オンライン、紙と鉛筆、対話……
さまざまな学び方を柔軟に使い分け、
新たなキャリアでの成長を楽しむ

  • 20代
  • システムエンジニア
  • 会社員
  • Before

    職業 営業企画

    役職 会社員

  • After

    職業 システムエンジニア

    役職 会社員

取材にご協力いただいた方 平田雄資さん

大学時代に外国人向け観光ガイドや交換留学を経験。
文化や言語の違いを超えて、人と繋がる楽しさに魅了されたのが平田雄資さんです。
社会人となった今も、グローバルな仕事をしたいと英語学習を継続しつつ、 社内公募制度により、成長が期待されるSCM(サプライチェーンマネジメント)事業の システムエンジニアに社内転職し、新分野の学習にも意欲的です。
「学ぶ」秘訣は、内容に応じて方法を切り替えること。
紙と鉛筆で地道に暗記することもあれば、 オンラインプラットフォームを活用して効率的に問題を解いたり、 人との対話を通じて思考を磨いたりすることも。

社会人は学びの選択肢が無数。だからこそ目標を設定し、仕事に生かす

大学在学中、街なかで楽しそうに英語で会話をしている日本人学生を見て強い憧れを抱いた平田雄資さんは、専攻の経済学だけでなく、英語にも力を入れて勉強しようと決意したそうです。

外国人向け観光ガイド団体へ参加したり、大使館でのインターンシップの機会を見つけたり、英語の世界に積極的に飛び込んで行きましたが、その中でも1年をかけて取り組んだのが、ノルウェーへの留学でした。ヨーロッパをはじめ世界各国からやってくる留学生とともに、英語で経済学や社会環境学を学んだのです。

「ディスカッションやプレゼンテーションではもちろん、期末テストでも自身の考えを問われ、それを英語で伝える場面が数多くありました。当初は思ったようにコミュニケーションをとれませんでしたが、このままではいけないと思い切って発言し始めたところ、相手にしっかりと考えを伝えることができ、自信につながりました」

帰国後も観光ガイドを続けましたが、それは学んだ英語を現実の世界で活かせているという実感が得られるからです。学習することの意義を再確認できました。

2020年4月、社会人となり、パナソニック コネクト株式会社(以下、パナソニック コネクト)に配属されてから、平田さんはより「学ぶ」ことをいつも意識するようになりました。同期の社員が仕事と両立させながら自己研鑽する様子に刺激を受けたり、著名な経営者たちの言葉を集めた本に出会ったりする中で、社会人だからこそあらゆることから学ぶべきという教えに共感したからです。

「子どもの頃の教育は受動的な場合が多いと思います。一方で、大学に入り自由度は増えましたが、それでも与えられた範囲でのこと。でも、社会人の『学び』は、分野や時間、学び方まで、何でも自分で決めることができます。学びの選択肢は無限にあります」

無数だからこそ目標設定が重要だと考えた平田さんは、まず学生時代から取り組んでいた英語学習に的を絞り、半年でTOEIC900点を取ることにしました。

早朝と仕事から帰宅後、毎日2時間ほど机に向かうことを習慣にし、一冊の参考書を複数回解き直すなどして集中的に勉強を続けました。その内容が身についたと手応えを得れば、一段階高いレベルの参考書にステップアップして、後半は過去問や模擬テストで力を磨き、本番の試験にも何度も挑戦することで得点を向上させていきました。そして半年後には、目標通り、TOEIC900点を達成したのです。

用いた参考書はのべ30冊ほどになったそうです。

自ら手をあげて得た、新たな仕事とキャリア。歩み始めたキャリアで成長を楽しむ

平田さんの最初の仕事は、電子部品実装システムの営業企画です。実装機の最大市場である中国市場を担当することになり、充実感とともに仕事に励みました。

直に顧客と交渉するのは現地の営業ですが、平田さんはそこから寄せられる要望を整理して、あるときは技術部門と連携して実装機に機能を追加したり、あるときは価格や納期を調整したり、またあるときはトラブルに対応したり、営業をサポートすることで間接的に売上に貢献してきました。

平田さんはそこでも学びの必要性を感じ、行動に移していきます。

苦手だったタッチタイピングに始まり、Microsoft Officeの各種ツール、顧客管理システムの機能を学びました。また、直接、仕事に生かすべく、Power BIを勉強して活用し、顧客の売上台数や金額の経年変化を世界地図上で可視化しました。

また、上司から「ビジネスでは数字を見る力を養うことが大事」とアドバイスを受けたことで、ビジネス会計検定の資格取得を目標に勉強を始め、見事合格しました。それまでは数字の羅列でしかなかった経営数値への意味づけができるようになり、財務諸表や外部レポートを用いて競合他社分析を実施。自社の強みや弱みを客観的に捉える力を養いました。

入社4年目になると、平田さんは「よりお客様に近い立場で会社に貢献したい」との強い思いで、社内公募制度を活用してサプライチェーンマネジメント(SCM)のシステムエンジニアへの異動を果たします。

「自分が売っているもの、携わっているものを実際に動かして、十分にメリットを理解した上でお客様に商品の価値を伝えたいという気持ちがありました。パナソニックグループでは、SCM事業を成長事業と位置づけており、需要予測や生産計画、製品の物流から販売などサプライチェーン全体をシステム化・自動化し、その課題を解決しています。SCM事業の成長とともに、自分自身も大きく成長できると考えました」

平田さんの仕事は、顧客である企業の生産、物流、販売の細かな仕組みや特徴を深く理解し、システムが最も効果的に動くよう調整していくことです。

顧客企業の業務も、システムも、両方を理解していなくてはなりません。設定一つで計算結果が大きく変わるためミスが許されず、また慣れない環境下でのプレッシャーを感じることもありますが、平田さんはその緊張感も自分の成長につながると考えています。

オンライン、紙と鉛筆、対話……それぞれの特徴を理解して最適な学び方を

現在も平田さんは、新しい分野の「学び」に果敢にチャレンジしています。

SCM事業のソリューションを理解するためには、一定以上のITリテラシーが不可欠です。そこで、始めたのが、ITパスポートや基本情報技術者試験のための勉強でした。業務上、直接必要なデータベース言語のSQLの学習も開始しました。

そのとき用いたのがUdemy Businessでした。

Udemy Business のSQL講座について平田さんは、「講座の中で説明のあったスクリプトを理解し、その後、実際にスクリプトを書き、思い通りの結果が出るかをUdemyのプラットフォームですぐに確認することで、学びの定着を図ることができます」と、知識を得るだけでなく、習ったことをすぐに実践できるオンライン講座の利点をあげています。

ここで注目したいのが、平田さんはUdemy Businessとともに、書籍も使って勉強していることです。

「たとえば、基本情報技術者試験の内容は、科目AとBの2つに分かれていて、科目Aは暗記重視の選択問題が多く、教材に記載されているキーワードと説明をひたすら紙に書き移すなど手を動かすことが効果的でした。一方で科目Bは、仮想言語で書かれたプログラミングの穴埋め問題があり、スクリプトが理解できなければ解けません。ここではUdemy Businessが効果的でした」

平田さんは、OneNoteに学びの要約を打ち込んでみたり、紙に書いてみたり、Udemy Businessを活用してみたり、異なる学習方法を試しながら効果の上がる方法を探しました。

オンライン講座には、確かにいつでもどこでも受講できるという利点はありますが、学ぶ分野や内容によっては、書籍やノートなどアナログ的な勉強方法も依然、有効でした。

また、「思考をより深めようとしたいのであれば、やはり人と話すことが効果的だと思います。たとえば、毎朝気になった記事についてオフィスで先輩や上司とちょっと話をするだけで、違う視点の考え方があることがわかり、視野の広がりを感じています」と、平田さんは、人とのコミュニケーションを通じて学べることも多いと語っています。

学び方は一つではありません。多様な学び方を知り、それぞれの利点を理解しながら使い分けることで、より効果的な「学び」が実現できそうです。

「ITについてはゼロからのスタートだったので、今も苦労はあります。でも、キャリアの転換を機に、これまで踏み込んだことのない新たな世界を知ることができて、本当に楽しいです」

自分の世界が広がり、さらに前進しようという意欲も高まってきた。それが「学び」の何よりの収穫だったと、平田さんは語っています。

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