SNSマーケティングとは?企業での効果と活用法を事例付きで解説!
  • SNS
  • 2019/11/20

SNSマーケティングとは?企業での効果と活用法を事例付きで解説!

企業のマーケティングにおいて、SNSを活用する機会が増えています。SNSは、顧客に直接アピールできるなど、多くの利点があり、ぜひ積極的に活用したいところです。

一方で、SNSを企業のアピールの場としてマーケティングに活用する場合には、注意しなければならない点もあります。

この記事では、SNSマーケティングについて、基本知識からサービス別の活用法までわかりやすく解説します。

SNSマーケティングとは?SNSの基本知識とマーケティング方法

SNSマーケティングとは、SNS(Social Networking Service)を用いたマーケティング活動を指します。

SNSの具体例としては、Twitter、Instagram、Facebookなどが挙げられます。
いずれのSNSも、基本的な使い方は共有する部分が多いです。多くのSNSでは、まずユーザーがプロフィールを入力して個別のアカウントを作り、アカウントから文章や写真を「投稿」していくというスタイルです。

ただし、SNSは、情報を投稿するだけのシステムではありません。1つの「投稿」を1単位として、以下のようなことができます。

  • コメントやシェア(共有)、「いいね」をする
  • アカウント同士で「友達」登録や「フォロー/フォロワー」登録をして投稿を見せ合う
  • メッセージをやりとりする

「シェア(共有)」は、他者の投稿を、別の友達に広めることであり、「拡散」と同じ意味です。
「いいね」は、他者の投稿に好意や賛同を示す機能です。
「友達」と「フォロー/フォロワー」はほぼ同じ意味で、登録した相手の投稿をいつでも見られるようになることです。たとえるなら、雑誌や新聞の定期購読者が近いでしょう。「フォロー」は自分が見る側になること、「フォロワー」は自分の投稿を見ている他者のことを指します。

SNSはユーザーとの距離感が近くなりやすいほか、「クリック数」「シェア数」などからユーザーの反応を数値化して分析できる、という特徴があります。

SNSマーケティングの効果とは

SNSマーケティングのポイントは、これらの特徴をうまく活用することです。

具体的には、以下の方法があります。

  • 企業やブランドでアカウントを作って活動する
  • すでに多数のフォロワーを持つインフルエンサー(SNSでの人気者)に宣伝してもらう「インフルエンサーマーケティング」
  • SNSに広告を出す「SNS広告」

以下、この記事では、主に①の「企業やブランドでアカウントを作って活動する」という方法について解説していきます。

\文字より動画で学びたいあなたへ/

Udemyで講座を探す >

SNSマーケティングの効果は?

SNSマーケティング(企業/ブランドアカウント)に期待できる主な効果は、以下の3つです。

  • 企業の認知度アップ
  • ファンの獲得やブランディング
  • ユーザーの生の声が集まる

1つずつ見ていきましょう。

企業の認知度アップ

SNSは企業のホームページなどに比べて、ユーザーが目にする機会が多くなるため、マーケティングによる認知度アップが期待できます。

企業自身による投稿でなくても、とあるユーザーが企業に関わる投稿を行い、それが爆発的にシェアされることによって、一気に企業の名が知れ渡る、という可能性もあります。

認知度・知名度が上がれば、それだけ顧客獲得のチャンスが広がります。

ファンの獲得やブランディング

SNSは、運用のやり方次第で、ユーザーと企業の距離を近づけることができます。

投稿に親しみやすさやプレミア感を出す、ユーザーと積極的にやりとりするなどの工夫によって、新たなファンの獲得やブランディングにつなげられます。

ユーザーの生の声が集まる

SNSを活用したマーケティングでは、コメント、「いいね」などによって、ユーザーの生の声を集めやすいのもポイントです。

投稿に対するユーザーからのアクションを分析することで、より効果の高い広告の出し方、商品やサービスの開発・改善などに活用できます。

マーケティングの目的に合ったSNSの選び方

SNSは、それぞれ利用年齢層や利用者数、利用目的などが異なります。そのため、SNSマーケティングを行う際は、目的に合わせて最適なSNSを選定し、運用していく必要があります。

こちらでは、マーケティングに使われる代表的なSNSについて、成功している企業(ブランド)アカウントの事例とともに紹介します。

マーケティングに人気のSNS①Twitter

Twitterは、1回につき140字以内の文章を投稿できるSNSです。
ユーザーの年齢層は20代~40代が中心であり、情報をシェアされやすいのが特徴です。

「ハッシュタグ」という、投稿と関連する話題を示す付箋のようなものを使えば、「ハッシュタグ」ごとの検索から投稿を見付けてもらいやすくなります。

また、話題別や趣味用、仕事用など、1人で複数のアカウントを作ることも可能です。

おもちゃメーカーの株式会社タカラトミーは、「親しみやすさ」を前面に出すことで、Twitterでの支持を得ている企業です。

投稿内容は宣伝がメインですが、ネットで人気の言い回しを使ったり、商品を面白おかしく説明したりすることにより、ユーザーが楽しめるコンテンツとなっています。

Twitterでは、思わず笑ってしまうような投稿が喜ばれる傾向があるため、タカラトミーはSNSの性質にうまく合わせているといえます。

twitter_takarahttps://twitter.com/takaratomytoys

Twitterの運用についてもっと知りたい方は、「HootSuiteとは?SNSをビジネスに活用する強力ツールの使い方」記事でさらに詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

マーケティングに人気のSNS②Instagram

Instagramは、ビジュアルイメージが重視されるSNSです。
写真や動画の投稿がメインとなるため、視覚的に魅力のある商品などに向いています。

特に、若い世代では検索エンジン代わりにも使われることもあり、Instagram内の検索で投稿がヒットするように、ハッシュタグを付けるのがポイントです。

注目すべきは、「ショッピング機能」です。投稿画像に写っている商品の購入サイトへ直接誘導する仕組みであり、投稿がそのまま企業の宣伝となります。

ファッションブランドのGUでは、人気インフルエンサーをモデルに起用し、まるでファッション雑誌のような投稿作りに成功しています。

商品購入ページへの誘導も行われ、ユーザーが自社アイテムを買いやすくなる工夫がなされています。

また、Instagram上で実店舗と連動するキャンペーンを行うなど、情報が広がりやすいSNSの利点を活用しています。

instagram_gu https://www.instagram.com/gu_global/

マーケティングに人気のSNS③Facebook

Facebookは、実名登録制のSNSです。ユーザー層は20代~50代と、年齢層にやや幅があります。

実名でのユーザー登録が基本であることから、他のSNSと比べて投稿が炎上しにくいのが特徴です。

企業用のアカウントでは

  • 細かい分析ツールが利用できる
  • 投稿の並びが人気順なのでユーザーに見てもらいやすい
  • 広告を入れられる

など、ビジネスツールとして使いやすいSNSです。

スターバックスコーヒージャパンは、Facebook運用のお手本といえます。

Facebookは、Twitterよりも長い文章が書けて、Instagramのようにおしゃれな画像を並べられ、ネットショップへ誘導できるなど、「各SNSのいいとこ取り」の機能が満載です。スターバックスコーヒージャパンは、これらの機能をフル活用して、ファンとの関係をうまく築いているアカウントとなっています。

facebook_starbucks https://www.facebook.com/StarbucksJapan/

マーケティングに人気のSNS④LINE

LINEは、1対1またはグループで文字や写真、スタンプを送ることができるアプリです。
インターネットを利用した通話機能もあり、無料メッセージツールとして、幅広い年齢層で利用されています。

LINE上の「LINE公式アカウント」が、企業向けのビジネスアカウントです。

企業の「LINE公式アカウント」と「ともだち」になると登録したユーザーに、新商品の情報やクーポンの送信ができます。主に、飲食店や美容サロンなどの店舗に来店した顧客に対し、登録を勧めるケースが多いです。

なお、中小企業や店舗向けのサービスだった「LINE@」は、LINE公式アカウントに統合されました。

LINE公式アカウントを活用して顧客獲得や売上につなげているのが、外食チェーンの串カツ田中です。

友達登録で好きな串をプレゼントしているほか、プレミアムフライデー用クーポンや雨の日クーポンの配信など、リアルタイムでの販促をLINEで行っています。

line_tanaka 店舗ごとにLINEアカウントを運用

SNSマーケティングに潜むリスクとは?

SNSマーケティングには多くのメリットがありますが、気をつけるべき点もあります。主なリスクは以下の3つです。

  • 定期的に運用するためのコストがかかる
  • 炎上の危険性がある。チェック体制などのルールが必要
  • 知識を持った担当者が必要

1つずつ解説します。

定期的に運用するためのコストがかかる。

SNSのアカウントは基本的に無料で開設できますが、いざ運用を始めると、「時間」と「労力」というコストがかかります。

知名度を上げ、ファンを増やし続けるには、定期的な投稿が欠かせません。

魅力ある投稿内容を考えることはもちろん、ユーザーからのコメントに対する返信や対応、画像の撮影や加工、投稿や広告に対する反応の分析など、作業は多岐にわたります。

SNSマーケティングに取り組む場合は、このようなコストがあることを念頭に置いて、運用方針を決めることが大切です。

炎上の危険性がある。チェック体制などのルールが必要。

SNSにおける炎上とは、何かのきっかけで批判や中傷コメントが大量発生し、ネガティブな情報が広がり続ける状態をいいます。

一度発生した炎上を素早く収束させることは難しく、企業やブランドにとって大きなマイナスイメージとなります。

炎上を予防するためには、「運用マニュアルの作成」「複数人で投稿内容をチェックする体制の整備」「従業員の教育」などが必要です。

知識を持った担当者が必要。

効果的にSNSマーケティングを進めるには、自社の商品やマーケティングに関する情報のほか、コンテンツ制作、ネットマナーやSNSについての知識を持った担当者が必要です。

もちろん、炎上を起こさないための判断力や倫理観を持ち合わせていることも大切です。

SNSマーケティングは、多くの企業が取り入れているマーケティング手法です。注意すべき点もありますが、企業やブランドのファンを獲得し、集客や売上につなげる効果が期待できます。

ぜひSNSごとの特徴を理解した上で、SNSマーケティングを実施してみてはいかがでしょうか。