AWS認定ソリューションアーキテクトは、AWSの公認認定プログラムの1つであり、AWSを用いたアプリケーション設計やデプロイなどの知識や技術について、公式な認定をうけることができる試験です。ソリューションアーキテクトには「アソシエイト」と「プロフェッショナル」の2種類があります。
この記事では、AWS認定ソリューションアーキテクトとは何か、それぞれの試験内容、メリット、学習方法などについて解説します。
公開日:2021年8月18日
AWS認定ソリューションアーキテクト試験とは?どんな資格?
AWS認定ソリューションアーキテクト試験は、AWSの認定プログラムの一種です。
AWS(Amazon Web Services:アマゾンウェブサービス)はAmazon.comが提供しているクラウドコンピューティングサービスです。Amazon.comが保守・管理している情報インフラを、インターネットを通じて利用することができ、利用者は多種多様な機能を利用することができます。
AWSは世界一のシェアを持つクラウドコンピューティングサービスであり、今後も様々なサービスがAWSを利用して開発されると予想されます。AWSの認定プログラムには、クラウドコンピューティングサービスやAWSの理解度や技術力、分野に応じて4段階の認定が用意されています。
認定の分類 | 認定のレベル | 認定試験名 |
基礎レベルの認定 | 6か月間の基礎的なAWSクラウドと業界知識 | AWS認定 クラウドプラクティショナー |
アソシエイトレベル認定 | 1年間のAWSクラウドを使用した問題解決と解決策の実施における試験 | AWS認定 ソリューションアーキテクト |
AWS認定 デベロッパー | ||
AWS認定 SysOpsアドミニストレーター | ||
プロフェッショナル認定 | 2年間のAWSクラウドを使用したソリューションの設計、運用、およびトラブルシューティングに関する包括的な経験 | AWS認定 ソリューションアーキテクト |
AWS認定 DevOpsエンジニア | ||
専門知識認定 | それぞれの「試験ガイド」で指定された専門知識分野に関する技術的なAWSクラウドでの経験 | AWS認定アドバンストネットワーキング |
AWS認定データアナリティクス | ||
AWS認定 セキュリティ | ||
AWS認定 機械学習 | ||
AWS認定 データベース |
AWS認定ソリューションアーキテクトは、「アソシエイト」と「プロフェッショナル」の2つがあり、それぞれAWSの技術を使用したアプリケーション構築やデプロイなどについて問われます。
「15 Top-Paying Certifications for 2020」では、AWS認定ソリューションアーキテクト(アソシエイト)が2位にランクインしており、世界的にも人気かつ注目度の高い資格です。
AWSについて詳しく知りたい方は「AWSとは?利用するメリットをわかりやすく解説!サービス例も」をあわせてご覧ください。
AWS認定ソリューションアーキテクトーアソシエイト
アソシエイトのAWS認定ソリューションアーキテクトは、1年以上のAWSによる実務経験を持つソリューションアーキテクト担当者が対象とされています。AWSの技術を使用した実践的な経験や、AWSのインフラ・ネットワーク、セキュリティに関連した技術に対する理解や技術を問われます。
2021年7月時点では、試験の詳細は以下の通りです。
形式 | 65個の質問複数選択または複数応答 |
実施形式 | テストセンターまたはオンラインプロクター試験 |
時間 | 130分 |
受験料金 | 本試験:15,000円(税別)模擬試験:2,000円(税別) |
言語 | 英語・日本語・韓国語・中国語(簡体字) 2021年8月26日から、以下の言語が利用可能 ・フランス語(フランス) ・ドイツ語・ポルトガル語(ブラジル) ・スペイン語(ラテンアメリカ) |
試験範囲 | 弾力性に優れたアーキテクチャの設計:30% 高性能アーキテクチャの設計:28% セキュアなアプリケーションとアーキテクチャの設計:24% コストを最適化したアーキテクチャの設計:18% |
合格スコア | 720 / 1,000 試験結果は100~1,000のスコアで報告される |
AWS認定ソリューションアーキテクトープロフェッショナル
プロフェッショナルのAWS認定ソリューションアーキテクトは、アソシエイトの認定よりも長い実務経験や、高い知識や技術力を持っていることが推奨されています。
スクリプト言語やLinux環境についての知識も必要です。
2021年7月時点での試験の詳細は以下の通りです。
形式 | 75個の質問複数選択または複数応答 |
実施形式 | テストセンターまたはオンラインプロクター試験 |
時間 | 180分 |
受験料金 | 本試験:30,000円(税別)模擬試験:4,000円(税別) |
言語 | 英語・日本語・韓国語・中国語(簡体字) |
試験範囲 | 組織の複雑さに対応する設計:12.5% 新しいソリューションの設計:31% 移行の計画:15% コスト管理:12.5% 既存のソリューションの継続的な改善:29% |
合格スコア | 750 / 1,000 試験結果は100~1,000のスコアで報告される |
AWS認定ソリューションアーキテクトの難易度は?
先述の通り、アソシエイトとプロフェッショナルで、試験の難易度が大きく変わります。
合格スコアが
- アソシエイト :720 / 1,000
- プロフェッショナル :750 / 1,000
と高くなるだけでなく、問題の難易度もプロフェッショナルの方が高く設定されています。いずれの試験も合格スコアの基準が高く、幅広い知識や技術が定着していることが前提です。
アソシエイト試験の推奨レベルは「1年間のAWSクラウドを使用した問題解決と解決策の実施における経験」です。一般的な情報技術の知識だけでなく、クラウドコンピューティングやAWSのサービスについての知識や技術が必要です。AWS未経験者にとっては実感が湧きづらく、難易度の高い試験ですが、AWSの実務経験がある方なら、比較的取得は容易でしょう。
プロフェッショナル試験は、アソシエイト試験よりも問題量が多く、試験範囲も広く、難易度の高い試験です。より専門性が問われる「専門知識認定」を除けば、AWS認定ソリューションアーキテクトの中でも最高難易度の試験です。
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アソシエイトやプロフェッショナルの認定を取得することで、それぞれの知識や技術を持っていることを対外的に証明できます。
AWS認定ソリューションアーキテクトの有効期間は3年間ですので、AWS認定ソリューションアーキテクトを提示することで、最新の技術と知識を持っていることを証明できます。
AWSの再認定は、それぞれの試験をもう一度受けて合格することで得られます。あるいは基礎レベルならアソシエイトかプロフェッショナル、アソシエイトならプロフェッショナルの認定を受けることで、再認定を受けることもできます。
試験対策を通じて、AWSの最新技術について学習・習得できるため、これからAWSを使った仕事をこなしていきたいという方は、AWS認定ソリューションアーキテクトが対外的な技術力の証明になります。
アソシエイトでは、AWSを用いた安全で堅牢なアプリケーション構築及びデプロイ、アーキテクチャ設計原則に基づいたソリューション定義といった技術を認定されます。
プロフェッショナルでは、より高度なアプリケーション設計やデプロイ、コストコントロール戦略のスキルを認定されます。
AWS認定ソリューションアーキテクトのおすすめ勉強法
ここからは、AWS認定ソリューションアーキテクトの勉強法をご紹介します。
AWSの公式トレーニング
AWSの公式サイトでは、試験に向けた公式のトレーニング動画が無料で公開されています。ただし、ほとんどの動画は英語ですので、英語が苦手な方は字幕で学習することになります。
Web問題集
ある程度学習が進んだら、Web問題集を使って演習をこなすとよいでしょう。AWS WEB問題集は7問を1セットとし、50セットの問題が用意されています。AWS WEB問題集は公式の問題集で、本試験でも同様の問題が出題されることもあります。隙間時間に学習を進められるのも利点です。
模擬試験
AWS認定ソリューションアーキテクトは公式で模擬試験を開催しており、以下の価格で模擬試験を受験できます。
- アソシエイト :2,000円(税別)
- プロフェッショナル :4,000円(税別)
ある程度学習が進んだら、一度模擬試験を受けて、知識の定着をはかると良いでしょう。
参考書で学習する
AWS認定ソリューションアーキテクトは、注目度の高い試験であり、書店で様々な種類の参考書が販売されています。
広い試験範囲を体系的に学習することができるため、他の勉強法と合わせて自分に合った参考書を持っておくと、必要な知識を身につけることができます。
Udemyで学習する
Udemyは幅広い分野が提供されているオンライン学習サービスです。AWS認定ソリューションアーキテクトの試験範囲も、動画学習で体系的に網羅することができます。
動画内で知識の定着だけでなく、問題演習がある講座も豊富ですから、総合的な学習におすすめの学習方法です。
ここでは、AWS認定ソリューションアーキテクトについてまとめました。AWS認定ソリューションアーキテクトの認定は3年間で、認定を受け続けるには、再認定を受ける必要があります。
常に最新の知識とスキルが求められるエンジニアの方は、AWS認定ソリューションアーキテクトの資格取得に向けて学ぶことで、自分の技術と知識をアップデートできるでしょう。
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