数十億円で購入されたとニュースでも話題になっているNFTアート。この話を聞いてNFTアートに挑戦したいけれど、どのように作ればよいのか分からないという方も多いのでは?ここではNFTアートの作り方や売れるコツについて詳しく解説致します。
公開日:2022年10月31日
NFTとは?
NFTとは「Non Fungible Token」の略であり、データに対し鑑定書を与えることで偽造ができず他のものと代替不可のトークンを指します。NFTは仮想通貨と同様にブロックチェーンが使用されています。従来のデジタルコンテンツはコピーが簡単にできたため、鑑定書を付けることができませんでした。
しかしブロックチェーンを使うことでデータのコピーや改ざんが困難になります。デジタルアート・ゲーム・マンガなど広い分野でNFTの活用が可能になります。
詳しくは、「いま話題のNFTとは?特徴や課題、取引方法をわかりやすく解説!」記事をご確認ください。
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NFTアートとはNFTと紐づいているデジタルアートのことを指します。NFTアートは所有証明書を発行する唯一無二のアート作品であり、製作者の年齢に関係なく高額で購入されるケースもあります。中には何十億円もの価格で落札された作品もあります。
また今まではアーティストが作品を作成すると、仲介業者に手数料を差し引かれるスタイルであったため十分な収入を得られるのは非常に難しいとされていました。しかしNFTアートは仮想通貨とウォレットを所有しているだけで、仲介業者を通さずに全ての人が平等に取引可能になりました。さらにあらかじめルールを設定しておけば、アート作品が売れたときの収益だけではなく、作品が転売された時もアーティストに手数料が入り、継続して収益を得る仕組みを作ることができます。
Everydays: The First 5000 Days
NFTアートの中でもっとも有名な作品といえば「Everydays: The First 5000 Days(エヴリデイズ:最初の5000日)」でしょう。作者はマイク・ウィンクルマン( Beeple )で13年もの膨大な時間をかけて5000枚のデジタルアートをコラージュした作品です。こちらの作品は2021年3月にクリスティーズで行われたオークションにて約6930万ドル(約75億円)で落札されました。※
この価格はNFTアートの中で史上最も高額となっており、存命中のアーティストの作品で4番目の額とされています。
※日本経済新聞:ブロックチェーン活用のデジタルアート、75億円で落札
CryptoPunks(クリプトパンクス)
CryptoPunks(クリプトパンクス)はLarva Lab社が提供しているNFT作品です。NFTアートという言葉を知っている多くの人は一度は見たことがあるのではないでしょうか。CryptoPunksは24×24の8ビットスタイルのピクセルアートで、主に人間の顔を元に作られています。作品の発行枚数は1万点と少なく、希少価値が高い作品は数千万円以上の値段が付けられています。
過去にはエイリアンのアバターが約8億円で落札※されたこともあり、その高額な値段から投資商品のような扱いをされていて、多くの投資家が保有していることでも注目を集めています。CryptoPunksを取引する場合はイーサリアムという通貨を準備する必要があることも覚えておきましょう。
※Forbes Japan: 加熱する「NFTアート」市場、宇宙人のCG画像が8億円で落札
Bored Ape Yacht Club(BAYC)
BAYC(Bored Ape Yacht Club)は2021年4月に発行されたNFTで、海外の有名人やセレブも積極的に保有している人気のNFTアートです。BAYCは猿をモチーフにした特徴的なNFTコレクションとなっています。
BAYCは保有者のみが入れるDiscordグループがあり、コレクターとの人脈を築くことができる独自の会員機能を持ち合わせています。またNFTコレクションは合計10,000体のみ販売されており、どれも非常に高額で取引されています。
NFTアートの作り方
NFTアートをこれから作りたいと考えている方も多いのではないでしょうか。じつはNFTアートの作り方はさほど難しくありません。ここでは実際の作成方法を3つ紹介いたします。
スマホアプリで作成する
NFTアートはスマホアプリで作成できます。
ドット絵を作りたい方は「8bit painter」「Dottable」「Pixelable」がおすすめです。イラストアートを作りたい方は「lbis Paint X」「illustrator」などのソフトで作成が可能です。CryptoPunksのようなドット絵を作りたいのであればスマホアプリでも十分に可能です。
Photoshopやイラストレーターを利用する
スマホ以外に当然PCがあれば作成可能です。Photoshop・イラストレーターなどのソフトであればクオリティーの高い作品を作ることができます。AdobeソフトはMac・Windowsの両方で使用可能で高性能なPCでなくても作成できるのも嬉しいメリットの一つです。
外注依頼する
「NFTアートを作る時間がない!」「売れる自信がない!」と考えている方は、いっそのこと外注して他人に依頼することもおすすめです。
主な依頼場所としてはクラウドワークス・ランサーズ・ココナラなどのクラウドソーシングサービスを利用するのがおすすめです。これらを利用することでクライアントの立場になりアーティストと打ち合わせをして理想のデザインを作り上げていくことができます。
NFTアートの販売方法
NFTアートが完成したら早速販売!ということになりますが、実際にどのような方法で販売をすれば良いのでしょうか。ここではアカウントの開設から方法から販売までの方法について詳しく紹介いたします。
①仮想通貨取引所にアカウントを開設
NFTアートの作成が完了した後は仮想通貨取引所にてアカウントの開設をする必要があります。仮想通貨取引所はコインチェック・ビットフライヤー・DMMビットコイン・GMOコイン・ビットポイントなどが有名です。
これらの取引所では口座自体は無料で開設できます。NFT販売で必要な仮想通貨はイーサリアムとなっているので、イーサリアムが販売されていない取引所ではアカウントを開設しないよう注意しましょう。
②ウォレットを作成する
NFTを購入する際には通貨を保管する「仮想通貨ウォレット」が必要となっています。仮想通貨ウォレットはセキュリティ面を強化するために利用されており、2段階認証のキーで管理されています。
仮想通貨ウォレットで主流とされているのは「メタマスク」というプラグインです。メタマスクはGoogle Chromeのwebストアから拡張機能を追加することで利用が可能です。
③仮想通貨を購入してウォレットに入金
仮想通貨ウォレットのアカウントを作成できたら、仮想通貨取引所に日本円を入金する必要があります。入金した日本円を使いイーサリアムを購入可能です。入金方法は「銀行口座入金」「コンビニ入金」「クイック入金」の3種類のみとなっています。
セキュリティの関係上、クレジットカードやペイペイ払いなどは利用できません。マイナーな仮想通貨を購入すると価値が消滅する可能性があるため、初めはイーサリアム一択で購入するようにしましょう。
なおウォレットに入金する際はメタマスクのアドレスを入力する必要があるため、分かりやすいようにメモなどを取っておくことをおすすめします。
④マーケットプレイスにアカウントを作る
NFTアートを販売するためにはマーケットプレイスにアカウントの登録をする必要があります。マーケットプレスの種類は非常に多いため、最もメジャーかつユーザー数の多いマーケットプレイスであるOpensea、Raribleがおすすめです。
海外のマーケットプレイスだと不安という方は、楽天やLINEなど国内の企業も参入しているので検討の材料にしてみると良いでしょう。しかし利用者が多いマーケットプレイスはOpensea、Raribleのため、初めての方にも最適といえます。
また必ず覚えておきたいのがNFTマーケットプレイスでNFTを販売する場合は初期費用が必要です。
内訳としては
・MetaMaskの送金手数料:約3,000円~5,000円
・初回出品時のガス代:約10,000円~15,000円
・購入オファー承諾時のガス代:約2,000円~3,000円
・成約時に必要な手数料:販売金額の2.5%
ガス代とはブロックチェーンを利用する際に発生する手数料のことです。このガス代は初回出品時以外にも購入オファーの承諾をした際にも発生するため、メタマスクには多めにイーサリアムを入金するようにしましょう。
マーケットプレイスで販売を開始する
マーケットプレイスで作成したNTFアートを販売するためには、デジタルアート作品をNFT化【ミント】する必要があります。ミントとはスマートコントラクトと呼ばれるブロックチェーン上で契約内容を実行する仕組みを使い、NFTを新規作成・発行することをさします。
ミントを完了後は実際に作成した作品を売ることとなりますが、販売時に価格を固定するのかオークション形式にして販売するのかをデザイナー側で設定できます。初回出品の場合は手数料がかかりますが、一度支払いをすると今後は必要ありません。
必要な費用のことを理解した上で出品するようにしましょう。
NFTアートが売れるコツ4選
実際にNFTアートを出品した際に多くの方が悩むのが「思った以上に売れない」ということです。そもそもNFTアートが売れない原因にはいくつかの理由があります。
メジャーな通貨で販売する
NFTアートで主流になっている通貨はイーサリアムとなっています。Polygonと比べるとガス代は高くなりがちですが、購入者がPolygon自体を持っていないケースが多いため売れないことが非常に多いです。
作品の価格帯に気を付ける
メジャーなデザイナーであればコレクションが高額でも購入されるケースがあります。しかし、販売し始めたばかりの無名のデザイナーが高価格で販売しても購入される可能性は低いといえます。まずは数千円単位など少額で購入しやすい価格設定を行い実績を積んでいくことをおすすめします。
定期的に作品をアップロードする
人気が高いデザイナーは出品数が少ないと希少価値も上がりますが、初心者の場合は作品の雰囲気などを気に入ってもらいファン数を増やしていくようにしましょう。そのためには定期的に多くの作品をアップロードする必要があります。
SNSを活用する
TwitterでGiveawayを実施して作品を知ってもらう事もひとつの手です。GiveawayとはNFTアートを宣伝するために無料で作品をプレゼントする企画のことを指します。Twitterを使っていいね・RTをを増やすことでコレクションを効率良く宣伝できます。
ファン数を増やすために積極的にGiveawayするようにしましょう。
NFTアートは難しいものだというイメージがありますが、作り方自体はスマホがあればできてしまう簡単なものです。しかしメディアで取り上げられているような高額な取引が突然できるというのも非常に稀なことです。
コツコツとコレクションとファンを増やしていき実績を積み上げていくことで、高額取引につながる可能性は高くなります。NFTアートは今後規模が大きくなると注目を浴びています。まだまだ参入者が少ない状態ではありますので、 一つ一つレベルを上げて実績も積み上げていきましょう。
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