HTMLは、Web業界の仕事に携わっていると関わることの多い用語です。HTMLには資格があり、取得すると仕事にも有利になるとされています。
今回は、HTML5プロフェッショナル認定試験を代表例として、HTMLに関する資格の内容や取得するメリットなどを解説します。
公開日:2021年12月28日
INDEX
HTMLとは?
HTMLとは、文章構造や視覚表現などを含めたWebサイトの骨格を作る言語です。私たちが普段閲覧しているWebサイト上の文章などは、タグで囲んだ要素によって構成されています。
タグは「<>」で囲まれた制御情報のことで、使用するタグによって役割が変わります。HTMLと似た言語に「CSS」がありますが、基本的にはHTMLと併せて使用される言語です。
また、HTMLには「HTML5」という言語があり、こちらはHTMLのバージョンを表します。なお、HTML5は2021年1月に廃止されており、現在の標準規格は「HTML Living Standard」になっています。
HTMLについて、詳しくは「HTMLとは?タグの概念やコードの書き方が簡単にわかる!」をご覧ください。
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HTMLでは、ヘッダーやハイパーリンクなど、Webサイトの大まかな構造を形作るために用いられます。一方CSSでは、デザインやレイアウト、文字の大きさなど、Webサイトの見栄えに関わる内容の変更が中心となります。
たとえば、「ページを移動するテキストリンクをボタンにする」「ページの余白や文章の位置を調整する」などがあり、CSSはWebサイトの視認性やユーザビリティを高める役割を担っています。
また、CSSと同様に目にすることがある「CSS3」は、CSSにおける最新版の総称です。厳密には「CSS3」というものは存在せず、CSS2.1を軸にしてモジュール(構成要素)ごとに機能が追加されています。
CSSについて、詳しくは「CSSとは?初心者でも必ずCSSが書ける方法をわかりやすく解説!」をご覧ください。
HTMLに関する資格
HTMLに関する資格のひとつとして「HTML5プロフェッショナル認定試験」があります。これは民間の資格で、特定非営利活動法人エルピーアイジャパンによって運営されています。
ここからは、HTML5プロフェッショナル認定試験がどのような試験なのかについて解説します。
HTML5プロフェッショナル認定試験とは?
HTML5プロフェッショナル認定試験は、HTML5を中心としてCSS3、JavaScriptといったWeb業界で必要な技術や知識をまとめた試験です。当然ながら専門分野となるため、一定の知識やスキルが求められます。なお、HTML5プロフェッショナル認定試験はコンピュータ方式のため、受験する日時や場所は自由に選ぶことができます。
先ほど説明したように、現在HTMLは規格が変更されており、名目上の「HTML5」はなくなっています。とはいえ、実質的な内容はHTML5の延長であることから、HTML5プロフェッショナル認定試験は有効であると公式では述べられています。
HTML5プロフェッショナル認定試験は、レベル1とレベル2の段階に分けられており、レベル2は難易度が高くなっています。それぞれの試験内容や難易度について、以下で解説します。
出典:HTML5プロフェッショナル認定試験『「HTML5はHTML Standardへ呼称変更 ~ HTML5プロフェッショナル認定試験は今後も有効 ~』
HTML5プロフェッショナル認定試験レベル1の内容は?
レベル1の試験で主に出題される内容としては、HTML5やCSSといったマークアップと呼ばれる言語の内容です。
レベル1の試験は、HTML5を基本としていて、CSSやAPI(※)のような、Webコンテンツの制作に関する基礎知識を問われます。出題形式は、基本的には4~5択の選択肢から正しい答えを選択する形式ですが、中には自分で答えを入力する形式の問題もあります。
(※)APIとは「アプリケーション・プログラミング・インターフェース」の略です。ソフトウェアやWebサービスなど、異なる2つのアプリケーションを連携します。
HTML5プロフェッショナル認定試験レベル2の内容は?
レベル2の試験では、「JavaScript」に関する内容が中心となっており、UI(※)やWebアプリ開発などについて出題されます。
JavaScriptは、HTMLやCSSよりも複雑な動きを実現するために実装するもので、プログラミングに関する基礎知識が必要です。
(※)UIとは、「ユーザーインターフェース」の略です。ユーザーとサービスにおける接点のすべてや、ユーザーとデバイスを連携させることを表します。
HTML5プロフェッショナル認定試験の資格を取得するメリットは?
Web業界の仕事で深く関わってくるHTML5プロフェッショナル認定試験ですが、資格を取得することでどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここからは、資格を取得するメリットについて解説します。
Webエンジニアとして汎用性のある知識を得られる
HTML5プロフェッショナル認定試験は、HTMLだけでなくCSSやJavaScript、APIといった、高い汎用性のある制作スキルの基本を盛り込んだ資格です。
特にHTML5に付随する内容は、Webコンテンツ制作の基本となるため、さまざまな企業で需要があります。この資格を保有することで、Webコンテンツの制作に関わる業界への就職にも有利になるでしょう。
スキルや知識を証明できる
HTML5プロフェッショナル認定試験の運営元である「エルピーアイジャパン」が認定する資格は、知名度や信頼性が高く、中立かつ公平な視点で評価されています。
そのため、自身が持つ知識・スキルを証明する手段として有効です。Web関係の仕事に関する実務が未経験であっても、この資格によって基礎的な知識があることを証明できます。
システム開発についての技術が身に付く
システム開発に関する技術が身に付くと仕事の幅が広がり、将来的に挑戦可能な職種が増えます。また、この資格は自分のスキルの評価にもつながるため、今よりも仕事の幅を広げたい、キャリアアップを図りたいという方は、資格取得を検討をおすすめします。
HTML5プロフェッショナル認定試験の資格を取得するべきなのはどのような人?
ここからは、HTML5プロフェッショナル認定試験で資格を取得すると、どのような人にとって有利になるのか紹介します。
エンジニアやプログラマー
現役のエンジニアやプログラマーならば、実務経験と併せたスキルの証明につながります。
また、HTML5プロフェッショナル認定試験は知名度もあります。そのため、会社員なら転職に、フリーランスなら営業で有利に働くでしょう。
Web業界に進みたい人
Web業界に進みたい方には、知識を取得する一定の基準になります。HTML5プロフェッショナル認定試験の資格で問われる内容の多くは、エンジニアの実務で使用される項目です。
今後、Web業界のどこで活躍するにしても、Webページがどのようにできているかといった全体像を把握できれば、土台がある状態で実務に移ることができます。
仕事でキャリアアップを目指したい人
現在では、多くの企業でITが活用されています。Webに関わる専門的な職種には就かない場合でも、コンピュータに関する知識があると就職・転職に有利に働くことがあります。
また、資格を活かせる職種でない場合であっても、資格を取得するには一定の勉強が必要になるため、学習意欲の証明にもつながり、自身のスキルアップにもなります。
Webデザイナーやコーダーとして働きたい人
HTML5プロフェッショナル認定試験を受けることで、ページ設計に関する基礎的な技術を習得できます。また、専門用語や技術が身に付いている事で、作業スピードも速くなるため、Webデザイナーやコーダーとして働きたい方に有効な資格です。
アフィリエイターとして収入を得たい人
アフィリエイターとして自身のブログやホームページなどを収入源にしたい場合、HTML5に関する知識があれば、ユーザーが見やすいページを作成できます。HTML5プロフェッショナル認定試験の資格を取得することで、より高度な設計が可能になり、収益性アップが期待できます。
HTML5プロフェッショナル認定試験の勉強法や対策は?
HTML5プロフェッショナル認定試験は、レベルによって難易度が異なるほか、それぞれの出題範囲も大幅に異なります。ここからは、レベル別の勉強方法や対策方法について紹介します。
レベル1の勉強法や対策はこれ!
レベル1の試験は、マルチデバイスに対応可能なWebコンテンツの制作について基礎知識が求められます。試験に出される問題の内容はシンプルなため、基礎を中心に押さえることがポイントです。
ただし、技術に関する問題が多いため、HTMLの実務経験がある方に比べ未経験の方には、本来の難易度よりも難しく感じる可能性があります。
参考書や問題集などを利用して演習の回数を重ね、問題や用語に慣れておくことが重要です。なかでも、公式サイトで見られるサンプル問題は、問題数が多く実際の試験内容にも近いため、試験前には必ず問いておくようにしましょう。
エンジニア未経験の人は、API関連の問題が理解しにくい可能性があるため、特に重点的な対策が必要です。
レベル2の勉強法や対策はこれ!
レベル2の試験は、最新のマルチメディア技術に対応したWebアプリや動的コンテンツなど、開発や設計能力が試されます。
JavaScriptを使用したWeb制作の問題が中心のため、JavaScriptを用いた実務経験がなければ難しく感じる可能性があります。というのも、レベル2の試験は、JavaScriptを使用してコーディングができる人を対象として考えられているためです。
また、レベル2の試験では、HTMLについて一歩進んだ知識が必要になるため、レベル1に合格してからの受験がおすすめです。レベル1と同様に、参考書や問題集、サンプル問題を活用するほか、JavaScriptに関する分野もカバーしておきましょう。
今回はHTMLに関する資格「HTML5プロフェッショナル認定試験」をご紹介しました。この資格があれば、HTMLを中心としたプログラミングの知識・技術があることを証明できます。就職・転職にも有利となるため、キャリアアップを図りたい人や、未経験でWeb業界に挑戦したい人にもおすすめです。
自身の成長にもつながる資格のため、Web業界に興味がある方は、挑戦してみてはいかがでしょうか。
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