OJT、Off-JT、自己啓発(SD)の違いとは?メリット・デメリットを解説!

OJT、Off-JT、自己啓発(SD)の違いとは?メリット・デメリットを解説!

代表的な人材育成の手法として知られる「OJT」「Off-JT」「自己啓発(SD)」。この記事では、それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説していきます。

OJT、Off-JTの違いとは何か?意味や例を解説

「OJT」とは、英語の「On the Job Training」を略した言葉で、「職場内訓練」を意味します。代表的な人材育成の手法のひとつで、おもに先輩社員が新入社員の指導担当者として、実際の業務を行いながら仕事を教えていくことが特徴です。
教育と実践の場を両立させることで、新入社員は早くから現場での経験を積み、スキルを身に付けていきます。

一方の「Off-JT」とは、英語の「Off the Job Training」を略した言葉です。「職場外訓練」を意味し、実際の業務とは離れた場所で人材育成を行います。
例えば、講義などの集合研修や、書籍による学習、eラーニングが挙げられます。インプットのために時間や場所を設けることが特徴です。

自己啓発(SD)とは?OJT、Off-JTとの違いも

「自己啓発」は、OJTやOff-JTと並んで用いられる人材育成の手法です。英語の「Self Development」を略してSDとも呼ばれ、社員による自発的な学習を意味します。

OJTやOff-JTとの大きな違いは、原則として企業に強制力がない点です。企業は「自己啓発支援制度」などとして社員に学ぶ機会を提供できますが、学習や内容の選択は社員の意思に委ねる形になります。

企業が自己啓発(SD)を支援する方法としては、「書籍やセミナーの費用を経費で負担する」「希望者が参加できる勉強会を開催する」「eラーニングシステムを契約し、希望する講座を受講できる環境を整える」といった例が挙げられます。

スキルアップに対する社員のモチベーションを高めるため、多くの企業で導入されています。

社員

ここまでご紹介したOJT、Off-JT、自己啓発(SD)のほかにも、多くの人材育成の手法があります。詳しくは「人材育成の手法には何があるか?企業での教育法を一覧で解説」をご覧ください。

 

OJTのメリット・デメリットとうまくいくコツを解説

ここでは、OJTに期待できるメリットや、注意したいデメリットをご紹介します。また、OJTを成功させるコツをお伝えしますので、導入の際にお役立てください。

OJTのメリット・デメリット

OJTのメリットは、現場の仕事で役立つ実践的な知識やスキルを学べることです。教育と業務を並行するため、研修期間にも仕事を進められる点もメリットです。

また、少人数での教育体制となるため、一人ひとりの進度に合わせて、きめ細かい指導が可能になります。

さらに、指導される側となる新入社員が成長すると同時に、指導する側となる先輩社員の成長も期待できることは、OJTの大きなメリットといえるでしょう。

一方で、OJTは教育を担当する部署や先輩社員の負担が大きくなりやすいことがデメリットです。また、担当者によって指導内容に差が出るおそれがあり、座学と比較して、知識を体系的に学習しにくい点にも注意が必要です。

さらに、次で見るように指導内容のなかにはOJTの手法には向かない項目もあります。これらのデメリットをカバーしつつ、内容や体制を吟味しつつ導入することが大切です。

指導

うまくいくOJTのコツとは?Off-JTと組み合わせるべき?

OJTを成功させるには、まず現場の担当者の負担を考慮し、OJTにより仕事量が増えすぎないよう調整しましょう。指導する側となる先輩社員への配慮も必要です。

また、指導の際は、言葉による説明を行うだけでなく、業務の取り組み方の手本を見せると良いでしょう。新入社員の傍について、確認しながら取り組ませる方法も効果的です。
さらに、こまめにフィードバックを行い、対象者の理解度を確認してください。

OJTの「体系的に学習しづらい」という特性をふまえ、仕事の全体像がわかるような説明を入れることも重要です。そのうえで、作業をステップごとに分けて説明することも有効です。
新入社員には、質問を促したりメモを取らせたりして、主体的に理解させる体制を作りましょう。

OJTのみでの指導が難しい項目については、Off-JTと組み合わせると効果的でしょう。

以下で述べる通り、OJTの前段階となる基本的な知識や、企業理念、ビジネスマナー、IT研修などについては、ぜひOff-JTをご検討ください。

 

Off-JTのメリット・デメリットと必要性を解説

現場の業務から離れた場所で、専門的かつ体系的な学習の機会を提供できるOff-JT。ここでは、Off-JTのメリットやデメリット、OJTと組み合わせることで期待できる効果についてお伝えします。

Off-JTのメリット・デメリット

Off-JTのメリットは、まとまった内容を体系的に学習できる点です。現場の業務を離れ、教育に特化した場を作ることで、業務の前提となる知識や専門的な内容を教えることができます。

さらに、Off-JTでは社外の研修サービスを利用することも可能であるため、社内で教育を担当するコストを削減できます。

例えば、おすすめのサービスとして「Udemy for Business」が挙げられます。「Udemy for Business」では、実践経験が豊富な講師陣による質の高い動画で人気のオンライン研修サービス「Udemy」の講座を「定額学び放題」で利用することができます。

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一方で、Off-JTを行うには時間や費用といったコストが発生します。場合によっては、直接的に業務とは関係のない内容を教わる可能性もあるでしょう。多くのコストをかけて行うからこそ、自社に最適なOff-JTを選ぶことが大切です。

オンライン研修はOff-JTのひとつ

Off-JTの必要性とは?

OJTと比べてコストのかかるOff-JTですが、どのような必要性があるのでしょうか。

先述の通り、ビジネスで必要とされる知識・スキルの中には、OJTのみでは習得が難しいものがあります。
特に、OJTの前段階となるような基本的な知識や、企業理念、ビジネスマナー、ITスキルなどの習得は、実際の業務と並行して学ぶOJTには不向きです。

それに対し、Off-JTでは、効率的に知識やスキルを学習できます。特に「新入社員研修」「IT研修」「AI(人工知能)人材研修」などの分野では、Off-JTが効果的です。

新入社員研修は、多くの企業で新卒・中途採用の新入社員に対して実施されています。特に新卒入社の社員については、ビジネスマナーや仕事の進め方をはじめ、社会人としての基本を体系的に学ばせることが重要です。

新入社員研修の内容や目的、ユニークな新入社員研修の事例については「新入社員研修の内容と目的、オンライン対応プログラムやユニークな事例を紹介 」をご覧ください。

IT研修では、情報技術の発展に伴い、さまざまなレベル、内容の教育機会が必要になっています。社員に求められるITスキルのレベルや範囲に応じた教育は、Off-JTで行うことが効率的でしょう。

詳しくは「IT研修とは?内容別:新入社員・エンジニア・マネージャーにおすすめの研修を紹介 」において、新入社員・エンジニア・マネージャーなどの対象ごとに、おすすめのIT研修をご紹介しています。

またAI(人工知能)の発展により、AIに関する知識やスキルを持ち、ビジネスに活用できる「AI人材」が注目されています。

AI人材の基礎知識や、これからのビジネスパーソンにおすすめのAI(人工知能)研修について、詳しくは「AI(人工知能)人材研修とは?目的別3つの研修、オンライン研修を紹介」をご覧ください。

 

この記事では、「OJT」「Off-JT」「自己啓発(SD)」の特徴や、メリット・デメリットを紹介しました。OJTとOff-JTの両者を上手に組み合わせて、必要な知識やスキルの学べる社員教育を行いましょう。

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