Cost Per Clickの略で、1クリックごとの想定平均額となります。つまり、ユーザーが広告をクリックするごとに課金が発生します。
広告をより多くの人に見てもらいたいのか、あるいは、広告内のリンクや情報をクリックしてもらうのが目的かによって、選ぶべき課金プランが変わります。広告の目的、つまりコンバージョン(CV)を明確にすることが大切です。
いずれの場合も、使用する広告予算の上限をあらかじめ設定しておくことができますので、決められた予算の枠内で広告を運用することができます。
【Facebook広告の出し方】5ステップで解説!
ここからは、Facebook広告に欠かせない「広告マネージャ」や、Facebookで広告を作成する手順を見ていきます。
Facebook広告を管理するための広告マネージャとは?
Facebook広告の掲載先と掲載期間を設定し、キャンペーンの効果を検証したり、編集や管理を行ったりするには、Facebook広告の管理画面である「広告マネージャ」を活用します。
広告マネージャでは、訴求したい商品やサービス、広告の目的によって、いくつもの種類の広告を作成し、運用管理を行います。バナー画像などのクリエイティブのアップロード、広告コピーの作成や、広告のプレビューをすることができます。
また、広告キャンペーンの予算やオーディエンスなどの情報を一括編集したり確認したりする時にも、広告マネージャは役立ちます。つまり、Facebook広告の運用や効果検証を行うツールだといえます。
どのような人が広告を見てくれたのか、どの画像やコピーがより高い効果を発揮したか、さまざまな情報を確認しながら広告キャンペーンのパフォーマンスを向上させることが可能です。
以下では、Facebook広告を始める手順を5ステップに分けて解説します。
ステップ1.Facebook広告を使うための準備
Facebook広告を始めるには、以下の3つが必要です。
- 「Facebookページ」の作成
- 「ビジネスマネージャ」のアカウント開設
- 「広告アカウント」の作成
この準備ができたら、次のステップに進みましょう。
ステップ2.Facebook広告キャンペーンの選択
Facebook広告のキャンペーンを選びます。
以下のカテゴリの中から、目的に近いものを選んでください。
- 認知
製品やサービスをユーザーに知ってもらう段階であれば、「認知」のカテゴリの中から選びます。
- 検討
「検討」のカテゴリは、既に製品やサービスを知っているユーザーに対し、購入の後押しとなるような広告クリエイティブを配信します。
- コンバージョン
「コンバージョン」は、商品やサービスを購入してもらったり、来店をしてもらったりするための広告です。
ステップ3.広告セットを作成する
ここでは、実際の広告の条件について設定していきます。
- オーディエンス
「オーディエンス」では、どんな人をターゲットにして広告を配信するかを設定します。地域、年齢、性別、言語、より詳細なターゲット設定などを、予想されるリーチ数などを確認しながら設定していきます。
配置
「配置」では、広告をどこに配信するか決めます。Facebookの他にもMessenger、Instagram、Audience Networkに配信することができます。手動で広告を表示する場所を選択することもできますが、自動配置にすればFacebookの配信システムが配信先を自動で選んでくれます。
- 予算と配信時間
「予算と配信期間」で、1日の予算と、配信期間を設定することができます。
ステップ4.広告の作成
ここで、実際の配信に使用する広告クリエイティブを設定します。
「アイデンティティ」の入力欄に、ご自身のFacebookページを記入します。
「形式」では、広告の構造を選択します。複数の画像や動画をまとめて配信し、左右に動かせるスクロール可能な形にするには「カルーセル」を選択します。逆に、1件の画像または動画、あるいは複数の画像が含まれる1件のスライドショー型広告の場合は、「1件の画像または動画」を選択します。
続いて、「メディア」で、あらかじめ作成しておいたバナー画像を指定します。
「テキストとリンク」では、メインテキストや見出し、説明、リンク先などの情報を設定しましょう。
ステップ5.支払方法を選択
Facebook広告アカウントの広告配信で使用する、支払方法を設定します。対応している任意のクレジットカード・デビットカードや、PayPalなどを選択することができます。
以上の設定が完了したら、「注文を確定する」を選択します。
設定した広告は、Facebookの審査の後、承認されれば配信開始となります。
配信後も、それぞれの広告の効果を確認しながら、予算の振り分けや、クリエイティブの差し替えなどを行い、最大の効果が発揮できるように運用しましょう。
手軽に始められ、ある多くの人に広告を届けることができるFacebook広告では、広告マネージャを活用しながら、予算内で最適な結果を出せるように運用を継続的に行うことが大切です。
ぜひ、ご自身の商品やサービスにあったオーディエンス(ターゲット)を見つけ、広告クリエイティブを比較しながら運用してみてください。
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