Webサイトを閲覧していると、自分が興味を持って詳細を調べていた商品が広告として表示されることがあります。これがリマーケティングと呼ばれる広告です。ユーザーがWebで検索した情報をブラウザが記憶し、そのユーザーが別のWebサイトを閲覧しているときにその情報を広告として表示させるわけです。Yahoo!やGoogleなどでも機能提供されていて、個人でも簡単に設定し利用することができます。
今回は、ネット広告代理店に勤務する筆者が、リマーケティング広告のメリットや仕組み、設定方法まで詳しくご紹介します。
リマーケティングのメリット
リマーケティングは、ユーザーがWebサイトを閲覧した履歴をもとにして広告を表示します。Yahoo!では「サイトリターゲティング」と呼ばれていますが、同じ広告を指します。
ユーザーが「もっと情報を知りたい」「この商品を購入したい」と積極的に動いているときに、自分の目的に合った広告が表示されるので、クリック率が上がります。また、特定のユーザーに合致した広告のため、大勢のターゲットに向けた広告よりも購入などのコンバージョン効果が高いというメリットがあります。
また、広告の作成が容易で、かつ何度でも繰り返し広告を出せますので、比較的コストパフォーマンスが高い点もメリットです。
\文字より動画で学びたいあなたへ/
Udemyで講座を探す >リマーケティングの仕組みと種類
リマーケティング広告は、テレビや新聞には見られない、ネットならではの優れた仕組みです。ここでは、リマーケティングの仕組みと種類について解説します。
リマーケティングの仕組みとは?
リマーケティング広告は、見込み客にWebサイトに来てもらうように促し、彼らがリピーター化するようにニーズに合った広告を表示させます。期間に応じたニーズを予測して段階的な配信を行うことができ、よりコンバージョン率を高めることも可能です。
例えば、Webサイトには訪問したがコンバージョンにつながらなかったユーザーには、商品の魅力や詳細を表示するなどしてアプローチします。一方、コンバージョンしたユーザーには一定期間後に広告を再度表示させることで、リピーター化を促します。
リマーケティングの種類
リマーケティングは、いくつかの種類に分けられます。ここでは代表例を4つご紹介します。
・動的リマーケティング
Webサイトを訪れたユーザーへ広告を表示させる標準のリマーケティングに、さらに詳細な情報を付け加えたのが「動的リマーケティング」です。動的リマーケティングは、ユーザーがWebサイトで閲覧した特定のサービスや商品の情報が含まれた広告を、ユーザーごとにカスタマイズして表示します。
・モバイルアプリ向けリマーケティング
「モバイルアプリ向けリマーケティング」は、AndroidやiOSのモバイルアプリやモバイルサイトを利用したユーザーに対して、アプリ上で広告を表示させる方法です。他のアプリやモバイルサイトを閲覧しているときにも表示させられます。
・動画リマーケティング
ネットワーク動画を利用しているときに表示される広告が「動画リマーケティング」です。企業のYouTubeチャンネルを視聴したユーザーに対して表示させることができ、その後ユーザーがYouTube を閲覧しているときに広告を表示します。
・メーリングリスト
メーリングリストを利用する際にもリマーケティングを活用することができます。例えば、Googleのカスタマーマッチ機能を利用して、ユーザーのメールアドレスをアップロードすると、ログインした際にGoogle検索やGmail画面で広告が表示されます。商品やサービスに関連したメーリングリストを作ることで、登録者に対してダイレクトに働きかけることが可能です。
リマーケティング機能の設定方法
リマーケティング機能が利用できるサービスはYahoo!やGoogleなどいくつかありますが、今回はGoogleが提供するGoogle AdWordsを使ったリマーケティングを行う方法についてお伝えします。
1)Google AdWordsで適切なキャンペーン設定を選択する
まず、Google AdWordsにログインし、キャンペーン設定を選択します。キャンペーンタイプには「ディスプレイネットワークキャンペーン」と「検索ネットワークキャンペーン」があり、検索広告でも使用する場合は「検索ネットワークキャンペーン」を選択しましょう。
2)リマーケティングタグを取得する
次に、Google AdWordsからリマーケティングタグを取得します。共有ライブラリのユーザーリストで、広告を表示させるユーザーの条件を設定し、「新しいタグ」をクリックするとリマーケティングタグが発行されます。
3)タグをWebサイトやアプリに挿入する
取得したリマーケティングタグを、Webサイトやアプリに挿入します。Webサイトのそれぞれのページやモバイルアプリのセクション全体に貼り付けてください。
4)リマーケティングリストを作成する
最後に、Webサイトを閲覧したユーザーのリマーケティングリストを作成します。リマーケティングリストを使うと、例えば、人気商品を閲覧したユーザーをその商品リストに一覧で保存することができます。これにより、ユーザーの画面に広告を表示させることができるようになります。「1」で、「検索ネットワークキャンペーン」を選択した場合はリマーケティングリストを追加することはできないので、目的に合った方法を選びましょう。
ピンポイントで表示!リマーケティング広告の高い訴求力
リマーケティング広告は、ユーザーが求めているもの、調べているものをピンポイントで的確に表示して訴えかけるという点でオーダーメイドの広告ともいえるでしょう。そのため訴求力が高く、ユーザーのコンバージョンに結びつきやすいので、高い広告効果が期待できます。
今回はリマーケティング広告の概要から仕組みなどの詳細、また、実際の設置方法まで幅広く解説しました。ぜひ今回の記事を参考にして、リマーケティング広告を有効活用してください。
最新情報・キャンペーン情報発信中