オラクルマスターとは?資格取得のメリットや試験概要を解説!

技術力をあげるためにオラクルマスターの取得を検討しているものの、

・難易度や合格ラインが分からない…。
・効果的な対策方法が知りたい…。

というエンジニアの方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、

・オラクルマスターの試験内容や受験料
・オラクルマスター取得に向けた勉強方法

についてご紹介します。

オラクルマスターの受験が初めての方でも、この記事を読めば、資格取得のために押さえてきたい情報が把握できます。

公開日:2022年6月30日

オラクルマスター(ORACLE MASTER)とはどんな資格?

オラクルマスターは、日本オラクルが運営する資格の1つで、「Oracle Database」に関する技術を認定します。

データベース製品は数多くありますが、世界でも高いシェア率を維持し続けているのが「Oracle Database」です。オラクルマスター試験は、ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナの4つの難易度(グレード)に分かれています。本資格は民間資格ではあるものの、シルバー以上のグレードは世界基準の資格です。

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オラクルマスターの資格を取得するメリット

オラクルマスターを取得すると、以下のようなメリットが得られます。

データベースの知識が身に付く

1つ目のメリットは、RDB(Relational Database)や、RDBを操作するための言語であるSQLなど、データベース全般の知識を身に付けることができることです。

データベースは主に階層型・ネットワーク型・リレーショナル型の3種類のタイプがありますが、オラクルのデータベースはもっとも広く普及しているリレーショナル型(RDB)です。RDBについて理解していることは、データベースの主流を押さえていることになります。

オラクルマスター2

Oracle Databaseの技術力の高さを示せる

2つ目のメリットは技術力の高さを示せることです。技術力を示すためには実際に作ったものを見せたり顧客の課題を解決したりする必要がありますが、どちらも豊富な業務経験を必要とします。Oracle Databaseの資格であるオラクルマスターを保持していれば、客観的な事実として、データベースに関して一定以上の知識や技術力がある証明になります。

資格手当や報奨金がもらえる可能性が高い

3つ目のメリットは、資格取得時に雇用されている企業から資格手当や報奨金がもらえる可能性があることです。企業によって金額などは異なりますが、報奨金として一括で数万円支給されたり、基本給に手当として数千円上乗せされたりすることもあります。知識がつく上に報酬がもらえるのは大きなメリットです。

 

オラクルマスターの試験内容や受験料・難易度・合格ラインをグレード別に紹介!

ここからは、オラクルマスターの試験内容や受験料、難易度などの試験概要をお伝えします。グレードごとに紹介しますので、受験を検討されている方は参考にしてください。

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新体系への移行による変更点

オラクルマスター試験は、2020年から「ORACLE MASTER 2019」として新体系へ移行しています。旧体系ではオラクルのバージョンに依存した資格になっていましたが、新体系ではバージョンに依存しない位置づけとなりました。

新体系への移行によって、大きく4つの変更点があります。

  • ブロンズ資格体系の変更

旧体系ではSQL(Structured Query Language)試験と、DBA(Database Administrator)試験の2つに合格する必要がありました。新体系ではDBA試験のみブロンズ資格が認定されます。

  • シルバー試験の受験資格の変更

旧体系では、シルバー資格の受験にはブロンズ資格を取得していることが条件でした。新体系ではブロンズ資格の取得は任意です。

  • ゴールド資格の受験資格の変更

旧体系では、ゴールド資格を取得するためには必須研修を受講する必要がありました。新体系では研修受講が不要となり、試験のみで資格取得が可能になりました。

  • 資格の有効期限が変更

旧体系では資格失効となる期間がありました。新体系ではオラクルのバージョンに依存しない資格となったため、失効が無くなり、有効期限が無期限になりました。

ここからは各グレード別に試験内容や受験料・難易度・合格ラインを紹介します。

ブロンズDBA(ORACLE MASTER Bronze DBA 2019)

Oracle Database のアーキテクチャや構成に関する用語を理解していること、データベースの日常的な運用管理について理解していることを確認するための試験です。入門編とされています。

試験内容
  • Oracle Database管理の概要
  • Oracle Databaseのインストールおよびデータベースの作成 など
  • 受験料 34,300円(※税抜、2024年6月時点)
    試験時間 120分
    出題形式 選択問題
    出題数 70問
    合格
    ライン
    65%
    難易度 入門者向け

     

    シルバーDBA(ORACLE MASTER Silver DBA 2019)

    ブロンズよりも実践的な内容が問われる資格です。インスタンスの管理やネットワークの設定、記憶域の管理、ユーザー・権限およびロールの管理など、日常的な運用管理作業を行うスキルがあることを確認するための試験です。

    また、データベース管理者向けの資格であるORACLE MASTER Gold DBAの前提資格でもあります。

    試験内容
  • Oracle Databaseアーキテクチャの理解
  • データベース、インスタンスの管理
  • ユーザー、ロールおよび権限の管理など
  • 受験料 34,300円(※税抜、2024年6月時点)
    試験時間 120分
    出題形式 選択問題
    出題数 72問
    合格
    ライン
    60%
    難易度 中級者向け

    ゴールドDBA(ORACLE MASTER Gold DBA 2019)

    シルバーよりもさらに難易度が高い、データベースの構築や運用スキルが求められる資格です。データベースのバックアップ・リカバリや複製、マルチテナント環境の構成・管理全般、インストール、パッチ適用などの技術要素を理解するデータベース管理者として、状況に応じた手法の提案や助言を行うスキルがあることを確認するための試験です。

    試験内容
  • CDBと通常のPDBの作成
  • アプリケーションPDBの管理
  • CDBおよびPDBの管理など
  • 受験料 34,300円(※税抜、2024年6月時点)
    試験時間 120分
    出題形式 選択問題
    出題数 68問
    合格
    ライン
    57%
    難易度 上級者向け

     

    プラチナDBA(ORACLE MASTER Platinum DBA 2019)

    Oracle Databaseの資格体系における最高難度の資格です。試験範囲が広いため、準備に多大な時間を要します。受験者ごとに専用サーバーが割り当てられ、サーバー上でモジュールを操作する実技試験です。試験では目的に基づいた4つのモジュールに対する課題があります。

    なお、Oracle Database 12cリリース向けのORACLE MASTER Platinum Oracle Database 12c実技試験/移行試験は2022年7月に終了となりましたが、資格が失効するわけではありません。

    試験内容
  • プラガブル・データベースの作成
  • 管理、ネットワーク環境の構成及び複数のデータベースへの接続など
  • 受験料 231,000円(※税込み、2024年6月時点)
    試験時間 2日間 1日目:9:30~17:30 2日目:9:30~17:30
    出題形式 実技試験
    合格
    ライン
    不明(すべてのモジュールで合格ラインに達する必要あり)
    難易度 上級者向け・最高難度

    シルバーSQL(ORACLE MASTER Silver SQL 2019)

    SQLに関する実践的な内容が問われる資格で、シルバーDBAと内容は類似しています。リレーショナル・データベースの概念や、SQL SELECT文を使用したデータの取得、DML文を使用した表の管理など、SQLによるデータベースの操作スキルを確認するための試験です。

    試験内容
  • SQLの内容全般について問われる
  • 受験料 34,300円(※税抜、2024年6月時点)
    試験時間 120分
    出題形式 選択問題
    出題数 78問
    合格
    ライン
    63%
    難易度 中級者向け

     ※ここで紹介したオラクルマスターの各グレードはORACLE MASTERの公式サイトを参考にまとめております。

    オラクルマスターの受験方法

    オラクルマスターを受験する際のチケットは、公式サイトから購入できます。

    日本語で試験を受けたい場合は、「受験チケット: Oracle認定資格ピアソン VUE 配信監督付き試験用」を購入しましょう。英語で試験を受験する場合は「Oracle Technology 試験」の購入ボタンをクリックし、Exam Subscriptionを購入してください。

    受験チケットは有効期限が設定されているため、試験を受ける日を決めた上で購入手続きを行うように注意が必要です。

    領収証の発行を希望する場合は、購入時の請求書に記載されている「お問合せ先」に電話またはメールで依頼しましょう。

    オラクルマスターの対策方法

    最後に、オラクルマスターの資格を取得するための対策方法について紹介します。

    主な対策方法は以下の3つです。

    ・参考書・問題集で学習する

    ・ Webサイトの問題を解く

    ・ 動画講座を受講する

    それぞれの方法を詳しく解説していきます。

    参考書・問題集で学習する

    オラクルマスターの書籍は、ブロンズ、シルバー、ゴールドに対して出版されています。参考書や問題集で学習する際には、新体系に対応した書籍であるか確認してから購入しましょう。

    Webサイトの問題を解く

    オンラインで問題演習が行えるサイトが多数あります。学習範囲の網羅性や、体系立てた学習という面では書籍や動画講座に比べると劣りますが、空き時間を利用して手軽に勉強したり、あるパートを重点的に学習したりするにはよいでしょう。

    動画講座を受講する

    RDSの操作やSQLなどの実践的な内容を学びたい場合は、動画講座の受講もおすすめです。操作の仕方や実技などは、書籍ではわかりにくかったり、理解するのに時間がかかったりすることがあります。動画であれば、実際に操作している画面を見ながら理解を進めることができます。

    また、Udemyのようにインタラクティブな演習が用意されているプラットフォームやサイトでは、手を動かしながら主体的に学ぶことが可能なので、効率的に学習したい方におすすめです。

    動画を見る女性

     

    オラクルマスターの資格を取得してデータベースのスキルを磨こう

    今回の記事では、データベース資格である「オラクルマスター」について、試験内容や合格ライン情報などの概要をお伝えしました。

    オラクルマスターには難易度の異なる複数の試験があり、自分のレベルに合わせて受験することが可能です。

    オラクルマスターの試験に向けた対策をより効率的に進めたい方には、以下の講座がおすすめです。

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    作成者: Masafumi Takanashi(IT Consulting / IT Project Management)

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    実機を用いた解説が分かりやすかった。
    自分が間違っていた時、どこで間違ったのか分かる点が特に良かった。
    未経験者として入門として受講したが、自身で取り組みやすかった。

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    黒本だと読みにくい部分がわかりやすく解説してある。
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