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ミドル・シニア人材の現状や活躍させる方法を紹介

少子高齢化が進む日本社会では、働き手の不足が深刻な問題となっています。終身雇用制度の見直しもあり、近年では若い世代だけでなく、ミドル・シニア世代の人材を、どのように活用できるかが重要視されるようになりました。

そこでこの記事では、日本企業におけるミドル・シニア人材の現状と課題と併せて、活躍が求められる理由や活躍するために何が必要なのかを詳しく解説します。

日本におけるミドル・シニア人材の現状と課題

少子高齢化が進む日本社会では、ミドル・シニア世代の労働人口が増えるなかで終身雇用制度は崩れ、早期退職を求める企業も少なくありません。ここでは、ミドル・シニア人材の現状と課題について見ていきましょう。

ミドル・シニア世代の増加

それぞれの世代の年齢における定義はさまざまですが、ミドル世代は30代後半~54歳まで、シニア世代は55~69歳までと定義されていることが多いといえます。ミドル・シニア人材の働き手の数は、全労働人口の57%と半数以上を占めるほど増加しました。

ミドル・シニア世代の増加

ミドル・シニア世代が、労働力の多くを占めるということは、将来的に労働人口が減少する可能性が高いことを示しています。20~30年単位での長期にわたる事業活動を考えれば、労働力の高齢化は、企業にとって無視できない課題です。

また、労働力の多くが、ミドル・シニア世代であるため、この世代の活性化が、企業活動を円滑に進めるためにも必要とされています。

ミドル・シニア人材が活躍しにくい体制

労働力の多くが、ミドル・シニア世代であるにもかかわらず、現在の企業体制はミドル・シニア人材が、活躍しにくい状態になっているといえるでしょう。

その理由としては、いくつか考えられますが、年功序列型の企業は減少傾向にあり、在籍年数によって給与や役職が上がりにくくなっている点も理由の一つです。また、定年後の再雇用を実施している企業は増えていますが、給与が減額されるケースも多いため、シニア層はモチベーションを維持することが難しい状況です。

年功序列型の企業減少

企業におけるミドル・シニア人材の不活性状態は、企業活動を停滞させるものとなっています。経営層も現在の難しい社会情勢のなかで、このような状況に目を向けることが難しく、ミドル・シニア人材に対する関心の低さも理由としてあげられるでしょう。

加えて、不景気による管理職ポストの削減、役職定年による早期退職を促す動きなど、ミドル・シニア人材が活躍しづらい体制になっていることが少なくありません。

なぜミドル・シニア人材の活躍が求められるか

ミドル・シニア人材の活躍は、企業にとって今まで以上に重要視されています。その理由としては次のような点が挙げられます。

・ミドル、シニア人材が持つ専門性の有効活用
・若手の採用難
・若手への指導、教育
・法改正による雇用制度の変更

など

ミドル・シニア人材は、長年の経験からベテランとして高い専門性を発揮します。その専門性の高さは、業務を円滑に進めるためだけでなく、取引先との交渉などにも役立てられ、これまでに培われた人脈も企業にとって財産ともいえるべきものです。

また、少子高齢化で若手の数が減っていることから、そもそも若手を採用することが難しくなっています。採用しても戦力になるまでには時間がかかり、しっかりとした教育を施すためにもミドル・シニア人材は欠かせません。

加えて、従来の定年は60歳でしたが、高年齢者雇用確保措置や高年齢者就業確保措置によって65歳・70歳にまで引き上げられました。ミドル・シニア人材が働ける期間が伸びた分、この層の活躍はより企業活動に影響を及ぼすものとなっています。

ミドル・シニア人材の活躍

ミドル・シニア人材が活躍するためには?

ミドル・シニア人材の活躍は、企業にとって欠かせないものとなりましたが、具体的にどのような対策を取ることで活躍を促進できるのでしょうか。ここでは、ミドル・シニア人材が活躍するために重要なことを2点解説します。

自発的なキャリアデザインを促進する

ミドル・シニア人材は、年齢や能力、体力の衰えを理由に、自ら可能性を閉ざしている場合があります。社会の状況が大きく変化し、ミドル・シニア人材もまだまだ活躍できる機会があることを、企業側が提示することが重要です。

例えば、キャリアデザインの機会を設け、職業人生の設計を促すなど、自発的なキャリアデザインの促進が有効です。若手の頃は、当時のミドル・シニア世代を見てキャリアデザインを行ってきた世代は、いざミドル・シニア世代になると環境の変化から、当初の職業人生とは異なっている場合も少なくありません。

人は自らが進むべき道が見えなければ、前に進むことがなかなかできないものです。企業側がミドル・シニア世代に次に進むべき道を探す手伝いをする意味でも、会社からどのような成果を上げてほしいのかを明確に伝えることも重要です。

そのための面談や話し合いなどのコミュニケーションの場を設け、企業と人材が一緒になってキャリアデザインを進めましょう。

自発的なキャリアデザインを促進

ミドル・シニア人材が働きやすい環境づくり

ミドル・シニア人材は長年勤めてきたことから、仕事に対するモチベーションが低下している場合も少なくありません。人材のモチベーションを保つためには、要望に応じて柔軟な人事異動が行える体制を整えたり、副業や兼業などを認めたりすることが有効です。

副業や兼業などは、本業に影響をおよぼすように思えますが、一通りの業務を体験し終えたミドル・シニア世代は、社内で仲間とプロジェクトを達成する喜びや、専門性を活かす喜びを味わえなくなっているケースがあります。副業や兼業を通して、仕事が楽しいと感じられるようになれば、本業に対するモチベーションの向上も期待できるでしょう。

停滞感を覚えているミドル・シニア世代に対しては、同様の効果を期待できるものとして「プロノボ活動」を進めることも有効です。プロノボ活動は、専門スキルを活かして取り組むボランティア活動のことであり、自身が持つ知識やスキル、経験が社会の役に立つという感覚を味わってもらうことで、モチベーションの向上が期待できます。

その他にも、リカレント教育によって就労しながら学べる場を設けることで、業務パフォーマンスの向上や、社員の可能性を広げることが可能です。リカレント教育とは教育と就労を繰り返す教育制度です。例えば、働きながら学校に通い、新たな知識やスキルを身に着けて業務に活かす、キャリアチェンジや転職に活かすといったことが可能になります。

ミドル・シニア人材が働きやすい環境を作ることは、企業にとって重要な課題の一つになっているといえるでしょう。

働きやすい環境づくり

30代後半~69歳までのミドル・シニア世代は、少子高齢化が進む日本社会において重要な労働力として見られています。ミドル・シニア世代は全労働人口の57%を占めており、企業活動の活性化のためには、この世代の活躍が欠かせません。

しかし、終身雇用制度が崩れ、早期退職を求める企業も多くなっており、ミドル・シニア人材が活躍しにくい体制になってしまっていることも事実です。

ミドル・シニア人材が活躍するために、自発的なキャリアデザインを促進したり、働きやすい環境づくりをしたりすることは、企業の重要課題の一つとなっています。