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  • 2022/02/08

DX人材とは何か?DX人材の採用、育成方法をそのポイントとともに解説

DX人材とは、DXの考え方を実践することで、企業や組織の事業・業績の改革を進める人材です。そのDX人材を確保するには、新卒採用や中途採用で外部から起用したり、自社の社員をDX人材に育成したりする方法が考えられます。

他にもコンサルティングファームやSIベンダーにアウトソーシングすることで、DXを推進する方法もありますが、この記事では、DX人材とはどのような人材か、採用方法、DX人材採用の注意点などについて解説します。

採用担当者必見!DX人材とは?

冒頭でも説明した通り、DX人材とは、DXの考え方を実践することで、企業や組織の事業・業績の改革を進める人材です。

DX人材とは、DXの考え方を実践することで、企業や組織の事業・業績の改革を進める人材です。

DXは、デジタルトランスフォーメーション(Digital transformation)のことで、transは慣習的にXと略されることから、このように言われます。

DXとは、情報技術(IT)を駆使することで、情報技術だけでなく、他のあらゆる分野の事柄がよい方向に向かうという考え方です。

DXについてより詳しく知りたい方は「デジタルトランスフォーメーション(DX)とは?図を用いてわかりやすく解説」を合わせてご覧ください。

DX人材を採用し、企業経営にDXの考え方を取り入れると、多くのメリットがあります。

DX人材は、デジタル技術やデータ分析により、企業の様々な業務の効率化を促進させるなど、企業におけるDX人材の役割は様々です。

IPA(情報処理推進機構)では、HP上の様々な資料において、DX人材(DX推進人材)を以下のように定義しています。

  • プロデューサー

DXやデジタルビジネスの実現を主導するリーダー格の人材(CDO含む)

※CDOはChief Digital Officerの略で、「最高デジタル責任者」や「最高データ責任者」と表現されます。CDOはデジタル部門の責任者であり、経営的視点も持ちつつ、データに基づく経営判断を行います。

  • ビジネスデザイナー

DXやデジタルビジネスの企画・立案・推進等を担う人材

  • アーキテクト

DXやデジタルビジネスに関するシステムを設計できる人材

  • データサイエンティスト / AIエンジニア

DXに関するデジタル技術(AI・IoT等)やデータ解析に精通した人材

  • UXデザイナー

DXやデジタルビジネスに関するシステムのユーザー向けデザインを担当する人材

  • エンジニア / プログラマ

上記以外にデジタルシステムの実装やインフラ構築等を担う人材

DX人材についてより詳しく知りたい方は「DX人材とは?職種や必要なスキル、人材育成について紹介!」を合わせてご覧ください。

DX人材を採用・確保するには?

DX人材の確保には大きく分けて「外部から採用する方法」と「社員を育成する方法」があります。

ここからはそれぞれの方法について、解説します。

採用手法

外部からDX人材を確保する場合、新卒採用と中途採用の2パターンが考えられます。

新卒採用でDX人材を確保できれば、長期的なメリットが大きいと言えます。

今の若い世代は、小さい頃から情報技術に触れており、自然と情報技術の活用を考えられる地盤があります。加えて、情報技術を専門に学んできた学生の採用ができれば、将来的に貴重な戦力になる可能性が高くなります。

だたし、新卒採用でDX人材を確保する場合は、卒業後すぐに実践で活用できるレベルの情報技術を持っている学生は稀で、即戦力ですぐに企業の改革を担当するは難しいでしょう。もし仮に、情報技術のレベルが高くても、会社の事業内容や商品の製造、流通等の全貌を把握できなければ、適切な事業の効率化をおこなえません。

そのため、新卒採用によるDX人材の確保は、じっくり腰を据えてDXに取り組む場合に効果的な手法です。

また、新卒採用でDX人材を確保するには、学生と積極的に接点を持ち、信頼関係を築いておくことが大切です。

中途採用・キャリア採用では、自社のDXを推進してくれる即戦力を確保できます。

新人採用と同様に、自社の事業について把握してもらう期間は必要ですが、これまでの経験から、早期にDX推進に参加することが可能です。

ただし、採用市場においてどの企業もDX人材を欲しており、優秀なDX人材を確保するためには、非常にコストがかかります。

自社でDX人材の確保や育成が難しい場合は、アウトソーシングする方法もあります。

自社のDX推進を専門の事業者に外部委託することで、自社にDX人材がいなくても、デジタル化を実現できます。

この場合は、コンサルティングファームやSIベンダーといった企業に、社内データを提供して、DX推進の立案をしてもらうことになります。

アウトソーシングの場合は、継続的なコストがかかります。 また、自社にも外部企業との窓口になる人材がいたほうが効率的なため、この場合もDX人材の採用活動や育成を合わせて行いましょう。

採用手法

育成手法

DXを推進するなら、自社の人材を育成する方法もあります。

先述のとおり、アウトソーシングするにしても自社にDX人材がいた方が効率的ですし、社員なら自社のノウハウや既存システムの利点・問題点を加味した、システムの構築が可能です。

DX人材の育成方法として、DX関連資格の取得があります。

DX資格の対策やDXに関する講義の受講をすることで、体系的に方法論やマインドセットを学習できます。

DX資格については「DX人材の育成には資格取得を推進すべき?おすすめのDX資格を紹介!」により詳しくまとめましたので、あわせてご覧ください。

DX人材の育成は、座学だけではなかなかDXを推進できないため、OJTで実践的な経験を積んでもらうことが大切です。

育成手法

また、DXの推進はDX人材だけで行うものではなく、組織全体で意識を共有することも重要です。

社内にDX専門の部署を作り、社内研修などでその部署だけでなく、社員一人一人の情報リテラシー向上を図る必要があります。

DX人材を採用するために気を付けること

DX人材はどの業界でも不足しており、優秀な人材は引く手あまたです。そのような状況でDX人材を確保するためには、彼らにとって魅力的な職場環境を整えることが大切です。

ここからは、採用活動の注意点について解説します。

自社に必要な人材を明確にする

単に「DX人材」と言っても、その役割は様々です。

先述しましたが、以下はIPAによるDX人材の分類です。

  • プロヂューサー
  • ビジネスデザイナー
  • アーキテクト
  • データサイエンティスト / AIエンジニア
  • UXデザイナー
  • エンジニア / プログラマ

必要となるDX人材は企業ごとに異なりますので、どのような人材を採用したいか、求人を出す前に、人材像を明確にしておくことが重要です。求人のターゲットが抽象的だと、応募する側も、自分のスキルが活かせる企業なのかわかりづらくなるため、応募しづらくなってしまいます。

まずは、自社が求めるDX人材を明確にし、その上で採用活動を行いましょう。

自社に必要な人材を明確にする

また、面接などの採用活動は丁寧に行い、応募者と密にコミュニケーションをとることで、求める人材を選びやすくなります。

ターゲットの明確化の際には、自社に欠けているスキルやノウハウが何かをしっかりと検討し、優先順位を付けます。

1人の人材がそれを補ってくれることはほとんどないため、優先度の高いスキルを持つ人材から優先的に募集しましょう。

労働環境を整える

DXの推進は、一人の努力で実現できるものではなく、DX推進のための組織編制や環境整備をする必要があります。

DX人材へ魅力的な職場であることを示すため、DXだけに集中できる職場環境を編成し、そのような職場環境であることをアピールしましょう。

また、DX人材のいるIT業界の企業では、他の業界と比較して「フレックス制度」「テレワーク」「私服勤務」が普及しており、転職希望者の中には、テレワーク制度を強く望む方もいます。

そのため、「外部企業と対面時はスーツ」など、会社の環境を柔軟に変化・対応させ、DX人材が働きやすい環境を整えることが大切です。

環境を整える

DX人材の採用について解説しました。

DXの推進はDX人材だけで行うものではなく、経営者や他の従業員の理解と協力が不可欠です。

組織全体の情報リテラシーを向上させることで、DX人材が組織の改革を行うことができるようになります。

弊社では、DX人材の社内育成に関するご相談を承っています。
ご興味をお持ちの方は、以下のサイトよりお気軽にお問合せください。