MicrosoftのクラウドコンピューティングサービスであるAzureは、世界中で非常に人気が高く、今後さらに需要が高まると考えられます。
この記事では、Azureに関する認定資格であるAZ-104の概要や、出題内容、勉強方法について解説します。
公開日:2022年8月5日
専門領域:Node.js, MongoDB, AWS, Docker, Kubernetes
津郷 晶也
メーカー研究開発時代、当時では珍しいSPAの開発や特許開発を行う。その後、SIer時代には億を超える規模のWebサービスのアプリ開発、現在もIT会社で引き続き大規模なWebサービス開発を実践。また、IPA資格(高度)ではPM、セキュリティ、DBの3つを取得。個人が展開する技術ブログは2012年から始めて記事300本以上執筆、多い時には10万PV/月を超えるほどのブログに成長。
…続きを読むAZ104試験とは?試験を受けるべき対象者や難易度を解説!
AZ104(Azure Administrator Associate)は、Microsoft Azureに関する認定資格です。Microsoft Azure(以下、Azure)はMicrosoftのクラウドコンピューティングサービスで、AWS(Amazon Web Services)やGCP(Google Cloud Platform)に並んで、人気の高いサービスです。
Microsoft Azureについて詳しく知りたい方は「Microsoft Azure(アジュール)とは何かをわかりやすく解説!」を合わせてご覧ください。
この試験ではMicrosoft Azure環境の実装、管理、監視に関する知識が問われ、受験資格として実務経験は求められませんが、受験者層として6か月以上のAzureの実務経験がある人が想定されています。
2022年7月時点では、以下のようなAzureの認定試験があります。
区分 | 試験名 | 試験 コード | 難易度 |
Role-based | Azure Administrator Associate | AZ-104 | 中級 |
Azure Developer Associate | AZ-204 | 中級 | |
Azure Security Engineer Associate | AZ-500 | 中級 | |
Azure Stack Hub Operator Associate | AZ-600 | 中級 | |
Azure Network Engineer Associate | AZ-700 | 中級 | |
Windows Server Hybrid Administrator Associate | AZ-800 AZ-801 | 中級 | |
Azure AI Engineer Associate | AI-102 | 中級 | |
Azure Data Scientist Associate | DP-100 | 中級 | |
Azure Data Engineer Associate | DP-203 | 中級 | |
Azure Database Administrator Associate | DP-300 | 中級 | |
Azure Enterprise Data Analyst Associate | DP-500 | 中級 | |
DevOps Engineer Expert | AZ-400 | 上級 | |
Azure Solutions Architect Expert | AZ-305 | 上級 | |
Specialty | Azure for SAP Workloads Specialty | AZ-120 | 中級 |
Azure Virtual Desktop Specialty | AZ-140 | 中級 | |
Azure Support Engineer for Connectivity Specialty | AZ-720 | 中級 | |
Azure IoT Developer Specialty | AZ-220 | 中級 | |
Azure Cosmos DB Developer Specialty | DP-420 | 中級 | |
Fundamentals | Azure Fundamentals | AZ-900 | 初級 |
Azure AI Fundamentals | AI-900 | 初級 | |
Azure Data Fundamentals | DP-900 | 初級 |
認定試験に関して詳しくはMicrosoft Azure 公式サイトをご確認ください。
https://docs.microsoft.com/ja-jp/certifications/browse/
AZ104試験の概要
Microsoftの認定試験はFundamentals、Specialty、Role-basedの3つの区分があります。また、それぞれの試験名の末尾には、Fundamentals、Specialty、Associate、Expertという名前がついており、試験の難易度を表しています。
Fundamentalsの区分は初級レベルの難易度で、3つの試験が分類されています。Specialtyは中級、Expertは上級の試験です。Associateのほとんどは中級に分類されますが、上級レベルの試験もあります。その中でも、AZ104は中級レベルの試験で、Azure環境の実装や管理、監視に関する知識が問われます。合格すれば、Azureを使うITエンジニアとして、一定以上の技術力があることを示すことができます。
試験名 | AZ-104 Microsoft Azure Administrator Associate |
試験内容 | Azureの実装や管理、監視 |
試験時間 | 150分 |
問題数 | 40~60問 |
合格点 | 700点 / 1,000点 |
試験方式 | CBT方式 |
受験場所 | テストセンターかオンライン(自宅や職場) |
受験料 | 21,103円 |
Azure認定試験についてより詳しく知りたい方は「Microsoft Azure認定試験を難易度別に解説!おすすめの勉強方法は?」を合わせてご覧ください。
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Udemyで講座を探す >AZ-104試験の出題内容
AZ-104の出題範囲には、以下の項目が挙げられます。(2022年7月時点)
- Azure IDやガバナンスの管理(15~20%)
Azure Active Directoryやユーザアカウント、サブスクリプション、Azure Policy、ロールベースのアクセス制御の構成などについて出題されます。
- ストレージの実装と管理(15~20%)
ストレージアカウントやストレージセキュリティの構成、ストレージへのアクセス制御になどついて出題されます。
- Azureコンピューティングリソースのデプロイと管理(20~25%)
仮想マシンや拡張機能、App Serviceプランの構成などについて出題されます。
- 仮想ネットワークの構成と管理(25~30%)
仮想ネットワークやネットワークセキュリティグループ、Azure Firewall、Azure DNSの構成などについて問われます。
- Azureリソースの監視とバックアップ(10~15%)
ファイルやフォルダ、仮想マシンのバックアップに加えて、Azure MonitorやAzureアラートの構成などについて問われます。
試験の出題範囲についてより詳しく知りたい方は、公式ホームページから「試験スキルのアウトラインをダウンロード」して確認してください。
AZ104試験の勉強方法
AZ-104の勉強については、無料の「ラーニングパス」と、有料の「講師による指導」があり、これらはMicrosoftが公式に提供しています。また、Azureは世界中で人気が高く、受験者も多いため、Microsoftが提供する学習コンテンツ以外にも多くの参考書籍や動画が存在します。
ここからは、AZ-104の勉強方法について詳しく解説します。
Microsoft Learnで学ぶ
MicrosoftはAzureやMicrosoft365など、自社の認定試験に関する学習コンテンツを公開しています。AZ-104についても、学習コンテンツが公開されており、試験範囲となるそれぞれの分野の管理や設計について学習できます。
試験 AZ-104: Microsoft Azure Administrator
https://docs.microsoft.com/ja-jp/learn/certifications/exams/az-104
学習コンテンツには無料の「ラーニングパス」と講師付きの有料のものがあります。
無料のコンテンツは、試験の範囲について、それぞれ数分間で読むことができるユニットに細分化されています。それぞれのユニットは英語から日本語に翻訳されたものですので、一部、表現に不適切な箇所がありますが、英語が苦手な方でも学習に取り組むことができるようになっています。
ラーニングパス | モジュール数 | 予想学習時間 |
AZ-104:Azure管理者向けの前提条件 | 6 | 3時間43分 |
AZ-104:AzureでのIDとガバナンスの管理 | 8 | 4時間7分 |
AZ-104:Azureでのストレージの実装と管理 | 8 | 3時間53分 |
AZ-104:Azureのコンピューティングリソースの デプロイと管理 | 11 | 6時間19分 |
AZ-104:Azure管理者向けの 仮想ネットワークの構成と管理 | 15 | 8時間3分 |
AZ-104:Azureリソースの管理とバックアップ | 9 | 4時間44分 |
(モジュールはユニットが複数集まったもの)
有料のコンテンツでは、講師の指導を受けることができ、AZ-104の場合は基本的に4日間以上のコースが設定されています。
書籍で学ぶ
AZ-104に関する書籍は多く販売されており、出題内容や概要を把握したい方におすすめです。書籍は試験に関する内容が体系的にまとめられており、演習問題も合わせて解くことができるため、独学で試験に臨む場合には1冊以上参考書を持っておくとよいでしょう。何冊も参考書を購入するのではなく、演習問題がついたテキストを繰り返し学習する方が効果的です。
例えば、「合格対策 Microsoft認定試験AZ-104:Microsoft Azure Administratorテキスト&演習問題(Kindle版)」は、解説と章末問題で効率的に学習できます。さらに、模擬試験もついていますので、試験前に腕試しに解くような使い方もできます。
Udemyで学ぶ
Udemyでは情報工学やデザイン、音楽、趣味など、多分野の学習教材をオンラインで受講できる動画コンテンツを数多く配信しています。Azure関連の動画コンテンツは250以上あり、スキルレベルにあった講座を選ぶことができます。(2022年7月時点)
例えば、AZ-104について動画で体系的に学習したい方向けの講座には、
があります。動画の総時間7時間でしっかり学習できますが、それぞれのセクションは数十分ずつに分割されているため、通勤・通学などの空き時間に手軽に取り組むことができます。
さらに、「試験直前に問題演習をたくさんこなしたい」という方には、
がおすすめです。講座では、模擬問題として出題されやすい問題がピックアップされているため、直前の試験対策として活用できます。間違えた問題は解説を聞いて補填できますので、合格力を高められます。
また、英語に拒否感がない方には
もおすすめです。5回分310問の問題が用意されており、演習を積むことができます。
Microsoft AZ-104は 、Azureの基本を学ぶ上で欠かせない 認定試験です。この試験を合格することでMicrosoft Azure環境の実装、管理、監視に関する知識を取得できます。Azureを使うITエンジニアとして、一定以上の技術力があることを示すことができます。Microsoft公式の解説や講座、書籍、動画などがあります。動画での学習をお考えの方は、ぜひUdemyの講座をご利用ください。
Azure で作る Webアプリケーション 実践講座
聞いたことはあるがまだ触ったことがない人も、本講座でAzure上に実業務を想定したWebアプリケーション(Node.js + MySQL)の構築を実際に行うことで、Azure上にWebアプリケーションを構築する方法が身に付きます。
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講座を見てみる評価:★★★★★
津郷さんの他のコースも受けましたが、説明がわかりやすく、実際に近いタスクで教えてくれるのでモチベーションが高まります。各回ごとに最後にまとめがあって、「今回は○○について学びました」とあるので、自分でも確認になります。
評価:★★★★★
2倍速でも聞き取りやすく、とにかく講師の説明が分かりやすいです。
当方は既にAZ-104取得済ですが、それでもこの講座を通じて初めて知ったことや、今まで曖昧だった項目の理解が進みました。
講師の語り口がなんとなくかっこよくて、何度も繰り返して聴講したいと思います。
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