LPIC Level1とは?エルピックの概要・試験内容・難易度・勉強方法を解説

Linuxについて勉強する上で、

・勉強後、習得したことを資格で表したい…。
・LPIC Level1に合格する方法を知りたい…。

という方もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、

・LPIC Level1の試験内容や難易度
・LPIC Level1の勉強方法

についてご紹介します。

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LPICとは?Linuxの知識と管理スキルを証明する資格試験

LPIC(Linux Professional Institute Certification)は、Linuxに関する国際資格です。試験に合格することでLinuxの基礎知識や実践的なスキルを保有していることを証明できます。

lLinuxのイメージ

出題される主な内容は、

・Linuxのインストールやパッケージ管理
・コマンドライン操作
・ファイルシステム管理
・システムアーキテクチャ

などです。

難易度は初心者から中級者向けのレベルで、Linuxを使う人や、IT業界でのキャリアアップを目指すエンジニア向けの資格となっています。

LinuxやLPICについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
Linuxの資格とは?「LPIC」と「LinuC」の概要から内容、勉強法までご紹介
エンジニアの登竜門 Linux資格「LPIC」を取得するメリットとは?企業特別インタビュー

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LPIC Level1とは?試験概要や出題範囲

LPIC Level1はLinuxの基本操作からシステム管理、ネットワーク、セキュリティまで幅広いスキルを学べる資格試験です。取得するためには「101試験」と「102試験」の両方に合格する必要があり、それぞれ出題範囲が異なります。

ここではLPIC Level1の試験概要や出題範囲について解説します。情報は2025年8月時点の内容です。

項目 詳細
試験形式 選択問題、入力問題(CBT方式)
合格基準点 800点満点中500点(約65%)
試験時間 90分(解答時間85分、試験後アンケート5分)
受験料 各試験16,500円(税込)
有効期限 なし(ただし、5年間で有意性ステータスなしに切り替わる)

参考:LinuC受験ご案内

試験内容:101試験と102試験の出題範囲

LPIC Level 1の認定資格を取得するための「101試験」と「102試験」は、受験日時が同時である必要はなく、別日で受けることも可能です。

それぞれの試験の主な出題範囲は以下の通りです。

試験名 出題範囲
101試験 ・Linuxのシステムアーキテクチャ
・Linuxのインストールとパッケージ管理
・Linuxファイルシステム
・GNUとUnixコマンドなど
102試験 ・シェルとスクリプト
・ユーザーインターフェースとデスクトップ
・重要なシステムサービス
・管理タスクなど

LPIC Level1の難易度:合格率50~60%前後・勉強時間100~150時間

LPIC Level1は初級レベルの資格のため、正しく勉強すれば未経験者でも独学で取得を目指せます。ただし、LPIC Level1は試験範囲が広く理解力や実践的なスキルも問われるため、効率的に学習することが重要です。合格率の目安は50~60%前後となっています。

目安となる勉強時間

勉強時間の目安は現在の知識や経験によって異なり、初心者の場合は100~150時間(約1~3か月)の学習が必要となります。

lpicLevel1の勉強時間

 

他のLevelやLPICなど他資格の比較

LPICにはLevel1~3という3つの種類があります。それぞれの概要は以下の通りです。

試験の種類 LPIC Level 1 (初級) LPIC Level 2 (中級) LPIC Level 3 (上級)
対象者 Linux初心者 Linux管理者 Linuxエキスパート
主な試験内容 ・Linuxの基本操作
・システム管理
・ネットワーク基礎
・高度なシステム管理
・ネットワーク構築
・セキュリティ管理
・特定分野の専門知識(セキュリティ、仮想化、ハイブリッド環境など)
試験形式 選択式、記述式 選択式、記述式 選択式、記述式
試験数 2科目(101、102) 2科目(201、202) 1科目(300など複数の科目から1つを選択)
学習時間の目安 100~150時間 150~200時間 200~300時間
難易度 初学者でも独学可能 実務経験があると有利 実務経験と専門知識が必要
必要なスキル 基本的なLinuxコマンド操作、システム設定 ネットワーク構築、サーバー運用 仮想化技術、セキュリティ専門知識
受験料 各16,500円(税込) 各16,500円(税込) 各16,500円(税込)

※2025年8月時点

LPIC Level1が初級者向けであることに対して、LPIC Level2は中級者向け、LPIC Level3は上級者向けとなっています。難易度の高いレベルの資格を取得することで、エンジニア職としての昇進や、リーダー職へのステップアップが目指せます。

LPICと似ている資格試験として「LinuC(リナック)」が挙げられます。LPICは国際標準資格で知名度が高く、LinuCは日本市場に特化していることが主な違いです。いずれもLinuxスキルを証明する資格であり、国内での転職や就職における企業からの評価に差はありません。

LPIC Level1は独立行政法人情報処理推進機構が管理するITスキルの分類で「ITSSレベル1(初級)」に位置づけられています。入門者向けの資格である「ITパスポート」や「AWS認定クラウドプラクティショナー」と同程度の難易度です。

ITパスポートやAWS認定試験については、以下の記事で詳しく解説しています。
ITパスポートの合格に必要な勉強時間は?合格者の特徴も紹介!
AWS認定資格の難易度や試験内容を一覧で紹介!

 

LPIC Level1を取得するメリット

LPIC Level1を取得するとエンジニアとして活躍する上でLinuxの基礎知識を習得でき、キャリア形成に有利というメリットが得られます。

Linux基礎知識の体系的な習得

LPIC Level1合格に向けた勉強を通じて、Linuxを扱うための基礎知識を習得できます。

Linuxはインフラやサーバー、クラウドなど幅広い実務で使用されているOSです。これらの実務でよく使われる基礎的なコマンドや知識などが、LPIC Level1の出題範囲に含まれます。

IT業界でのキャリア形成に有利

LPICは世界的に認められた資格のため、IT業界でのキャリア形成に役立つことも、資格を取得するメリットです。Linux初心者の方や、インフラエンジニアへのキャリアチェンジを目指す方がスキルを証明するために役立ちます。

Linuxは、日本企業は全体の約7割で導入され、インターネットサーバーの5割以上で使われているOSです。そのため、Linuxのスキルはビジネスシーンでの需要が高く、LPIC Level1を取得することで転職時の競争力や年収を上げられる可能性があります。

また、「CCNP」や「CCIE」といったより難易度の高い資格を取得するための基礎が身に付くこともLPIC Level1のメリットです。システムの運用保守業務から構築業務へのステップアップに役立ちます。

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LPIC Level1試験の申込方法

LPIC Level1の試験を受ける際は、IDやアカウントを取得した上で、試験を予約する必要があります。ここでは、LPIC Level1試験の申込方法について解説します。

LPI IDの取得

まずはLPIの公式サイトにアクセスしLPI IDを取得しましょう。アカウント登録ページから氏名やメールアドレスを入力するとLPI IDが発行されます。

LPI IDはLPIC Level1の試験を予約する際に必要となるため、忘れずにメモしておきましょう。

Pearson VUEアカウントを作成

次に、試験予約をするためのサイト「Pearson VUE」でアカウントを作成します。

Pearson VUEのLPI認定試験ページにアクセスし「アカウントの作成」をクリックしてPearson VUEアカウントを作成しましょう。「LPI ID」の項目では最初のステップで取得したIDを入力してください。

試験の予約(試験科目、会場、日時の選択)

アカウント作成が完了したら試験の予約に進みます。Pearson VUEのサイト内でLPIC試験プログラムを探し希望する試験を選びます。

LPIC Level1では101試験と102試験の両方を受ける必要があるため、学習スケジュールや受験日時を計画的に決めましょう。

スケジュール

受験料の支払いと予約の確定

Pearson VUEでは、受験料の支払い方法としてクレジットカードが利用可能です。また、試験の種類によっては銀行振り込みなどが可能な場合もあるため、詳しくは各試験の詳細ページで確認しましょう。

受験料を支払い、予約手続きが完了するとメールが届きます。メールには試験日時や持ち物が記載されているため、大切に保管してください。

LPIC受験料の割引方法

LPIC Level1の受験料は、「バウチャーチケット購入センター」から支払いを行うと、10%割引が適用されます(2025年8月時点)また、LPIC取得支援と転職支援を受けることで、受験料の割引やキャッシュバックが利用可能です。受験料を抑えてLPIC Level1を取得したい方は割引の利用を検討しましょう。

 

LPIC Level1の勉強方法

LPIC Level1には試験対策のための公式の過去問がありません。そのため、以下のような方法で学習を進める必要があります。

参考書・問題集で学ぶ

市販の参考書や問題集では、LPIC Level1受験に必要な知識がまとまっています。

主な書籍としては、表紙の色から通称「あずき本」と呼ばれている、

  • 『Linux教科書 LPICレベル1 Version5.0対応』
  • 『LPICレベル1スピードマスター問題集』

などがあります。

ただし、書籍の中には内容が古くなっているものもあるため、最新の試験内容に合った教材を選ぶことが重要です。

勉強サイトで学ぶ

以下のIT資格試験向けの勉強サイトも、LPIC Level1の対策に役立ちます。

  • Ping-t(https://mondai.ping-t.com/g)
    LPIC Level1の101試験の問題集が無料で利用可能。102試験は有料。
  • LPI Learning(https://learning.lpi.org/ja/)
    LPI公式学習サイト。無料の教材が公開されています。
  • LinuCイージス(https://www.infraexpert.com/infra/study10.html)
    Linuxの基礎知識を学ぶのに適した無料サイト。

実際にLinuxを利用してみる

教材を使った学習と平行して、実際にLinuxを利用してみることも、LPIC Level1の試験対策に役立ちます。学習した内容を実際のLinux環境で試してみることで、理解を深めることができ、コマンド操作やファイル管理を実践することで、実務に近いスキルを習得できます。

ITスクールで学ぶ

講師から直接教わりたい場合は、ITスクールで学ぶことも選択肢の1つです。ITスクールは大きく通学型とオンライン型に分けられ、それぞれ以下のようなメリット・デメリットがあります。

通学型 オンライン型
メリット
  • 講師に対面で直接質問できる
  • 実際の操作を見ながら学べる
  • モチベーションを維持しやすい
  • 場所や時間を問わず学習できる
  • 自分のペースで学習を進めやすい
  • 通学型よりも費用が安いことが一般的
デメリット
  • 通学に時間と交通費がかかる
  • 学習時間や場所が限られる
  • LPIC Level1に対応したスクールが近所にない可能性がある
  • 自己管理やモチベーション維持が難しい
  • PCやネット環境などを自分で用意する必要がある
  • 講師とのやりとりにタイムラグが発生する場合がある

 

動画講座で効率よく学ぶ

オンラインで学べる動画講座では、LPIC Level1の資格取得に必要な知識を効率よく身に付けることが可能です。

Udemyの動画講座なら、専門家が作成した教材をもとに、最新の内容が学べます。LPIC Level1を受験するためのLinuxの基礎知識の習得から、本番を想定した問題演習まで、Udemyで完結させることが可能です。

また、PCやスマホでいつでもどこでも学習できるため、すきま時間を活用したい方にもおすすめです。最短期間でLPIC Level1の資格取得を目指したい方は、ぜひUdemyの動画講座を活用してください。

 

LPIC Level1を取得してキャリアアップを目指そう

LPICは、Linuxに関する知識と管理スキルを証明する資格試験です。101試験と102試験に合格することで、LPIC Level1の認定を取得できます。

LPIC Level1の取得を通じてLinuxの基礎知識を体系的に習得し、IT業界でのキャリアアップを目指しましょう!

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レビューの一部をご紹介

評価:★★★★★
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評価:★★★★★
101に合格(102は今後)掲載されていた設問が実際の試験にずばり出題された。Ping-tの無料問題と併用学習したが、試験合格に的を絞った場合、こちらのほうが効率が良いと感じた

効率的な勉強でLPIC Level1を取得してキャリアアップを目指しましょう!