人工知能(AI)とは?具体例付きでわかりやすく簡単に解説!

人工知能(AI)とは?具体例付きでわかりやすく簡単に解説!

本記事では、最近ホットワードな人工知能(AI)について解説します!

初心者の方でもわかりやすいように、AIの歴史や具体例を交えて解説します。

ぜひ、最後まで読んでAIの概要を掴んでください!

人工知能(AI)とは何か?わかりやすく解説!

結論から言いますと、人工知能(AI)という言葉についての明確・厳密な定義はありません。

時代により、研究者により、とらえ方は様々です。

しかし、いずれのとらえ方にも共通するのは、AIとは、人のような知的な情報処理を実現するソフトウェア(プログラム)であるということでしょう。

「人のような知的な」という言葉が入っているように、「AI」と呼ばれるには、そのプログラムの行う情報処理に「賢さ」を感じられる必要があります。

このため、AIと呼ばれるプログラムは自律性・意味性・技巧性・適応性のうち、いくつかを特徴として備えています。

これらの特徴は、普通のプログラムにはないものです。

また、AIの具体例として、IBMのWatson、ソフトバンクのPepper、Appleに搭載されているSiriなどが挙げられます。

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人工知能(AI)のブームについて

人工知能(AI)のブームはこれまでに3回ありました。それぞれの時代と特徴を見ていきましょう。

第一次AIブーム(1956年~1960年代)

第一次AIブームは推論・探索の時代といえます。

迷路やパズルを解くAIが発表されて話題になったものの、すぐに理論的に学習できない問題が存在すること、現実の課題解決には使えないことがわかりました。

そのため第一次AIブームは急速に終わりを告げ、冬の時代に入りました。

第二次AIブーム(1980年代)

続いて訪れた第二次AIブームは知識表現の時代といえます。

エキスパートシステムが注目を浴びていた時期で、専門家の知識やルールをインプットしたシステムを使うことで、素人でも専門家レベルの対応ができる利点から、多くの企業が導入しました。

フォーチュン1000に名を連ねる大企業の約2/3が導入していたと言われています。

この時期に知識工学の分野が成立します。

しかし、ハードウェアの性能・システムを作るためのコスト・理論面での制約・フレーム問題(人間が簡単に解決できることでも、それがプログラムされた枠組み内で推論できない場合、コンピュータは全く対処できないこと)を克服できない等の失望感から、1995年頃、再び冬の時代に入ってしまいました。

第三次AIブーム

まさに現在が第三次AIブーム、機械学習・ディープラーニングの時代といえるでしょう。

再びブームになったのは、ディープラーニングを扱えるほど高性能なハードウェアの登場・インターネットの普及とそれによるインプットデータ不足の解消・世の中を驚かせるようなニュース(Googleの猫認識、Alpha碁がプロ棋士に勝利など)が立て続けに出たことが主な理由です。

シンギュラリティの到来やそれにより人工知能が人間を滅ぼす可能性など、SFの世界と思われていた懸念を学会や産業界の著名人が表明したことも、AIに対する関心が多様で広い層の人たちにも広がったきっかけでしょう。

人工知能(AI)の4つのレベルについて

ここでは、世の中でAIと呼ばれているものの分類と具体例を、東京大学の松尾豊准教授の著書から簡単に紹介します。(出典著書「人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの」)

松尾教授によれば、人工知能(AI)には、4つのレベルが存在します。

レベル1:単純な制御プログラム

マーケティングの観点から、メーカーがAIとしている製品はこの範疇に入ります。

実際は、従来の制御工学やシステム工学という名称で長い歴史のあるものです。

具体的には、マイコン制御のエアコンや洗濯機などがあります。

レベル2:古典的なAI

診断プログラムに使われるエキスパートシステムなど、対応のパターンが多彩なAIを指します。

将棋のプログラムや掃除機なども挙げることができます。

レベル3:機械学習を取り入れたAI

機械学習を取り入れたAIとは、事前に学習した対応パターン、特徴量を使い、新しい入力を出力と自動的に結びつけ、学習していくものを指します。

具体的には、検索エンジンや、ビッグデータ分析に使われています。

レベル4:ディープラーニングを取り入れたAI

プログラム自体が大量のデータのインプットと特徴量抽出を繰り返すことで、レベル3のAIでは、人間がすべて設定する必要があった「特徴量」の学習を行います。

ある程度の学習は、事前に人間がさせる必要がありますが、それでもレベル3と異なり、コンピュータに任せられる部分が増えます。

具体的には、顔画像認識(Facebookの写真自動タグ付け機能など)や天気予報などがあります。

強いAI、弱いAIとは何か?

AI研究者はAIを意識や自我を持つか持たないかでAIを「強いAI」「弱いAI」と区別しています。

強いAIとは、人間のように幅広い知識と何らかの自意識を持つようになったコンピュータのことを指します。

弱いAIとは、知能がある”ように見える”コンピュータのことを指します。

「知能があるように見える」とは、コンピュータは人の使う言葉などを、人と同じように意味を理解して処理しているわけではないのですが、コンピュータのアウトプットをまるで人間がしたかのように感じられる状態を指します。

現在で主流となっているAIは弱いAIです。つまり、道具である特化型のAIであり、決められた処理や特定の用途には突出した成果を出すことができます。

そのため、人間の不得意な部分を補佐したり、能力を拡張するために使われています。

人間に代わってさまざまな用途でそこそこの成果を出せる汎用性を持つAIや、自我を持つ強いAIはまだ現れていません。

しかし、学習データが少ない領域でも対応可能な能力を持つAIの実現を目指し、汎用人工知能(AGI)の研究は今も進められています。

機械学習とは何か?

AIに関連して出てくるキーワードとして、機械学習があります。

機械学習とは、コンピュータに学習能力を持たせるための方法論とその技術です。

サンプルになるデータを基に、コンピュータに知識やルールを学ばせるもので、人間の書く固定的なプログラムでは解決しえない難しいタスクに取り組むことが可能になります。

利用時に適したアルゴリズムを選択・使用することで、様々な場面で効果を発揮します。

場合によっては、複数のアルゴリズムを組み合わせることで効率よく学習・判定することができるようにもなります。

機械学習については「機械学習とは?ディープラーニングとの違い&必ず知っておきたいDQNとは?」の記事で詳しく説明していますので、ご覧ください。

ディープラーニングとは何か?

ディープラーニングとは、機械学習の一種です。

他の機械学習技術の大きな違いは、情報処理に必要な「特徴量」を全て人間が決め、コントロールする必要があるかどうか。

つまり、コンピュータに任せられる部分もあるかどうか、です。

ハードウェアの発達と、インターネットの発展により大量のデータが入手しやすくなったことが、ディープラーニングの実現に寄与しています。

従来の機械学習では、特徴量の設計はすべて研究者の経験と勘により行い、設定もすべて人間がしてきましたが、ディープラーニングでは、手法によっては、そのような変数もある程度コンピュータがデータから自動的に学習できるものも出てきました。

身近な例としては、画像処理ではFacebookに導入されている写真の自動タグ付け機能、自然言語処理では翻訳の自然さが向上したことで話題になったGoogle翻訳などがあります。

ディープラーニングについては「話題のディープラーニングとは?初心者向けに1から徹底解説!」の記事で詳しく説明していますので、ご覧ください。

いかがでしたでしょうか?これを機に、AI(人工知能)について学んでみませんか?