Webサイトやアプリを見ていると、画面のあちこちにWeb広告が表示されています。何度も同じ広告が現れたり、スペースをとる大きな広告にうんざりした経験がある人も多いのではないでしょうか?
そこで、注目されるのが「ネイティブアド」です。
Webサイト本体や記事コンテンツに自然に溶け込ませることで、ユーザーにストレスを与えないように配慮された広告手法です。
今回はWebコンサルタントの筆者が、ネイティブアドの基礎知識やメリット・デメリット、効果的な活用方法をご紹介します。
ネイティブアドとは?
ネイティブアドに明確な定義はありませんが、簡単に言えば、記事コンテンツのように見せた広告のことです。
そのため、本体サイトやコンテンツと同じようなフォントやデザインで作られています。
コンテンツに混じって同じようなデザインで表示される広告は、ユーザーに不快感を与えずに宣伝することができます。
ネイティブアドとよく間違われるものに、「ステルスマーケティング(ステマ)」があります。ステマは、ユーザーに広告と気づかれないように故意に情報操作をして宣伝するものです。例えば、ある商品のイベントなどであらかじめ準備した参加者を大量に動員して、さも人気があるようにマスメディアに取り上げさせるのもステマの一種です。
このように、ステマには倫理的に問題となるような手法も含まれています。
これに対しネイティブアドは、広告を溶け込ませる手法ですが、わからないようにすることではありません。
表示のルールとして、ユーザーが広告とわかるようにすることが定められており、広告内に「PR」や「プロモーション」という表記が入れられています。
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ネイティブアドは、ユーザーにストレスなく興味を感じてもらえる点で効果の高い手法といえますが、デメリットもあります。
これらをしっかりと認識した上で活用しましょう。
ネイティブアドのメリット
ネイティブアドは、広告を見せられているという感覚が少ないため比較的高い興味を示してもらえる傾向があります。
ユーザーが普段よく閲覧しているメディアで、外見上、普通のコンテンツと同じような形で提供されますので、売り込み色の弱さも加わり、広告に対する信頼度上昇にもつながります。
企業にとっても掲載する本体のWebサイトごとにターゲットを絞り込むことができるので、高いコンバージョン率を期待できます。
本体メディアに関連した内容のネイティブアドが多く、記事を読むことで自然と広告への関心も高まります。
また、SNSなどで記事コンテンツが拡散されたり、キュレーションメディアに取り上げられると広告も一緒に拡散させることができるので、直接的なユーザーだけでなく潜在層への波及効果も期待できます。
ネイティブアドのデメリット
自然に溶け込ませることがメリットである半面、Webサイトごとに他のコンテンツと合うようなデザインを考慮する必要があり、表示のハードルが高くなるのがデメリットです。
さらに、ユーザーに「記事コンテンツかと思って読んでみたら広告だった」とストレスを感じさせたり、ステマ広告と思われてしまうと、ネイティブアドの出稿企業だけでなく、掲載するWebサイト自体への不信感につながる可能性もあります。
そのため、ネイティブアドを導入する際は、仕組みやコツをよく理解することが大切です。
ネイティブアドの効果的な活用のコツ
うまく活用することで高いコンバージョン率を期待できるネイティブアド。
では、どう活用すれば良いのでしょうか?
本体メディアに合わせる
広告のデザインや文体などを掲載する本体メディアのWebサイトに合わせることで、ユーザーに違和感やストレスを感じさせないようにしましょう。
同時に、見た目だけでなく記事内容にも関連した質の高い広告にすることで、ユーザーニーズに合う一つのコンテンツとして評価され、興味を持ってもらいやすくなります。
SNSを活用した話題性のある広告
SNSでシェアされると、一気に情報が広がることで高い広告効果を発揮します。
面白いコンテンツや印象的な画像・動画などは速いスピードで自発的に広がっていきます。
一方、広告で自然なバイラルを目指すことは難しいでしょう。
ところが、ネイティブアドはコンテンツそのものに掲載されているので、コンテンツが注目されれば情報拡散が期待できます。
コンテンツの内容はもちろん、話題性があり口コミされやすい広告を作れば、さらに拡散される確率が高まります。
ネイティブアドを有効に活用しよう!
WebサイトやSNSだけでなく、多くのニュース系キュレーションメディアがネイティブアドを採用しています。
ユーザー本来の目的であるWebサイトの利用を妨げないことが大切ですが、出稿側はどうしてもクリック率や費用対効果の高さを重視します。
ネイティブアドを掲載するサイト側としては、「PR表記の義務化」や「サイトターゲットに合致しない広告は掲載不可」など、独自の審査規定を設けたほうが良いでしょう。
ネイティブアドは、自然な形でアピールできれば、従来の広告にはない可能性を秘めています。記事を参考に、ぜひネイティブアドを活用してください。
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