近年、ITの急速な変化や新型コロナウイルス感染症の拡大などの影響により、今まで主流だった自社で構築・運用を行うオンプレミスから、パブリッククラウドへ移行する企業が急拡大しています。その中で、企業のインフラエンジニアに求められる知識やスキルにも変化が起きています。
AWSやAzure、GCPのようなクラウドの知識が求められる「クラウドエンジニア」という職種が出現。 ITプロフェッショナルとして需要が高まってい ます。
この記事では、今からでも目指せるクラウドエンジニアの紹介と、求められるスキルや必要な知識、資格取得に役立つ情報を紹介します。
INDEX
今からエンジニアを目指すならクラウドエンジニアがおすすめ
クラウドエンジニアとは、サーバエンジニアやネットワークエンジニアなどのインフラエンジニア(バックエンド)の一種です。今までインフラエンジニアが行ってきたITインフラの設計や構築、保守、運用を、クラウドサービスを利用して行う技術者のことを「クラウドエンジニア」と呼んでいます。
クラウドエンジニアの業務は、先述のようにインフラ設計と構築、アプリケーション開発、そして運用保守まで、多岐にわたります。近年では、ネットワークやセキュリティの領域もクラウドサービスとして提供されるようになっています。
近年のコロナ禍におけるリモートワークの増加の影響もあり、オンプレミスからパブリッククラウドへ移行する企業が多く、今後もクラウドの需要は、増加し続けるでしょう。そのため、インフラエンジニアからクラウドエンジニアへキャリアチェンジをする方や、未経験・異業種からでも、クラウドエンジニアを目指すケースが増えています。
なお、クラウドエンジニアのある種の理想像として、フルスタックエンジニアという概念があります。フルスタックエンジニアはインフラ知識に限らず、フロント知識、バックエンドの知識など多岐に渡る知識を保有、実務で活用できるエンジニアです。 詳しくは、「フルスタックエンジニアになる方法とは?仕事内容や必要スキル・給料などをまとめて紹介!」をご参照ください。
クラウド業界は急成長中の注目分野
クラウドコンピューティングの市場は、誕生から15年を経た現在も、成長が続いています。
クラウドサービスとはインターネットなどのネットワーク上でユーザーが使えるサービスの事で、総務省の調べによると、クラウドサービスを利用している企業は2019年までで約6割を占め、利用を検討している企業を含めると7割以上になります。
また、クラウドはコストを抑えスピーディに導入できる点や、サービス拡張の柔軟性の高さから、DXプロジェクトを加速させることができます。さらに、コロナ禍の現在においては、どこからでも安全にアクセスできる、クラウドを活用した業務システムの開発や導入が盛んになっており、2025年の市場規模は2兆5866億円(2020年の2.4倍)になるという予測もあります。
AWS、Azure、GCPがクラウド市場をけん引中
クラウド市場におけるトッププレイヤーとして、「Amazon Web Services (AWS)」、「Microsoft Azure」、「Google Cloud Platform (GCP)」 が挙げられます。この3つのサービスはクラウド市場をけん引していると言っても過言ではありません。ここからは、各サービスを紹介します。
- Amazon Web Services (AWS)
AWSとは、Amazon Web Servicesの略称で、世界最大の通販サイトでクラウド事業においても業界トップの売上を誇るAmazon.comが提供するクラウドコンピューティングサービスです。
AWSは「パブリッククラウド」と呼ばれるサービス形態を取っており、インターネット経由でAWSのコンソール画面にアクセスすると、EC2やLambda、S3など様々な機能を利用することができます。AWSでは大きく分けて90以上、細分化すると700以上ものサービスが提供されています。
AWSについては、「AWSとは?利用するメリットをわかりやすく解説!サービス例も」で詳しく紹介しておりますのでご参照ください。
- Microsoft Azure
Microsoft Azureは、PC用OSのWindowsなどでも知られているマイクロソフト社が提供するクラウドサービスです。
AzureはWindows OSをベースに構築されたクラウドサービスで、オンプレミスで稼働するMicrosoft製品との連携が容易であるという利点があります。また、サーバーやネットワーク、CPU などのインフラ機能を持つ IaaSとアプリケーションの開発や実行するためのプラットフォームPaaSを統合して提供しています。
Azureについては、「Microsoft Azure(アジュール)とは?わかりやすく解説!」で詳しく紹介しておりますのでご参照ください。
- Google Cloud Platform (GCP)
Google Cloud Platform は、Googleが提供するクラウドコンピューティングサービスの総称です。
Google Cloudは、Googleが提供しているGoogle検索やGmail、YouTube、Google Mapなどのサービスとの連携も、親和性が高いのが特徴です。Google社内で使われているのと同じテクノロジーやインフラを利用することができ、データ分析や機械学習サービスなどのクラウドサービスも活用できます。
GCPについては、「GCP(Google Cloud Platform)とは?特徴・メリット・AWSとの違い」で詳しく紹介しておりますのでご参照ください。
クラウドエンジニアに必要なスキルは?
さて、クラウドサービスを活用してシステム開発、運用を行うクラウドエンジニアには、どのようなスキルが必要なのでしょうか。ここではクラウドエンジニアに必要な知識やスキルを紹介します。
- クラウドサービスについての知識
何より、使用するクラウドサービスについての広範な知識が求められます。各サービスの最新情報をチェックし、担当するシステムへの影響などを検証することも求められます。
- インフラ・ミドルウェア・ネットワークについてのスキル
クラウドにおいても、システムはサーバー、ネットワーク、ストレージなどのインフラを組み合わせて構築します。そのため、ITシステム全般についての知識、スキルが必要です。
- コミュニケーションスキル
クラウドを活用するとしても、発注者の意図を正しく理解し、技術的な制約や提案を適切に伝えるコミュニケーションが必要です。また、クラウドの技術はオープンソースソフトウェアをベースとしたものが多いため、エンジニアコミュニティにおける技術コミュニケーションのスキルが求められます。
未経験から目指せるクラウドエンジニア
実際にクラウドエンジニアとして働くためには、以下の方法が考えられます。
・必要なスキルや身につける
・クラウドを扱う職種への就職もしくは転職
どちらにおいても、クラウドに関する専門知識を学びスキルを身につけることが大切です。なお、クラウドエンジニアは必要なスキルが多く、独学では時間がかかるため、その際、Udemyをはじめとしたオンライン学習サービスがおすすめです。
オンライン学習であれば、今の仕事をしながらでも隙間時間で効率的に学ぶことができます。さらに、資格試験対策講座もあるので、資格ごとに参考書を購入する必要がありません。また、プログラミング知識は手を動かしながら学んだ方が身につきやすく、新しい情報や知識が学べるのもオンライン学習の特徴で、未経験者でも実践的なスキルを身につけられます。
クラウド・インフラ知識を身につける即戦力講座
クラウドエンジニアになるためには、さまざまな知識、スキルが必要であることはお知らせしました。ここでは、即戦力となるために必要な以下の知識・スキルが学べるUdemyの講座を紹介します。
- クラウドの基礎知識
- インフラ知識
- クラウド資格
クラウドの基礎知識を身につける
クラウドの基本的な概念、サービス形態や利用方法について学習したい方には、以下の講座がオススメです。
AWS:ゼロから実践するAmazon Web Services。手を動かしながらインフラの基礎を習得
「はじめてAWSを学ぶ方」や「インフラにあまり詳しくない方」を対象に、「AWSの重要サービスを使い、自分でネットワークやサーバーを構築できるようになる」ことを目指したコースです。
作りながら覚えるMicrosoft Azure入門講座(IaaS編)
この講座では、Azureの主要なサービスを取り上げて、簡単なWebサイトのシステムをハンズオン形式で作りながら学んでいきます。サーバ構築の基礎がわかります。
最速で学ぶ – Google Cloud Platform(GCP)入門完全攻略コース
GCPの操作に必要な知識をわかりやすく基礎から、そして短時間で学ぶことが可能です。手を動かしながらGCPをマスターしましょう。
インフラ知識を身につける
ITインフラの基礎知識を身につけるクラウドを活用するためには、土台となるITインフラのスキルが必要です。
ITエンジニアを目指すネットワーク基礎講座_初級編
ネットワークとサーバーの役割から通信の仕組みまでを学べ、Cisco社CCNA資格の基本学習も出来る講座です。
ネットワークエンジニアを目指す初心者はここから始めよう!「ゼロから学ぶネットワーク基礎」豊富な図解で徹底解説
エンジニアを目指す初心者向けコースです。 ルータ、スイッチ、IP、Ethernet(イーサネット)を中心にネットワークに携わるなら最低限知っておきたい基礎知識を学習します。
超初心者がゼロからIT基礎知識とAWSの基礎力を獲得する講座【AWS操作を通してインフラやIT知識を獲得】
ITの超初心者の方が、ゼロベースでITやデジタルがどういった技術によって成り立っているのか、理解するための講座です。
クラウド資格で知識をアピール!未経験者でも転職のチャンスが
クラウドエンジニアとして活躍したい場合、クラウドサービスを提供する企業そのものや、クラウドを活用している企業に転職するという選択肢があります。その際、各クラウドベンダーが認定する資格を取得することで、客観的なスキルを証明できます。ここからはクラウドエンジニアの代表的な資格を紹介します。
- AWS認定ソリューションアーキテクト
AWSを活用したアーキテクチャを設計するスキルを問う資格です。試験の範囲や対策については、Udemyの「これだけでOK! AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座(SAA-C02試験対応版)」コースで詳しく学ぶことができます。
- Microsoft Azure認定試験
Azureについて、サービスの基礎知識を問う資格などがあります。試験の範囲や対策については、Udemyの「これだけで合格!AZ-900: Microsoft Azure Fundamentals模擬試験問題集」コースで詳しく学ぶことができます。
- Google Cloud認定資格
クラウドの概念およびGoogle Cloudに関する幅広い知識を問う資格です。試験の範囲や対策については、Udemyの「【GCP認定資格】Google Cloud Platform Associate Cloud Engineer模擬問題集」コースで詳しく学ぶことができます。
- LinuC (Linux技術者認定資格)
ITインフラの土台となるLinuxのスキルを問う資格です。試験の範囲や対策については、Udemyの「Linuxサーバー構築入門(LinuCレベル1, LPI-Japan認定教材)」コースで詳しく学ぶことができます。
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