自社サーバーをクラウドへ移行することを考えているものの、
・どのクラウドサービスを選べば良いのかわからない…。
・OCIの特徴やメリットが知りたい…。
という方も多いのではないでしょうか?そこで、この記事では、
・OCIとは何か、その基本的な構成や機能
・他のクラウドサービスと比較したOCIの強み
について詳しく解説します。
Oracle Cloud Infrastructure(OCI)とは?
Oracle Cloud Infrastructure(OCI)は、データベースで世界シェアNo.1を誇るOracle社が提供するパブリッククラウドサービスです。
OCIは、サーバーやデータベースなどの基盤となるインフラ環境を提供するだけでなく、アプリケーション開発に必要なプラットフォームもクラウド上で提供しています。
特に、Oracle Databaseは「データベース界の巨人」とも称され、その技術を背景にしたOCIは、企業のITインフラの効率化やスケーラビリティの向上に貢献しています。
オンプレミスとクラウドの強みを統合
OCIは、オンプレミス(物理的企業に設置されているサーバーやソフトウェアなど)の高いパフォーマンス性とクラウドの手軽さを統合した次世代型のサービスとして位置づけられています。
これは、従来のIaaS(クラウドコンピューティングモデルのひとつ)とオンプレミスの優れた部分を統合させた結果、オンプレミスのメリットである高いパフォーマンス性とハードウェアの専有性を、IaaSにおいても実現することができるようになったからです。
さらに、データセンターの設計を最適な形へ再構築することで、従来のIaaSよりも高いパフォーマンスを発揮することが可能です。
日本においても、OCIは東京と大阪の2拠点でデータセンターを運用しており、今後の拡大が期待されています。
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Udemyで講座を探す >OCIの特徴
OCIは、オラクル社が提供するクラウドサービスの一つであり、多くの企業や組織がデジタルトランスフォーメーションを進める上での強力なパートナーとして注目されています。
ここでは、OCIの主な特徴について詳しく解説します。
クラウドへの移行がスムーズ
クラウドへの移行は、特に大規模なシステムの場合、技術や環境の変化により多くの課題や負担が伴うことが一般的です。
しかし、OCIはこの問題を効果的に解決します。OCIを使用すると、システム構成の変更を最小限に抑えることができるため、移行プロセスが非常にスムーズに進行します。
さらに、オラクル社のオンプレミス製品とOCIは、環境や操作性に大きな変化がないため、従来のシステムからの移行も容易に行えます。
Amazon社が提供するAWS、Google社のGCP、Microsoft社のAzureに関しての詳細は、下記の記事からご確認ください。
- AWS(Amazon Web Services)とは?利用するメリットや資格を徹底解説
- GCP(Google Cloud Platform)とは?特徴・メリット・AWSとの違い
- Microsoft Azure(アジュール)とは何かをわかりやすく解説!
コストパフォーマンスが高い
OCIは、IaaS(インフラ)の分野で競合となるAWS、Microsoft Azure、Google Cloud Platformなどのクラウドサービスと比較して、同等の機能をより低価格で提供しています。
また、多くのクラウドサービスでは、システムの規模が大きくなるとセキュリティの追加費用が発生することが一般的ですが、OCIでは初めから高水準のセキュリティが組み込まれているため、追加のコストを抑えることができます。
柔軟なカスタマイズが可能
企業のニーズや規模に応じて、OCIは様々なカスタマイズオプションを提供しています。小規模な仮想マシンから、高性能を求めるベアメタル環境(※)まで、幅広い選択肢が用意されています。
さらに、ユーザー企業のデータセンターで直接利用できるサービスも提供されており、システムの設計や運用が非常に柔軟に行えるのも一つの特徴です。
(※)物理サーバーをクラウドで利用ができる環境のこと。仮想サーバーより処理能力が高い。
障害に強い
OCIは、その高い可用性と堅牢性(けんろうせい)で知られています。災害やシステムトラブルが発生した場合でも、サービスの継続性を確保するための仕組みが整っています。
特に、2台以上のサーバーが連携して1台のサーバーのように動作する「RAC」に対応している点は、OCIの大きな強みです。1つのサーバーに障害が発生した場合でも、他のサーバーがその役割を引き継ぎ、サービスの中断を防ぐことができます。
「RAC」機能は、現在OCIでしか提供されていない(2023年10月現在)独自の技術であり、高い信頼性を求める企業や組織にとって非常に魅力的なオプションとなっています。
OCIの主なサービス
OCIは、多岐にわたるサービスを提供しており、それぞれのサービスがビジネスの成長や効率化に貢献しています。
ここでは、OCIが提供する主要なサービスについて詳しく解説します。
ITインフラの提供
OCIは、システムの稼働に必要なインフラ基盤をクラウド上で提供しています。これには、仮想サーバーやストレージなどが含まれます。仮想環境であるため、インフラのカスタマイズが柔軟に行え、運用の手間も省けるのも大きなメリットです。
さらに、OCIではクラウドとオンプレミスのデータを統合するアプリケーションや、データベース基盤なども提供されています。
開発プラットフォームの提供
OCIは、開発者向けのプラットフォームやツールも充実しています。
特に、データの一元管理に必要なデータウェアハウスのための基盤が提供されているため、データの集約や分析が容易になります。
データ分析・可視化
データ分析に関しては、Oracle Analytics Platformが提供されています。プラットフォームを利用することで、データ基盤との連携から分析の実施、さらには可視化までを一貫してOCI上で行うことが可能です。
これにより、ビジネス・ユーザーはセルフサービスでデータにアクセスし、迅速に意思決定することが可能になります。
AI・機械学習のサポート
OCIは、AIや機械学習の分野でも強力なサポートを提供しています。具体的にはAIモデルの開発や、学習済みモデルのシステムへの組み込みが容易に行えるプラットフォームやツールが提供されています。
また、蓄積されたデータとの連携もスムーズに行えるため、データ駆動型のビジネス展開をサポートできるでしょう。
OCIを導入するメリット
OCIは、多くの企業がそのメリットを実感しているクラウドサービスの一つです。ここでは、OCIを導入することで得られる主な利点について詳しく解説します。
システム構築・管理の負担軽減
クラウドサービスを活用することで、従来のオンプレミス環境と比べて、システムの構築や運用管理の手間が大幅に削減されます。
特にOCIは、以下の点で優れています。
- インフラの構築や運用管理の必要がなく、これに伴うコストや人的リソースの負担が軽減される。
- システムの構成変更や拡張も、オンプレミス環境よりも迅速かつ柔軟に行える。
- OCIにはプリインストールされた環境が用意されているため、導入の初期段階からのハードルが低く、迅速なスタートが可能。
大量のリソースを利用できる
ビジネスが拡大するにつれて、システムへのアクセス量やデータの取り扱い量も増加します。このような状況においての、クラウドサービスの利点は以下の通りです。
- 大量のアクセスやデータ処理に対応するためのリソースを、必要に応じて迅速に追加・削除することが可能。
- 一時的なアクセスの増加やキャンペーンなどの短期的なリソース需要にも迅速に対応できる。
システムの変更・拡張が容易
ビジネスの変化や成長に伴い、システムの要件も変わってくることがあります。
OCIを使用すると、以下のようなメリットが得られます。
- システムのインフラ構成やツールの変更、追加、契約内容は即座に変更可能。
- OCIは、オンプレミス環境での利用にも対応しているサービスを提供しており、これにより、オンプレミスとクラウドのハイブリッドなシステム構成も柔軟に実現できる。
OCIを活用したビジネスの未来
OCIは、現代のビジネスニーズに応えるための多岐にわたるサービスを提供しています。その中心には、高度なITインフラの提供があり、これにより企業は柔軟かつ効率的なシステム構築と運用が可能です。
その他、開発者向けのプラットフォームやデータ分析・可視化ツール、さらにはAI・機械学習のサポートといった先進的なサービスも充実しています。これらのサービスを活用することで、企業はデジタルトランスフォーメーションを加速させ、競争力を高めることができるでしょう。
OCIについてさらに詳しく知りたい方には、下記の講座がおすすめです。
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評価:★★★★
2週間足らずの勉強時間でしたが、無事この教材で合格することができました。問題数、解説ともに必要十分です。
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