PMP資格とは?難易度や取得方法、仕事上の価値についてわかりやすく解説

プロジェクトを円滑に進めるためには、プロジェクトマネジメントのスキルが必要不可欠です。PMP資格はプロジェクトマネジメントのスキルを客観的に証明できる資格として注目を集めています。

PMP資格とはどのような資格であり、ビジネスの現場でどのように活かせるのでしょうか。PMP資格取得のための効率的な勉強法と合わせて紹介します。

PMP資格とは?概要と費用、受験資格をチェック

PMPとは「Project Management Professional(プロジェクトマネジメントプロフェッショナル)」の略語です。「プロジェクトマネジメント」とは、プロジェクト(計画事業)の管理を行うことを指します。PMP資格は、プロジェクト管理のための、スケジュール調整や品質管理、人材やコストなどを管理するスキルを持つ人材であることを証明します。

PMP資格は米国のPMIProject Management Institute)により運営されています。PMIとは、非営利のプロジェクトマネジメント協会であり、PMP試験の出題内容に採用されているPMBOKProject Management Body of Knowledge)を策定しています。

PMP資格で証明されるスキルは、「プロジェクト」つまり、計画を基に事業を行っていくあらゆる業種の仕事に適用でき、高い汎用性を持ちます。

PMP資格について

PMP資格を得るためには実務経験が必要であるため、PMP資格を取得すれば、スキルだけでなく確かなプロジェクトマネジメント経験があることも証明されます。さらに、試験勉強を通じて、実務で活かせるプロジェクトマネジメントのスキルが身に付きます。

PMP資格に合格すれば、文字通り「プロジェクトマネジメントのプロフェッショナル」と認定され、キャリアアップや転職にも役立つでしょう

なお、PMPの受験料は、PMI会員の場合は405ドル(再受験は275ドル)、非会員の場合は555ドル(再受験は375ドル)です。
PMPの試験会場は、20202月時点で全国に10か所(東京都千代田区、大阪市、福岡市、広島市、名古屋市、札幌市、高松市、横浜市、仙台市、那覇市)存あります。

PMPの受験資格とは?

PMP試験を受験するためには、これから紹介する受験資格を満たすことが必要です。

  • プロジェクトマネジメントの経験年数

受験者が大学卒業か、それに相当する資格を持つ場合は、「36か月のプロジェクトマネジメント経験」と「4,500時間のプロジェクトを指揮する立場での実務経験」が必要です。 

また、高校卒業資格を持つ場合は、「60か月のプロジェクトマネジメント経験」と「7,500時間のプロジェクトを指揮する立場での実務経験」が必要です。

プロジェクトの実務経験は、試験の申込日から数えて、過去8年以内の経験が受験資格として認められます。

プロジェクトマネジメントの実務から離れる場合は、なるべく早く試験に申し込みましょう。

PMPの受験資格

  • 35時間の公式なプロジェクトマネジメント研修の受講

PMPの受験には、プロジェクトマネジメントに関するPMI認定研修の受講が必要です。講習は、以下のようにさまざまな機関より提供されています。日程や場所など、受講しやすい研修を選びましょう。

  • REPPMI認定教育プロバイダー)
  • PMI支部
  • 大学
  • 企業内教育
  • Eラーニング
  • 各種研修機関

研修の受講が完了したら、研修名や研修場所などを、資料に基づいて申請書に記載し、PMP受験を申請します。場合によっては、後日、本当に受験資格を有するかどうかの監査を受けることもあるため、申請の際に使った資料は保管しておく必要があります。

 PMPの受験のしかた

 

  • PMP資格には、3年ごとの更新が必要

PMP資格には有効期限があり、3年ごとに更新しなければなりません。更新するには、資格取得日から3年後までの間に、60PDU以上の継続学習が必要です。PDUとは、Professional Development Unitの略語で、簡単にいうと単位のことです。1PDU1時間に相当します。

PDUの対象となる活動としては、認定された資格更新用の研修を受ける「教育(取得数の制限なし)」と、新しいプロジェクトマネジメント知識の開発などの「専門性への還元(最大45PDU)」の2つがあります。

また、更新料はPMI会員が60ドル、非会員が150ドルです。

更新を行わなければ、1年間の資格停止期間に入ります。資格停止期間中であっても、更新の要件を満たすと、再度PMPを名乗ることができます。しかし、もしも資格停止期間中に更新の要件を満たさなかった場合は、資格失効となってしまいます。

 

PMP資格の難易度は?取得までどれくらいの期間が必要?

PMP資格の受験者数や合格率は公表されていません。インターネットの情報によると、合格率は60%~80%程度であると記載しているところが多いですが、実際のところは不明です。 

PMP資格受験には、受験資格として実務経験が必要であるため、受験者は、申請時点でプロジェクトマネジメントに関する一定の知識を保有しています。その上で、合格率が60%80%であると仮定すると、易しい試験であるとは言えないでしょう。

実務経験、研修、英語での書類作成など、PMP資格は受験までのハードルが高いことも特徴的です。

PMPの更新のしかた

なお、合格のボーダーは、正答率60%程度と言われています。200点満点なので、120点以上で合格となります。

以下で、受験資格の取得から合格までにかかる期間を、簡単な表にしてみました。

高校卒業資格を持つ場合

所要時間 項目 内容
8年以内 7,500時間 プロジェクトマネジメントの指揮・監督する立場での経験 60ヶ月間のプロジェクトマネジメント経験を含む、プロジェクト業務を指揮・監督する立場での7,500時間の実務経験
35時間 研修 認定されたプロジェクトマネジメントに関する研修を受講する
3~10時間(目安) 試験の申込み 必要書類および、経験したプロジェクトを英語で説明した文書
5日程度(目安) 申込書類の受理 PMIによる書類の確認
ランダムに審査(Audit)を受ける場合がある
1時間程度(目安) 試験日を予約 試験会場を選択して、試験日程を決めて予約する
4時間前後 受験 試験会場に赴き、受験する
試験時間は4時間。解答が終わったら途中退席できる
10分前後 結果を確認 試験が終わると、受験していたパソコンに結果が表示される
数週間程度(目安) 証明書を受け取る 試験に合格した場合、受験から数週間後に証明書が自宅に届く

 

大学卒業資格を持つ場合

所要時間 項目 内容
8年以内 4,500時間 プロジェクトマネジメントの指揮・監督する立場での経験 36ヶ月間のプロジェクトマネジメント経験を含む、プロジェクト業務を指揮・監督する立場での4,500時間の実務経験
35時間 研修 認定されたプロジェクトマネジメントに関する研修を受講する
3~10時間(目安) 試験の申込み 必要書類および、経験したプロジェクトを英語で説明した文書
5日程度(目安) 申込書類の受理 PMIによる書類の確認
ランダムに審査(Audit)を受ける場合がある
1時間程度(目安) 試験日を予約 試験会場を選択して、試験日程を決めて予約する
4時間前後 受験 試験会場に赴き、受験する
試験時間は4時間。解答が終わったら途中退席できる
10分前後 結果を確認 試験が終わると、受験していたパソコンに結果が表示される
数週間程度(目安) 証明書を受け取る 試験に合格した場合、受験から数週間後に証明書が自宅に届く


 

PMP資格の出題内容とオススメ勉強法

PMP資格試験に出題される内容と、受験に向けたおすすめの勉強法について紹介します。

PMP資格試験の出題内容は?

PMP試験を受験する前に、出題内容をしっかりと把握しておきましょう。

PMP資格試験の出題内容は、20207月から変更されます。そこで、以下では、現行の出題内容と20207月以降の出題内容の双方について紹介します。

現行(2019年秋まで)の出題内容は、5つのプロセス群から構成されています。 

プロセス群 内容 設問の割合と数
立ち上げ(Initiating) プロジェクトの開始に必要な情報を定義するプロセス 13%(26問)
計画(Planning) プロジェクトの目標を達成するための計画を立てるプロセス 24%(48問)
実行(Executing) プロジェクトを実行するプロセス 31%(62問)
監視・コントロール(Monitoring and Controlling) 計画との差異の発生を監視し修正するプロセス 25%(50問)
終結(Closing) 成果物の納品しプロジェクトを終結させるプロセス 7%(14問)

 

20207月以降の出題内容では、これまでのようにプロセス群に沿った切り取り方ではなく、タスクの性質に合わせた「ドメイン」からの出題内容へと変更されます。

ドメイン 内容 設問の割合と数
人(People) プロジェクト・チームを効果的にリードするためのスキルと活動にウェイトを置く 42%(84問)
プロセス(Process) プロジェクトマネジメントにおける技術的側面を強化する 50%(100問)
ビジネス環境(Business Environment) プロジェクトと組織戦略の繋がりを明確にする 8%(16問)

 

また、予測型、アジャイル型、ハイブリッド型アプローチを含む範囲の内容が、ドメイン全体に組み込まれます。

出題内容の変更後であっても、極端に難易度が変わることはないでしょう。ただし、20207月以降の試験内容については、まだ情報が少ないため、外部の研修などに参加して情報を入手するというのも一つの方法でしょう。

試験時間は4時間で、合計200問の選択式(4択)問題が出題されます。200問のうち、25問はダミーのテスト問題です。ダミーのテスト問題の解答内容は成績には反映されず、将来のPMP試験の評価のために使用されます。

PMP資格取得のための有効な勉強方法は?

PMP試験は、決して易しい試験ではありません。事前にしっかりと対策してから受験することをおすすめします。

まずはPMIが発行している公式の参考書「PMBOKガイド」を活用することが合格への近道です。800ページほどもある分厚い書籍ですが、電子書籍版もリリースされているので、タブレットやスマートフォンに取り込めば、外出先でも気軽に勉強できます。

PMP取得方法

公式のPMPBOKガイドの他にも、PMP資格の対策問題集がいくつか販売されています

試験勉強では、PMP資格に準拠した問題集を繰り返し解きましょう。問題集は1周だけでなく、最低でも3周することがおすすめです。PMP資格試験は選択式で出題されるため、問題集を繰り返すことで傾向をつかむことができ、苦手分野を的確に把握できます。苦手分野を把握したら、PMBOKガイドをよく読み込み、該当分野のインプットを重点的に行いましょう。

テキストや問題集を使った独学では不安のある人は、PMP資格試験の研修講座を利用しても良いでしょう。独学に比べると費用はかかりますが、講師から直接教えてもらうことで、効率良く学習できます。

PMP資格の公式研修にはEラーニングがオススメ

PMP資格試験を受験するためには、プロジェクトマネジメントの実務経験に加えて、35時間以上の公式の認定研修を受講する必要があることは、先ほど紹介した通りです。

この公式の認定研修の費用は高いもので20万円以上しますが、Eラーニングであれば4万円程度で受講できます。 

 

PMP資格は、プロジェクトマネジメントの能力を証明する資格です。

資格を取得するためには、試験に合格するだけでなく、実務経験や公式認定された研修の受講も必要です。そのような厳しい受験資格に裏打ちされているからこそ、PMP資格には高い価値があると言えます。この記事を参考にして、ぜひPMP資格の取得にチャレンジしてみてください。

 

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